テラーノベル
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元貴『……はぁ、はぁっ…//』
何度も、何度も、
若井は僕の唇を離さない。
キス――なんて言葉じゃ足りないほど深く、
執拗に、容赦なく。
唇も、舌も、歯の先まで、全部貪られる。
とうとう、もう腕にも力が入らなくなった。
元貴『……やめ…やだ……っ、///』
押し返す手さえ、若井の背中でずるずると
滑り落ちていく。
息が苦しい。
酸素も意識も全部攫われて、
でも、苦しいはずなのに、
胸の奥がずっと、熱くジンジンしていた。
滉斗『元貴、顔……真っ赤だよ』
不意に耳もとで囁かれて、
びくっと肩が跳ねた。
元貴『……ちが……んっ…///』
またキスが落ちる。
だけど今度は唇だけじゃない――
首筋、耳、喉元、
キスの合間合間、
若井は低い声で囁き続ける。
滉斗『そんな顔してさ…
嫌だなんて、いつまで強がるつもり、?』
元貴『……っ、うるさい……///』
また噛みつくみたいにキスをされる。
口の中を乱されて、息が混ざって、
どうしても逃げられない。
滉斗『お前、さっきから…
すげぇ可愛い声、漏れてるけど』
元貴『ちが、違う……!////』
滉斗『素直になればいいのに、
ほら、身体も、
ちゃんと、俺のこと求めてる癖に』
指先が髪をなでる。
冷えた空気の中、
自分の耳まで熱くなっていくのが分かる。
元貴『……やだって…言ってるのに…//』
滉斗『やだじゃなくて、
“もっとください”って顔してるだろ』
そんなわけ――!と思うのに、
目が潤んで、頬も火照っていて、反論できない。
滉斗『…ほら、目も逸らせない、
……元貴、可愛すぎて、いじめたくなる、』
元貴『……!///』
また深く舌を絡め取られる。
キスをされる度、
そのまま腰が抜けそうになる。
逃げたい。
恥ずかしい。
悔しい。
――なのに、全身がゾクゾクして、
このままずっと捕まったままでもいい、
そんなことまで思い始める。
滉斗『――ねえ、元貴…
俺のこと、ほんとは大好きでしょ?』
ただの意地悪じゃない、
どこか独り占めしたい男の熱がそこにはあった。
元貴『そんなわけ、……ない、だろ、///』
弱い声しか出せないのは、
自分でも情けなかった。
若井はまた、甘いキスを一つ、
そして耳元で低く囁く。
滉斗『嘘つけ、
こんなになって…感じてんの、
どこの誰のせいか、分かってんだろ?』
くすぐるみたいな吐息、
凶悪なくらいの甘い声。
滉斗『もう逃げるなよ、元貴、
……お前は、俺だけのだから』
元貴『…やだ……やだ、馬鹿…っ、///』
滉斗『やだって言うのに、
体は反応して…こんなに可愛い声出すんだ、』
首を伝う息遣い、指で髪を梳かれ、
どこまでも深いキス。
呼吸も、心臓も、
受け止めきれないくらい速くなる。
元貴『若井の馬鹿……大嫌い…//』
挟んだ泣き声さえ、
若井には全部見透かされてる気がした。
そして、そんな風に支配される自分が、
なんだか、堪らなく、
――幸せだ、なんて
絶対に、絶対に、言いたくなかった。
でも、
元貴『…もう、ほんとに…無理……///』
肩の力が、全部抜けてしまった。
どれだけ恥ずかしくても、感じている自分も、
若井への気持ちも、
今だけは隠せなかった。
コメント
6件
私はツンツンツンツンツンデレのもときちくんを保護したいです
私は静かにツンデレ元貴を見守るぜ。(果たしてツンデレと言っていいのか)