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外に出ると、どこから明るい声が聞こえる。
香水の匂いを辿っていくと、そこに居たのは、やはりアイラだった。
取り巻きに囲まれたヒスイはその場に座り込んでいる。
「ヒスイちゃんがっ…また…私のこといじめるの! 私のこと殴ったのよ!
酷いことも言われたの!」
「……君は……どうしていつも……アイラのことをいじめるの!?」
そばにいるのは、不機嫌そうに尻尾をゆらしながら、ヒスイを睨みつけるハルカだ。
「ち、違っ……私はっ………」
涙をこぼしながら、必死に訴えかける。
すると突然、ヒスイの顔に蹴りが入る。
「うるさい。 ゴミが喋んな。」
コイツはミエル。
男勝りな性格で力が強い。 ヒスイと特に仲が良かったらしい。
「っあ……ごめ……なさ……」
「この前言ったよね? もう二度と近づかないでって……なのに君は、またこんなことするの?」
「っ違う! 私はっ…………私はっ!…何も…してn「……うるさいよ。」
⁇?「ね、ねぇ……これ以上はし、死んじゃう……」
彼女の名は、ココン。 この街の聖職者の跡継ぎ。
「ココンは……ヒスイの味方なの……?違うよねぇ?♡」
「勿論……でm「私の味方でしょ?」
アイラの声が一気に低くなる。
鋭い目付きで、ココンを睨んだ。
「っ…! ち、違イマス……!わ、ワタシハ……アイラのことを……アイシテますッ……」
「なら良かったぁ♡」
アイラに怯えたココンは慌ててアイラのそばに行って、命乞いをした。
「……ココン……っ……」
ヒスイの顔がさらに絶望に染まる。
「…あ、ごめんね、ココンちゃん!
確かに、これ以上は可哀想だから、辞めないとね!きっとヒスイもわかってくれたから!」
NO side
夕日に照らされる街。
ヒスイは悪女の行動にショックを受け、その場から動けずにいる。
その時、再びあの甘い香水の香りが漂う。
目を見開き、後ろを振り返ると、そこにはこちらを鋭く睨みつけるアイラの姿があった。
「一個聞いていいかしら?」
「なっ……何?」
「アンタ達、私の能力に気づいてるよねぇ? 解除方法も。」
「し、知らないッ! シラナイっ! 私はッ……」
「だから、こーんなモノまで持ってぇ…ヒスイちゃんひっどぉい…あの時からなーんにも変わってない」
そう言って地面に捨てられたナイフを持って、再び投げ捨てた。
「ち、違うッ!チガウ…」
「ふーん……じゃぁ、貴方のオトモダチに聞いてみるね♪」
「っえ? い、いやっ……やめて! 話す……話すからッ!」
「ざんねーん、もう時間切れ♡」
「う……そ……ごめん……ごめんなさいッ……ゴメンナサイッ……私は……」
ヒスイはその場に座り込み、ただ、泣き続けることしかできなかった。
「私がぁ…アンタのこと許すとでも思ってるのぉ?」
鋭い目つきでヒスイの顔を覗き込む。
「私は…なにもしてないじゃない!」
「あーぁ。都合いいね?アンタの脳みそ。」
「ぁ…ぇ?」
「いい?覚えておきなさい。私は貴方を許さない。悪女だって、クズだって言われたっていい。それは自分でもわかってる。」
「あ、アイラ…ちゃ……?」
「貴方を地獄に落とすためなら…私は命だって惜しくはない。」
そう吐き捨てて、街を歩いて行った。