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相棒を超えて
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🎲
青桃
青失恋、病み描写有
赤水付き合ってます。
nmmn
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青視点
──偶然、聞いてしまった。
りうらとほとけが、二人きりで笑い合っている声。
「付き合ってるのばれないようにね」って、そんな言葉を交わしている瞬間。
息が詰まるように胸が痛くなって、視界がじわっと滲んだ。
……知ってた。ほとけがりうらのことをよく見とるんも。
わかっとたんに、認めたくなかったんや。俺はただの不仲な相方で、友達で、それ以上になれるわけない。
「……はは」
笑おうとしたけど、声が裏返って、喉が焼けるみたいに苦しかった。
それからの毎日は、灰色やった。配信の笑顔も、歌の声も、みんなとおる時間も、ぜんぶ作り物みたいに感じて。
部屋に戻れば、ひたすら天井見上げて、動けへん。
食べる気もせぇへん。寝ても悪夢ばっか。
そんな俺の変化に、一番早く気づいたんは俺らのリーダーでもあり俺の相方の──ないこやった。
桃視点
「まろ、お前最近おかしいよね
何かあった?」
ある夜、通話の後、俺は思い切って声をかけた。
最初は「別に」って笑ってごまかそうとしたけど、目が赤いのは隠せなかった。
俺は気づいたら、まろに提案してた。
「うち来る? ……しばらく一緒に住も 笑」
正直、軽い気持ちじゃなかった。
こいつが崩れていくのを、見過ごせなかったんだ。相方としても、仲間としても。
青視点
ないこの部屋で暮らす日々は、不思議やった。
一緒に飯作って、一緒にだらけて、くだらんことで笑って。
俺の空っぽになりかけてた心に、少しずつ色が戻ってきた。
半年が経つ頃には、やっと胸の奥の痛みも和らいできて。
「このままでもええんかな」って、そんなことを思い始めてた。
でもな──俺、どうしても言いたいことがあるんや。
失恋の痛みを知ったからこそ、もう二度と後悔したくなかった。
ある夜、気づいたら口から出てた。
「……ないこ。俺な、お前のこと好きや、」
桃視点
一瞬、心臓が止まったみたいだった。
まろの目は真剣で、弱さも、強さも、ぜんぶ剥き出しにして俺を見ていた。
「もう二度と、好きになったのに言わへんで後悔するんも嫌や。
俺は、ないこのことが好き愛しとる」
……思わず笑ってしまった。泣きそうなくせに、必死に言葉を繋ぐまろが、あまりにもまろらしくて。
俺も逃げたくなかった。
ずっと隣にいて、支えたいって気持ちは、友達の線を超えてたんだ。
「……ばか。そんな顔で言われたら、断れねぇだろ、笑」
気づけば、俺はまろを抱き寄せていた。
青視点
あの瞬間、胸の奥に積もってた重い石が崩れ落ちるみたいに消えた。
ないこの腕の中は、温かくて、安心できて、ずっと欲しかった場所やった。
失恋で傷ついた俺を、救ってくれたのはないこ。
そして今、俺が選んだのもないこ。
「ありがとう……ほんまに、ありがとう」
涙が溢れて止まらんかったけど、それを笑いながら拭ってくれるないこがいて。
その夜、初めて心の底から「生きててよかった」って思えたんや。
(桃視点)
まろが俺を選んでくれたこと。
その気持ちに応えた俺自身の覚悟。
これからも、笑い合って、ぶつかって、でも絶対に離れない。
後悔のない未来を、二人で作っていくんだ。
┊︎後日談欲しかったら🌾お願いします🙇🏻♀️⸒⸒!
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