9月1日海へ行った
鉢屋三郎と
とても綺麗で
ずっとそこに居たくて
帰りたくなかった
『勘右衛門』
『勘右衛門!』
『あ、鉢屋』
『どうしたんだよ、らしくないな』
俺らしい?
俺らしいって、なんだろう
『ごめんごめん!』
『なんだー?考え事か?』
『まあ、そんなとこ』
『…』
『なぁ勘右衛門』
『この世界は、どこか息が詰まる』
『…面を被っているからか?』
『ははは、それだったらどれだけ楽だろうな』
『…俺もさ、この世界が怖いよ』
『怖い?』
『あぁ、俺にとっては死ぬことよりも生きることの方が恐いんだ』
『…うわっ、』
『なにするんだよ、鉢屋』
『んーや、せっかく海に来たんだ』
『遊ばないことは損だろ』
『はは、そうだな』
『冷たい』
『まぁ、もう9月だし』
『でもまぁ、俺たちには関係ないよな』
『もし、…ここで死ねたら』
『おい…』
『馬鹿なことはするなよ』
『あぁ、解ってるよ』
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続きみたいデス