テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
208
269
ナギサノサナギ
2,526
147
街中がイルミネーションで彩られ、どこからかクリスマスソングが聞こえてくる季節。
「ライ〜、ツリーの飾りこれでええ?」
「うん、いい感じ」
リビングには、小さなクリスマスツリー。
緋八マナは少し大きくなったお腹を撫でながら、満足そうに笑った。
「陽向、初めてのクリスマスやなぁ」
「まだお腹の中だけどね」
「来年は一緒にプレゼント開けるんやろなぁ」
「楽しみだね」
そんな話をしていると、インターホンが鳴った。
「お邪魔しまーす!」
「メリークリスマス!」
やってきたのは、イッテツ一家。
「わー!」
「元気やなぁ」
長男はサンタ帽をかぶって走り回り、次男はリトに抱っこされてご機嫌だった。
「今日はいっぱい遊ぶぞ!」
「ほどほどにな!」
そこへさらに、
「やっほー!」
「メリークリスマス!」
ウェンとロウ、ショウとカゲツもやってきた。
「全員集合や!」
「にぎやかだなぁ」
「なんか毎年恒例になりそう」
みんなで料理を並べ、賑やかなパーティーが始まった。
「マナ、無理してない?」
「大丈夫やで!」
「座っとけ座っとけ」
「ウェン、過保護すぎるって!」
ロウが苦笑する。
「心配なんだよ」
「ロウも十分やろ」
「否定できない」
みんなで笑い合う。
食事の後はプレゼント交換。
「お、俺のや!」
「誰のやろ〜?」
「当たり!」
「やったー!」
子どもたちの笑顔に、大人たちも自然と顔がほころぶ。
その時。
「そういえば!」
ウェンが嬉しそうに立ち上がった。
「報告があります!」
「お?」
ロウと顔を見合わせ、少し照れながら笑う。
「俺たちの家族も、もうすぐ増えることになりました!」
「えぇ!?」
「おめでとう!!」
「やったー!」
マナが思わず立ち上がりそうになり、
「マナ、ゆっくり!」
「ごめんごめん!」
ライに支えられながら笑う。
「嬉しいなぁ!」
「これでまた賑やかになるな」
「子どもたち同士も仲良くなるやろな」
ショウとカゲツも嬉しそうに拍手する。
「幸せな報告ばっかりだ」
「ほんとに」
パーティーも終盤。
ソファで一息ついていたマナは、お腹にそっと手を当てた。
「陽向、聞こえた?」
「みんな楽しみにしてるよ」
ライも優しく微笑む。
「早く会いたいね」
「うん」
すると、
「絶対泣くやろ?」
イッテツが笑う。
「いや、イッテツも泣いてたやん!」
「リトも泣いてた!」
「二人とも泣いてたよ?」
「言うな!」
またみんなで大笑い。
外では静かに雪が降り始めていた。
温かな部屋。
大切な仲間たち。
そして、もうすぐ会える新しい家族。
今年のクリスマスは、いつも以上に幸せな時間になった。
その帰り際。
「次集まる時は、陽向くんに会えるかな」
カゲツの言葉に、マナは優しく笑った。
「きっと会えるで」
「楽しみだな」
誰もが、その日を心待ちにしていた。
コメント
1件
ああ、第8話……もう最高に温かいクリスマスでしたね。緋八マナさんのお腹の子「陽向」に向けた優しい語りかけや、ウェンさんの妊娠報告でさらに賑わうシーンが特に印象的。みんなで泣いた話で笑い合うところ、家族が増えていく幸せがじんわり伝わってきて、読んでるこっちまでほっこりしちゃいました。次に集まる日が待ち遠しいですね!