6話 お仕置きレッスン
「――あれ? 逢坂くんと宮内さん?」
万事休す。
絶対高野部長にキスしているところ見られた。
もうダメだ――そう思ったのに。
「高野部長、お疲れ様です」
高野部長が給湯室に入ってくる寸前で合わさっていた唇が素早く離れた。
さっと私を背中に隠して、逢坂くんが高野部長のほうを向く。
逢坂くんの肩越しに、にこにこしながら給湯室に入ってくる高野部長の姿があった。
慌ててこそこそ乱れた服を直していると、「いつも通りにしろ」と逢坂くんに横目で合図される。
頷きながら髪を軽く直して、逢坂くんの後ろから私も顔を出した。
「2人ともお疲れ様。今日は残業?」
何事もなかったように「は、はい」と答えるも、口元がひきつる。
心臓がさっきとは違う意味でバクバクしてる。
(よ*****
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