第2話です。
青桃 桃青
前回のストーリーを読んで嫌だなと思った方は自衛お願いします。
それでは、なんでも平気な方だけ行ってらっしゃませ。
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俺が、恋?
よりによって会長に?
青「いやいやいや…」
ありえん。絶ッ対にありえん。
会長に恋なんかするわけないやん。
そう言って一人で部屋で頭を悩ませていると、扉が開く音がした。
白「いふ兄〜?」
青「あ、初兎。どしたん?」
白「悠くんがご飯出来たから降りておいでだって。もしかして何か邪魔しちゃった…?」
青「いや、大丈夫やよ。ただ考え事しとっただけ」
白「…そうなん?」
青「ほんまよ。大丈夫」
青「次なんかあったら、ちゃんと相談するって言うたやろ?」
白「そうやけど…いふ兄抱え込みそうやし」
青「確かにそうかもしれんけどw ほら、ご飯食べ行こや」
白「…はーい」
初兎に言えるわけないやろ。
こんな変な気持ち、
誰に言えっていうねん。
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今日もいつも通り学校に行って、いつも通り友達と馬鹿笑って、生徒会に通う。
けど、いつもより少し早いこの心臓は、何なんだ。
青「こんにちは〜」
桃「あ、まろ!!」
俺が生徒会室の扉を開けると、顔を上げて嬉しそうに笑う会長。
そんな笑顔にちょっとドキッとした。
え?いやしてないしてない。気の所為や。
いつも通りだる絡みに会長が席を立つ。
桃「まーろっ♡」
ぎゅっと後ろから抱きしめてくる会長。
なに、なんなんだ。
いつもこんなにドキドキしないのに。なんで、なんで。
会長に抱きしめられて、嬉しいって思ってる自分が気持ち悪く感じる。
なんで、よりによって男に抱きしめられて?
嫌だ。嫌だ。気持ち悪い。
桃「まろ〜、キスして♡」
青「っ、しません」
なんでこんなに動揺してるの?
ねえなんで?
気持ち悪い。気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い
なんで男に。なんで。
今までこんなこと無かった。ずっと好きなのは女の子だった。
なのになんで?なんで。
なんで、なんで触るの。なんで俺に近付くの。
桃「まろ〜っ」
触んないで。
バシッ
桃「…ぇ、痛いよまろー!!」
青「…」
桃「ねー無視?俺悲しいんだけど…」
そう言って顔を覗き込んでくる会長。
やめて。俺に近付かないで。
これ以上俺をおかしくしないで!!!!!
青「俺帰ります。お疲れ様でした。」
桃「えっ、ちょまろ!!待って、一緒にっ」
触んないで、なんて言えなかった。
会長が傷付くことはしたくない。
仮にも救われた身なんだから。
青「じゃ、明日はちゃんと仕事してくださいね、会長」
桃「ねぇっまろ、まってって」
聞こえる声を遮って扉を閉める。
やけに空気が冷たかった。
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早足で家に帰る。
初兎達は先に帰らせていた。
毎日待たせるのも流石に申し訳ないし。
とにかくこの気持ち悪い感覚を早く拭いたくて堪らなかった。
バイセクシャル。
男と女。
それが俺の恋愛対象。
バイだからって男を好きになるってわけじゃないから、今まで安心していたけど。
そんなことなかった。
神様はどうも意地悪だ。
世間的にも受け入れられ始めているけど、
それはあくまで対象が第三者だから。
対象が自分じゃないから。
だから受け入れられているだけ。
でも違う。対象が自分に変わった途端、それは受け入れ難いものになる。
こんな気持ちを抱いている自分が気持ち悪くて仕方ない。
今日は早めに寝よう。好きなことでもしよう。
そして忘れよう。こんなこと。
嘘でもこんなこと覚えていたくない。
気持ち悪い。
家に着いた。
手を洗おうと向かった洗面所の鏡に映った自分の姿が、歪んで見えた。
コメント
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好きです...(告白) よんあいちゃん(様).....1個1個語彙力ありすぎじゃないですか....語彙力あるとこんなにも作品を楽しく読めるんですね...