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——撮影当日。
岩本は、どこか落ち着かない様子だった。
いつもの堂々とした雰囲気ではなく、
無意識に肩が強張っている。
💛(うぅ……やっぱ怖い……)
そんな岩本の肩を、
後ろから目黒がぽん、と軽く叩く。
🖤「大丈夫ですよ。俺がいますから」
メンバーには聞こえないように、
耳元で小さく囁く。
💛「……///」
メンバー
「いってらっしゃああい!!」
💙「生きて帰ってこいよおお!!」
二人は並んで、
暗い入口の中へ足を踏み入れた。
🖤「岩本くん、くっつかなくていいんですか?」
💛「ま、まだ!大丈夫!!」
そう言いながらも、
距離はさっきより少し近い。
突然、
ドンッ!!
と大きな音が鳴り響く。
💛「うわあああ!! なんだよもう!!」
🖤「こんなんでビビってたら、
この先進めませんよ?」
💛「……うっさいな!」
強がる声とは裏腹に、
足取りは確実に慎重になっていく。
さらに奥へ進んだ、そのとき——
ぬるり、と
岩本の足に何かが触れた。
💛「ぎゃああああ!!!!!!」
反射的に、
目黒の背中へ思いっきり抱きつく。
🖤「うわっ!
もー!岩本くんの声に俺がビビる!w」
💛「……早く行こ?」
その目は、
はっきりとうるんでいた。
🖤(……かわいい)
🖤「ほら。手、にぎっててあげますね」
差し出された手を、 迷いなく強く握る。
その後も
壁から飛び出す人影。
突然現れる不気味な顔。
そのたびに、
💛「もういやあああ!!!!!」
泣きそうな顔で、
さらに距離を詰めてくる岩本。
🖤(あ……俺しか知らない顔だ)
💛「もっと……くっついて」
🖤「はいはい。離れませんよw」
どこまでが、
YouTubeに使われるのだろう。
そう思うと、
少しだけ恥ずかしくなる。
——それでも、
この時間は
誰にも邪魔されたくなかった。
つづく。