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憂海歌
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Haru
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心
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「……あれ?」
目を覚ました達宣は、しばらくぼんやりしていた。
自分がどこにいるのかを確認して。
隣に祐希がいることに気づいて。
自分の頭が、祐希の肩に乗っていることにも気づいた。
「…………」
一気に目が覚めた。
「えっ、あっ、すみません!!」
勢いよく起き上がる。
祐希は少し驚いたあと、笑った。
「大丈夫だよ。よく寝てたね」
「ね、寝てました……?」
「うん」
「……どれくらい?」
「結構」
「うわぁ……」
達宣は顔を覆った。
最悪だ。
いや、最悪ではない。
祐希の隣で眠ってしまったこと自体は、嫌ではなかった。
むしろ、安心していたのだと思う。
でも。
(……俺、絶対変なこと言ってない?)
記憶をたどる。
確か、祐希と話していて。
眠くなって。
それから――。
『ゆぅきさぁん……』
「…………っ!!」
達宣はもう一度、顔を覆った。
祐希は隣で、何も言わずに待っていた。
少しだけ笑っているのが、余計に恥ずかしい。
「……祐希さん」
「うん?」
「……俺、なんか言ってました?」
祐希は少し考えるふりをした。
「いっぱい話してたよ」
「うそっ!?」
「ほんと」
「な、何話してました!?」
「内緒」
「えええっ!?」
達宣は本気で焦った。
祐希は、そんな達宣を見て笑った。
実際には、特別おかしなことは言っていない。
ただ、眠そうな声で自分の名前を呼んで、もう少し一緒にいたいと言ってくれただけだ。
それを伝えたら、きっと達宣はもっと恥ずかしがる。
だから、今は秘密にしておくことにした。
「……もう帰る?」
祐希が尋ねる。
達宣は、少しだけ黙った。
帰らなければいけない時間ではある。
明日も予定がある。
でも。
もう少しだけ、一緒にいたかった。
「……あと、ちょっとだけ」
言ってから、達宣は祐希を見た。
「……だめですか?」
祐希の胸が、きゅっと締めつけられた。
付き合う前から、達宣がもう少し話したそうにしていることには気づいていた。
今は、それを隠さずに言ってくれる。
自分を頼ってくれる。
それが、何よりもうれしかった。
「だめじゃないよ」
祐希は、いつもの優しい声で答えた。
「俺も、もう少し一緒にいたいし」
達宣は目を見開いた。
それから、ゆっくり笑った。
「……ほんとですか?」
「うん」
「……じゃあ、もうちょっとだけ」
「うん。もうちょっとだけ」
二人は、また並んで座った。
今度は達宣も、眠ってしまわないように少しだけ姿勢を正している。
それでも、肩が触れる距離は変わらなかった。
祐希はその距離を、そっと受け入れた。
達宣は、隣にいる祐希をちらりと見た。
好きだと伝えてから、まだ何日も経っていない。
恋人らしいことなんて、何もわからない。
それでも。
こうして一緒にいると、自然に思う。
――もっと、一緒にいたい。
その気持ちだけは、もう迷わなかった。
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Haruです
前々話くらいの14×5のデートは、もうすぐ完成するので、待ってくださっている方々、お待ちください!
よろしくお願いします🙇🏻♀️
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