私には夢がある。それは、この世界を自分の手で作り上げることだ。その世界に住めばきっと楽しいに違いない。なぜならここはゲームの中なのだから。
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俺は今、VRMMORPG『フリーダムワールド』というオンラインゲームをしている。このゲームは自由度の高さを売りにしているもので、自分でキャラクターを作り上げることが出来るのだ。そのため、現実ではありえないような容姿を持つキャラを作ることも可能になっている。俺もその一人だ。身長百七十センチほどの細身の体型だが、筋肉質な腕を持っている。顔は少し童顔気味ではあるが整った顔をしている。髪の色は黒色で肩にかかるくらいの長さである。服装は基本的に動きやすい格好を好んで着ている。
なぜこんなことを急に話し出したかというと、今日はゲームの発売日だったからだ。もちろん予約をしていたので発売日に手にすることは出来ていたのだが、待ちきれなかったためついつい朝早く起きてしまい、そのままプレイしてしまったのだ。その結果、学校が始まるギリギリの時間まで遊んでしまった。そして今は帰り道の途中だ。
(さすがにちょっと遊びすぎたかな……)
昨日の夜は徹夜でゲームをやっていたせいか若干眠気が襲ってきていた。しかし、あともう少しで家に着くので頑張ろうと思い僕は自転車を走らせた。
しばらく走っていると横断歩道が見えてきた。信号を見ると青だったのでそのまま渡ろうとしたら後ろから大きなクラクションが聞こえたので振り返るとトラックが迫ってきていた。その瞬間に僕の意識は途絶えた……。
次に目を覚ました時には見知らぬ部屋にいた。ベッドの上で横になっているようだ。起き上がろうとすると手足が上手く動かないことに気付いた。よく見ると体が縮んでいた!
(まさかこれが噂の子供になるということなのか!?)
そう考えていると扉が開かれて女性が現れた。女性は僕を見て微笑むと優しく話しかけてくれた。
「あら、目が覚めたようね。気分はどうかしら?」
「あーう!」(大丈夫です!)
「良かったわ。あなたの名前は『アレン』よ。よろしくね」
「あうあう」(はいはい)、「うー!あぅ!」(だめだめ)、「ぶーぶー」「あぶぁ?」(おなかすいちゃった?)
「きゃっきゃっ」
(楽しいねぇ~)
「ぱぁんぱっぱんまんまぁ~♪」
(ご飯の時間だよぉ~)
「ばぶっ」
(バブゥッ)
「あぎぃあああおおおっ!!」
(オギャアアッ!!)
「んべぇえあっ!げふっ!ごほっ!ぐひっ
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