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『幹部一人を打ち取ってきたぞ』ハルマサとの戦闘でボロボロになりながら帰ってきた侍は他の侍にそう告げた。
『よくやったタツハル!だがボロボロだな?相手は強かったか?』『大看板クラスじゃなかったから大丈夫だったが、一人別格がいるな』タツハルは戦闘時の苦い記憶を思い出す。
『なるほどな、だがまぁいいじゃないか、これからは攻めの姿勢に転じるとしよう』他の侍たちは顔を見合わせて潜伏していた山を降りていった。
一方その頃兎丼にて〜
兎丼ではサイエンの取り計らいによりボルトの葬式が盛大に行われていた。
『すまねぇ!(泣)とっても優秀だったのにこんな早く死なしちまって!グスン!』(クソッ!あの時俺がもっと強ければ!ボルトもこんな目に合わずにすんだし、クイーンさんもこんな気持ちに…)泣き崩れるクイーンを見ながらササキは自分を憎んでいた。
『クイーン様!九里悪鬼の数名がこの兎丼に侵入したとの知らせが!』『九里悪鬼だと…(ブチッ)オメェらぁ!武器を持てぇ!』クイーンの号令と共に団員一斉に立ち上がった。
『やつらの軍勢が押し寄せてきてくるでござるな』そこには兎丼を囲む壁の上からサイエンたちを見下ろす三人の九里悪鬼がいた。
『問題ない、雑魚は簡単に始末できる…問題はクイーンだ』『一旦退こうか、やつらに見つかればタダでは済むまい』息を潜めていた三人の九里悪鬼たちは遠くの方へと姿を消した。
はたまた希美にて〜
『タツハル殿、前の傷はもう大丈夫なのか?』『あぁ、問題ない、気を引き締めて行くぞ』二人はある程度キョウたちがいる城に近づくと立ち止まった。
『始めるぞ』という言葉ともにタツハルが構えたのは火縄銃。
タツハルは静かに標的を探し出す。
(いた!)バンッ!勢いよく発射された弾丸の軌道はなんとキョウに向けられていた。
(ん?なんだ!?弾丸か!?)キョウはそれを素早く察知し、刀で弾き返した。
ヒュン!そこへタツハルが素早く飛んできてキョウが刀を振り終わったところで 居合を繰り出す。
(隙ありだ!)タツハルが放ったらその一刀はキョウの腹を掠めた。
しかし、キョウも相当な実力者、素早く刀を構え直し応戦する。
『斑・火突!』キョウが放ったいくつか刺突がタツハルを掠める。
『私を忘れるなよ!』するとそこへもう一人の侍がキョウへ斬りかかる。
『させるか!髑髏斬り!』そこへ駆けつけたハルマサも加勢に加わった。
それを見た瞬間、タツハルは大きく後ろへと飛んだ。(でやがったなハルマサ、お前だけは…)そうして遠くの方からハルマサは火縄銃を構えた。
(二人を惹きつける役にクマオさんを選んでいてよかった、これならアイツを殺せる!)
『喰らえ大技!強嵐斬り!』ズザザー!(振り終わりがデカい!今なら防御は出来ねぇ!今だ!)バンッ!ヒュッ!ズシャン!タツハルが放った弾丸は武装色を纏い、そして見事にハルマサの頭を貫いた。
『なっ!?ハルマサッ!』キョウが声を上げるがハルマサは力無く崩れ落ちる。
(よし!作戦通りだ!)ハルマサの死を確認したクマオはタツハルに合図を送る。
するとタツハルはクマオの元へと飛んできてクマオを担ぎ上げた。
『さらば!』タツハルはそう言い残しクマオを連れて遠く後ろの方へと飛んでいった。
そこへツナたちが駆け寄ってくる。
『キョウ様!大丈夫です…なっ!?ハルマサ!』『お前たち今すぐ奴らを追え!ハルマサのことは俺が見る!』キョウは急いでハルマサを医療室に運んだ。
だが、『ご臨終です』『クソッ!なぜここまでぇ!』キョウはハルマサにひれ伏し泣き上げた。
(敵はとる!)キョウが決意を固めた三日後、百獣海賊団に緊張が走る。
雇っていた情報屋から九里悪鬼が兎丼に襲撃を企てていると情報が入った。
このことで兎丼には鈴後からはキンシャチ、白舞からはグロウパー、希美からはツナと、幹部が集まった。
『兎丼は限界体制のようだな』『あぁ、そうじゃのう、しかし朗報じゃ!鈴後のアマガサが鬼ヶ島に向かい不在らしい!』『ということは鈴後は今フーという幹部だけでござるか、どうするのでござるか?ツルギの頭?』他の侍たちの視線がツルギへと向けられる、どうやらこの男が九里悪鬼の統領らしい。
『タツハルに任せよう、敵幹部を二人も討ち取ったのだ、それなりに期待できよう』『わかった、では行ってくる』そうしてタツハルは鈴後へ向かった。
数時間後〜
鈴後の城の近くまできたタツハルは早速フーを見つけた。
(いたな、前みたいに狙撃するか)タツハルが火縄銃を構えたその瞬間だった。
『剃!』(なっ!?消え…)タツハルが辺りを見回そうとし直後フーが正面に現れる。
『指銃』バッ!タツハルは大きく横に飛び、間一髪それを躱した。
(危ねぇな、だが余裕がある)タツハルは刀を構えフーへと飛びかかる。
『飛龍!』(アイツをギリギリまで引き寄せて躱わす!)タツハルが刀を振りかざした瞬間、『月歩!』フーは高く跳びそれを躱わす。
『牙銃!』フーは三つの牙を繰り出す。
(やるな、数日で実力を上げてきたか)タツハルはフーの攻撃を全て受け止めた。
『剃!』タッ!フーは地面へと飛び降りる。
『指銃・斑ァ!』フーは間髪入れず攻撃を続ける。
(マズイな、攻守が逆転してやがるッ)すかさずタツハルは横に飛ぶ。
しかし、すでに飛んだ先にはフーが追いついていた。
(なっ!?早い!?)『お前の動き、飛車みたいで行き先が予測しやすいんだわ』(マズイ!?俺の能力を理解しやがった)タツハルの表情からは余裕がなくなっていく。
そこからは全身全霊の攻防が始まった。
『指銃・斑ァ!』『振り飛車ァ!』お互い徐々に体力を消耗していくが、時が経つにつれややフーが劣勢になってきた。
(このまま押し切ってやる!)(マズイな、一手打つ必要がある)そう思ったフーは一度タツハルと距離をとった。
『噛み殺してやる!』そう言うと共にフーはサーベルタイガーに変身した。
(化やがったか…)タツハルは面倒になる前に殺そうと思い斬りかかろうとする。
その瞬間、『鉄塊!』そう言いフーは牙に武装色を纏い、体を低くした。
(マズイ!?なにかくる!?)そう思ったタツハルは後ろに飛び、守りの体勢になった。
『牙閃!』フーは牙を剥き出しにして全速力でタツハルに飛びかかった。
フーの牙がタツハルの刀と衝突する。
だが、ガキンッ!タツハルの構えていた刀が衝撃で折れた。
(マズイ…)『終わりだぁ!』そう言いフーはタツハルに思い切り噛みついた。
『ガハァ…』バタッ…タツハルは刀にしがみつくもそのまま崩れ落ちる。
『終わりだ…』力無く倒れるタツハルの頭にフーは足を振り下ろした。
(勝った…!九里悪鬼に!幹部まで殺しやがった奴らに…!)そうしてフーが九里悪鬼を倒したことは瞬く間に和の国中に伝わった。
『増援の要請だが、これなら大丈夫そうだなカイドウ!』アマガサも嬉しそうにカイドウと話す。
『タツハルが殺られただと!?ありえない!』『落ち着けクマオ、血気な奴だったからこうなっても仕方あらんじゃろ』『まぁ、落ち着け、今からクマオとゴロウとナリトラを兎丼に向かわせる、油断している今が好機だ』『御意』そうして三人は山を降りて行った。
フーがタツハルに勝利を収め、束の間の休息を手に入れたように思えた百獣海賊団であったが、数時間後、兎丼は地獄と化すのであった。
第23話 完
余談
俺『ハルマサは九里悪鬼編では死なない予定だったけど急遽雑処理することになったからバイバイ!』
ハルマサ『なんで?』