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いわあべ
ab.side
玄関のドアが開く音がした。
時計を見ると、もう日付が変わる少し前。
「…おかえり、照」
ソファから声を掛けると、玄関の向こうから少し疲れた声が返ってくる。
iw「ただいま、阿部」
その声を聞いただけで、なんとなく安心した。
今日は遅くなるって聞いていたから、先に寝ててもよかったんだけど。
なんとなく、待っていたかった。
照がリビングに入ってきて、俺の顔を見る。
iw「まだ起きてたの?」
「うん、 照、ちゃんと帰ってくるかなって」
iw「帰ってくるよ」
そう言って笑った照が、まっすぐ俺のところへ歩いてくる。
次の瞬間、後ろからふわっと抱きしめられた。
「……ちょっと、照」
iw「ん?」
「お風呂は?」
iw「その前に阿部」
「なにそれ」
笑いながら言うと、照は俺の肩に顎を乗せる。
iw「今日、疲れた」
「うん。お疲れさま」
iw「……もうちょっとこのまま」
甘えた声。
こういうときの照には、なかなか勝てない。
「しょうがないなあ」
そう言いながらも、俺は照の腕に自分の手を重ねた。
付き合い始めた頃は、こんなふうに触れられるだけでドキドキしていた。
今だって、もちろん嬉しい。
でも、それ以上に、びっくりするくらい照が隣に居ると安心する。
照の体温が近くにあることが、もう、当たり前になってしまっているから。
iw「阿部」
「ん?」
iw「好き」
「……急だね」
iw「言いたくなった」
「今日も言ってたじゃん」
iw「何回言ってもいいでしょ」
「まあ……いいけど」
iw「じゃあ、もう一回言う」
「いいって(笑)」
照が楽しそうに笑う。
俺は振り返って、その顔を見る。
「……俺も好きだよ、照」
iw「うん」
「そんな嬉しそうな顔する?」
iw「する」
即答。
そのまっすぐさに、思わず笑ってしまう。
「照って、ほんとそういうところずるいよね」
iw「なにが?」
「こっちが恥ずかしくなるようなこと、平気で言うところ」
iw「阿部が可愛いから」
「……もう知らない」
顔が熱くなるのをごまかすように立ち上がる。
「ご飯、温めるね」
iw「阿部」
「ん?」
iw「一緒に食べよ」
「もちろん」
キッチンに立つと、照も後ろからついてくる。
「照、座ってていいよ?」
iw「やだ」
「なんで」
iw「阿部といたいから」
……本当に。
今日は疲れているはずなのに、こういうことだけは忘れないんだから。
二人で簡単な夜食を食べて、くだらない話をして。
照が今日あったことを話して、俺が笑って。
そんな時間を過ごしていると、さっきまで眠かったはずなのに、まだ寝たくないと思ってしまう。
食器を片付けようとすると、照に手首を掴まれた。
iw「明日でいいよ」
「でも、残ってるよ?」
iw「明日の俺がやる」
「ほんと?」
iw「ほんと」
「……じゃあ、お願いしようかな」
そう言って隣に座る。
肩が触れる。
照の手が、テーブルの下で俺の手を探してくる。
指先が触れて、そのまま絡まる。
「照」
iw「ん?」
「こういうの、好き」
iw「俺も」
「なんかさ」
iw「うん」
「特別なことしてないのに、幸せだなって思う」
照は少し黙ってから、繋いだ手に力を込めた。
iw「俺もそう思う」
「……そっか」
iw「阿部と暮らせてよかった」
その言葉に、胸の奥がじんわり温かくなる。
同棲を始めたばかりの頃は、生活リズムが合わなかったり、忙しくてすれ違ったり。
一緒にいるからこそ見えてしまう部分も、きっとあった。
それでも今は。
照が帰ってきてくれること。
俺が「おかえり」って言えること。
朝、眠そうな照を見ながら「いってらっしゃい」って言えること。
そういう毎日が、すごく好きだ。
「照」
iw「ん?」
「これからも、ずっとこうなのかな」
iw「こうって?」
「一緒に帰ってきて、一緒にご飯食べて……寝る前に話したり」
iw「うん」
「ずっと?」
iw「ずっと」
照は迷いなく答えた。
iw「俺はそのつもりだけど」
「……そっか」
iw「阿部は?」
俺は少しだけ照の肩に寄りかかる。
「俺も、そのつもり」
照の肩が少し揺れる。
笑った、のかな。
iw「じゃあ決まり」
「何が?」
iw「ずっと一緒」
「……うん」
そのまま照の手を握り直す。
言葉にすると少し照れくさい。
でも、こうやって隣にいられることが嬉しい。
「照」
iw「ん?」
「明日も帰ってきてね」
iw「帰ってくるよ」
「待ってるから」
iw「うん」
少し間があって、照が優しく笑った。
iw「ただいまって言うから」
俺も笑って答える。
「じゃあ俺、おかえりって言うね」
それだけの約束なのに。
たぶん俺は、こういう約束をずっと大切にしていくんだと思う。
照と一緒に暮らす、この部屋で。
明日も、その先も。
「……照」
iw「ん?」
「もうちょっとだけ、こうしてていい?」
iw「もちろん」
照の肩に頭を預ける。
返事の代わりみたいに、握った手がもう一度、ぎゅっと強くなる。
その温度が心地よくて 。
俺は目を閉じた。
今日は、今夜は、もう少しだけ。
この幸せに浸っていたい。
照の肩に頭を預けたまま、しばらく何も言わなかった。
テレビの音だけが、静かな部屋に流れている。
繋いだ手はそのまま。
指先を少し動かすと、照の指がそれに応えるように絡み直してくる。
iw「……阿部」
「ん?」
iw「眠い?」
「ちょっとだけ」
iw「じゃあ、寝る?」
「うん……」
そう答えたのに、身体は動かなかった。
照も急かすことなく、ただ隣にいてくれる。
こういうところが、好きだな、と思う。
無理に何かを求めるんじゃなくて、俺が動き出すまで待ってくれるところ。
「照」
iw「ん?」
顔を上げる。
思ったより近くに照の顔があって、目が合った。
「……近いね」
iw「阿部が寄りかかってきたんじゃん」
「そうだけど」
なんだか急に恥ずかしくなって、目を逸らそうとする。
でも、その前に照の手が頬に触れた。
iw「阿部」
「……なに?」
優しく名前を呼ばれる。
それだけで、胸が少しだけ高鳴った。
照がゆっくり顔を近づけてくる。
俺は逃げることもなく、そのまま目を閉じた。
唇が、ほんの一瞬だけ重なる。
短くて、優しいキス。
離れたあとも、照の顔がすぐ目の前にある。
「……照」
iw「嫌だった?」
「……逆」
iw「逆?」
「もっと、って思った」
言ってから、自分で恥ずかしくなった。
「……言わせないでよ」
照が小さく笑う。
iw「阿部、かわいい」
「もう……」
照の胸元を軽く押すと、その手を取られる。
今度は照から、もう一度。
「んっ….、っぅ」
さっきより少しだけ、長くて、恥ずかしいキス。
それでも、最後は触れて離れるだけの優しいものだった。
唇が離れると、照が俺の額に自分の額をそっと合わせる。
iw「これで満足?」
「……ちょっとだけ」
iw「ちょっとだけ?」
「うん」
iw「….じゃあ、ちょっとだけする?」
その一言に、胸が大きく高鳴る。
言葉にしては言わないけど、多分、いやきっと。
俺はこの言葉を待ってたのかもしれない。
「んっ…っふ…ぅ」
iw「痛くない?」
おでこに汗でかかった髪を、照は優しく撫でた。
照のが一番奥に入って、苦しいのに、恥ずかしくて、今にも逃げ出してしまいたいのに。
そんなこと、できなかった。
気持ちいい、もっと奥に挿れて欲しい、もっと照でいっぱいにして欲しい。
この、感覚を、どうしても大切にしたいから。
iw「阿部」
ぐっ、と。
照のが緩く奥に入る。
「んっあ、んん〜っ…!」
iw「…..締め付け、やば…」
さっき、数回イったはずなのに。
自分では、もう無理だと思っていても。
身体はそんなことはないらしい。
「あっ、う、っぁ…..」
iw「…阿部」
ぎゅっと、照に抱きしめられる。
その反動で、さらに照のものがぐぐっと奥に入っていく。
「っぅ〜……..!!」
照の首の方に腕を回して、必死に快楽を抑えようとする。
でも、快楽は一向におさまらない。
「ひっ、か、るっ….!」
「もぅ…、むり….っ、」
半泣き状態で照の肩に頭を預けながら、喘ぎすぎて掠れた声でいう。
iw「うん…、俺も、そろそろかも… 」
照にさらにぎゅっと抱きしめられる。
「あっ、ひっ、ひか…っあ」
iw「一緒にイこ、阿部」
「っう…!!あっ、っう〜…..!!」
照に言われた瞬間、ずっと抑えようとしていたものが一気に溢れ出る。
それと同時に、身体にぶわっと、熱いものが沁みる。
iw「っ、」
2人で一緒に果てた後、濡れているベットに2人で横たわる。
「ちょっと、激しすぎる…」
iw「これでも抑えた方だよ。」
「抑えた、、、方なの?笑」
うん、って言う代わりかのように、照の優しくて甘いキスが降ってくる。
何回も何回も、舌を吸って、唇を何回も吸われて。
苦しくて、涙が溢れてくのに。
離れたくない、と思った。
iw「阿部、好きだよ。」
「…..俺も、照が大好き。」
iw「…..俺も、大好きだよ、阿部」
静かな夜に、二人の声だけが重なる。
そして、繋いだ手の温度を確かめるように、俺は絡められている照の指をぎゅっと力を込めた。
お久しぶりのいわあべです、楽しかったです☺️
長くなってしまい申し訳ない…
コメント
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💛💚大好き︎🫶💕可愛い🥺︎︎
junp_
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