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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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第2話です。


青桃 桃青

前回のストーリーを読んで嫌だなと思った方は自衛お願いします。


それでは、なんでも平気な方だけ行ってらっしゃませ。



━━━━━━━━━━━━━━━


俺が、恋?

よりによって会長に?

青「いやいやいや…」

ありえん。絶ッ対にありえん。

会長に恋なんかするわけないやん。


そう言って一人で部屋で頭を悩ませていると、扉が開く音がした。

白「いふ兄〜?」

青「あ、初兎。どしたん?」

白「悠くんがご飯出来たから降りておいでだって。もしかして何か邪魔しちゃった…?」

青「いや、大丈夫やよ。ただ考え事しとっただけ」

白「…そうなん?」

青「ほんまよ。大丈夫」

青「次なんかあったら、ちゃんと相談するって言うたやろ?」

白「そうやけど…いふ兄抱え込みそうやし」

青「確かにそうかもしれんけどw ほら、ご飯食べ行こや」

白「…はーい」

初兎に言えるわけないやろ。

こんな変な気持ち、

誰に言えっていうねん。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

今日もいつも通り学校に行って、いつも通り友達と馬鹿笑って、生徒会に通う。

けど、いつもより少し早いこの心臓は、何なんだ。

青「こんにちは〜」

桃「あ、まろ!!」

俺が生徒会室の扉を開けると、顔を上げて嬉しそうに笑う会長。

そんな笑顔にちょっとドキッとした。

え?いやしてないしてない。気の所為や。


いつも通りだる絡みに会長が席を立つ。

桃「まーろっ♡」

ぎゅっと後ろから抱きしめてくる会長。

なに、なんなんだ。

いつもこんなにドキドキしないのに。なんで、なんで。

会長に抱きしめられて、嬉しいって思ってる自分が気持ち悪く感じる。

なんで、よりによって男に抱きしめられて?

嫌だ。嫌だ。気持ち悪い。

桃「まろ〜、キスして♡」

青「っ、しません」

なんでこんなに動揺してるの?

ねえなんで?

気持ち悪い。気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い

なんで男に。なんで。

今までこんなこと無かった。ずっと好きなのは女の子だった。

なのになんで?なんで。

なんで、なんで触るの。なんで俺に近付くの。


桃「まろ〜っ」


触んないで。


バシッ


桃「…ぇ、痛いよまろー!!」

青「…」

桃「ねー無視?俺悲しいんだけど…」

そう言って顔を覗き込んでくる会長。


やめて。俺に近付かないで。

これ以上俺をおかしくしないで!!!!!


青「俺帰ります。お疲れ様でした。」

桃「えっ、ちょまろ!!待って、一緒にっ」

触んないで、なんて言えなかった。

会長が傷付くことはしたくない。

仮にも救われた身なんだから。

青「じゃ、明日はちゃんと仕事してくださいね、会長」

桃「ねぇっまろ、まってって」

聞こえる声を遮って扉を閉める。

やけに空気が冷たかった。


━━━━━━━━━━━━━━━

早足で家に帰る。

初兎達は先に帰らせていた。

毎日待たせるのも流石に申し訳ないし。

とにかくこの気持ち悪い感覚を早く拭いたくて堪らなかった。


バイセクシャル。

男と女。

それが俺の恋愛対象。

バイだからって男を好きになるってわけじゃないから、今まで安心していたけど。

そんなことなかった。

神様はどうも意地悪だ。

世間的にも受け入れられ始めているけど、

それはあくまで対象が第三者だから。

対象が自分じゃないから。

だから受け入れられているだけ。

でも違う。対象が自分に変わった途端、それは受け入れ難いものになる。

こんな気持ちを抱いている自分が気持ち悪くて仕方ない。

今日は早めに寝よう。好きなことでもしよう。

そして忘れよう。こんなこと。

嘘でもこんなこと覚えていたくない。

気持ち悪い。


家に着いた。

手を洗おうと向かった洗面所の鏡に映った自分の姿が、歪んで見えた。






【哀の壁 第2章】愛の壁【青桃】

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コメント

7

ユーザー

好きです...(告白) よんあいちゃん(様).....1個1個語彙力ありすぎじゃないですか....語彙力あるとこんなにも作品を楽しく読めるんですね...

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