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「ところでイスティさま。闇魔法の対策は出来ているなの?」

「うん? 特にこれといって……いや、確か――」


確か、今装備している指輪が闇攻撃ダメージに対して吸収だった気がした。もっとも、相手が闇属性で攻撃をして来た場合のみに限られるが。


「クラティアさまは闇と水の力に長けているなの。毒とか呪いとか、闇魔法に精通しているから調子づかせては駄目なの」

「それは厄介な相手だな。反属性でも苦戦するのか?」

「実際にお会いしたことはなくて、でもきっとお強いはずなの」


光の神によってフィーサは生み出された。そんな彼女が闇を知っているわけはないだろうが、彼女が言うことに嘘は無さそうだ。強さで苦戦はしないと思うが念のためにガチャを引いておくことに。


「ウニャッ? アック、立ち止まってどうしたのだ?」

「シーニャ、少し離れてくれ。魔石を投げてガチャをするから」

「ふんふん?」


クラティアなる神の気配はすぐ先にあり、その近くにルティの気配も感じている。闇相手と戦う前提で来ていなかったが、変な予感があるしガチャをしといて損はない。


「イスティさま? 何か求めるものがあるなの?」

「ルティの状況次第だが、何か出ないかな……と」


何が出るか――


【光属性結晶】

【Sレア バニッシュメントスタッフ Lv.0】

【属性宝珠4点セット】


「ウニャ? ピカピカ綺麗なのだ~!」

「よく分からないものが出たなの……宝珠といえば確か――」

「スキュラを初めて仲間にした時に必要だった宝石だな。それ以外は……」

「わらわがいるのに、杖なんかどうするなの?」


フィーサという両手剣があるにしても、使える武器が増えるのはいいことだ。状況によっては杖も必要となる可能性があるはず。


「シーニャ、この杖を持ってくれ」

「分かったのだ! でもシーニャ、杖で攻撃はやったこと無いのだ」

「振り下ろすくらいなら出来るかい?」

「ウニャッ!」


闇に対抗して光属性結晶はまだいいとしても、今さら宝珠が出て来たということは闇のクラティアは水棲怪物系なのだろうか。


「よし、急ごう!」


フィーサの言葉に従い、一本道を突き進むと建物の無い場所に着いた。町の奥にしては寂しい風景で、道の両側に濁った水路の水が流れている。恐らく水路のつきあたりがこの町の境界なのだろう。


そこで待っていたのは、


「フフフ……お待ちしておりましたわ。アック様」


おれたちを待ち構えていたのは王国にいるはずのスキュラ・ミルシェ……の姿をした女性だった。この時点で敵意は感じられないが、本人のはずが無い。


だがガチャで出た宝珠の使い道といえばスキュラだ。それにシーニャとフィーサも違和感を感じているのか、おれと彼女の間に割って来ない。


「スキュラ……なのか? 何故ここにいる?」

「ええ、あたしはスキュラ……水に関する魔法はお手の物ですわ。お久しぶりに再会したのに、近付いて触れてはくれませんの?」

「それもそうだな。その前にお前の好物をやろう。丁度持っているから、受け取ってくれ!」

「ありがたく頂戴しますわ」


属性宝珠4点セットをスキュラを名乗る女の方に転がしてみた。


闇水雷光の宝珠だが――本物の彼女であれば属性に関係なく喜んで受け取るだろう。しかし目の前にいる女は、光の宝珠だけを避けたようにも見える。属性宝珠自体に攻撃性は無いのにだ。


「どうした? 四つとも受け取っていいんだぞ? 宝珠を集めるのが好きだよな?」

「……フフフ、フフ……さすがはアック様。どうりで人間ごとき勇者が敵わないわけだ……」


女は笑みを浮かべながらスキュラに似せていた体を崩し始めた。勇者のことも知っているということは、全てお見通しらしい。


「なるほど……、スライム。闇の神ってのはスライムだったわけか!」

「ククク……アック様のお姿、秘めたる強さ……全て欲してしまいそう」


風の神よりも性格が悪そうな神のようだ。スライムだから性別が正しいのか分からないが、何か危険な感じがする。


「アック! ドワーフが大変なのだ!! こっち、こっちに早く来るのだ!」


水路の行き止まり付近からシーニャの必死な声が聞こえてきた。どうやらそこにルティがいるらしい。


「そう、早く助けないと……アック様のドワーフが大変な目に……助けられれば、ね」

「――ちっ!」

「手遅れでもそうでなくても……アック様を、この身に呑み込んで差し上げましょう……」

「くそ、どけっ!!」


何を追いかけていたのか分からないが、とにかく急ぐしかない。

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