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暴力表現
rbがruriから酷いことされる話
ある日、俺は嫌われた。失望された。仲間が危機的状況になっていた時に行かなかったから。
病室からでもわかるほど暑い夏の日だった。俺は前日の任務で足を怪我し検査入院をした。本部には検査入院をすること、怪我はそこまで酷くはないが暫く休みたいことを伝えた。検査が終わり家に帰った。 夜、デバイスの方に緊急任務が入った。カゲツが単独任務の末、怪我をし1人では無理だと悟り仲間を呼んだ。俺も行こうと思った。俺のデバイスには『足の怪我が酷くならない、若しくは痛まないのなら』と来ていた。けど流石にヒーローとして駆けつけたいもの、痛む左脚を無視して歩こうとする。けど移動しようとするも脚が動かなく匍匐前進になってしまい、諦めた。迷惑かけちゃうな。明日行かないと。
次の日、本部に脚の怪我を確認させろと言われたので本部に向かう。本部に着くと見覚えのある姿が見えた。
「小柳くん!ライ!」
俺が呼ぶと2人はゆっくりと此方を向くとヒソヒソと話し出す。此方を向く目は酷く冷たく、息ができなかった。暫くすると此方に向かってくる。正直ありがたかった。もう、脚が痛んで動けなかったから。そこら辺で座ってカゲツのことでも聞こうか。そう思った。2人は此方に来ると暫くの沈黙の末低い声で俺に話しかけた。
「なんで昨日来なかった。」
それは、と話そうとするも「お前が来なかったからカゲツは怪我をした!!!!!!お前が来てたら変わってたんだぞ!!!!俺たちより現場も近かっただろ!!!!お前が来てたら怪我をしたのはお前だけだ!!!!!入院する羽目になったのはお前だけなんだぞ!!!!!!
絶句した。そっか。行けなかったもんね。
2人はずっと責めてきた。俺が耐えかねて逃げた時、2人からはヒソヒソとした話し声と冷たい視線が感じられた。吐き気がした。何も食べてないのに胃の中の何かが上に昇ってくるような感覚。トイレに駆け込み吐き出した。何度も吐いた。吐いても吐いても出続けるのは胃液のみ。喉がヒリヒリしてて痛い。でも、そろそろ行かないと。そう思い、入りもしない力を無理矢理だし歩き出す。
次の日、カゲツの様子を見に行くと検査をすると告げられた。まぁ診断まで時間もあるため病室に行くとOriensのみんながいた。みんなは優しい。話に混ぜてくれて、聞いてくれて、バカ笑いしてくれて、楽しい。もっと話していたいと思う。なのに、もう呼ばれてしまった。まだ一緒いたいのに…。そう思いながら検査に行く。『異常はないです。唯、晴れが酷くなってるので湿布貼ってしっかり休ませてくださいね』とだけ告げられた。病室に戻るとあの二人の髪がすこしだけみえた。俺はすぐに帰った。何か言われることが見えてたから。
別日から俺は2人から暴力を受けるようになった。Oriensやカゲツの前ではしない。するのは3人だけのとき。必ずカゲツが寝ている時や任務の時のみ。1度抵抗したことがあった。「こんなことヒーローがしているっ知られたらどうなると思います?」最後の頼みの綱だった。これでやめられないなら受け入れる。返答は「そっちこそじゃない?ヒーローが仲間のこと助けなかったんだから」そっか。もうダメだな。俺の中で何か切れた気がした。
棒量は酷かった。ほぼいじめ。ご飯はなし。作ることも食べに行くのも禁じられ部屋に閉じ込められる。3日食べないなんて珍しくもない。毎晩毎晩叩かれ、蹴られ、暴言を吐かれる。偶に俺のカバンや小柳くんの剣ライのハンマーでやられる時もあった。内緒でカゲツのクナイを取りだし刺されたこともあったな。精神的にも来てたはずなのに俺は辛くなかった。痛みは戦闘に役立つ。精神的には…。何故だろうか
ある日、リトに誘われ東に行くことになった。東は暖かい。平和な場所に行ける。少しでも地獄から開放されるなら。そう思うと足取りが弾む。「お邪魔します」そう告げると4人は笑顔で明るく対応してくれた。他愛もない話を続ける。ずっと続けばいいのに。 ふと、リトが「るべって一年中長袖暑くねぇの?俺だったら無理」と言ってきた。「暑いよ。でも慣れてるから」そう言った。本当は傷を隠せるから。醜い腕を隠せるから。まだ、カゲツのクナイの跡が治ってない。腹ら辺のも。あれ?違う。これは小柳くんの傷だっけ?痛かったなぁ。やっぱ剣で刺されるのは痛いんだよなぁ。まぁ耐えれる。これも。「るべッ!!!!!!」
そう言われた時、俺は現実に戻させる。周りを見渡すと4人は心配そうな顔で俺を見ていた。少し捲れた袖に少し見える傷。
「あはは。…えっと。何話してたっけ?」未だに心配そうな顔を向ける4人。嗚呼、そんな顔、見せないでよ。期待しちゃう
「なぁるべ。大丈夫か?」「3人からなにかされてる?」「違う!!カゲツはしてこない!優しいから…」気づいたら声を荒らげていた。最後はビックリするぐらい声が小さくなっちゃった。「るべくんごめんね」そういいイッテツが袖を捲る。何かが刺さったのが1発でわかるでかい傷跡。痣だらけ。何かで切られたあと。なんとも酷く醜い腕だった。4人は何も言わずに泣きそうな顔をしていた。唯、俺に向けて発せられる声は怒りと哀しみを含んでいた。大丈夫なのに。耐えれるのに。再生するのに。
「ねぇライとロウからされてるの?」頷くしかできなかった。「…。心当たりあるか?」俺は全部話した。脚を怪我してカゲツの元へ行けなかったこと、話も聞かれずに毎日殴られ、蹴られていること。質問にも全部答えた。クナイで刺されていることやハンマーで叩かれていること。剣で刺されていることも。ライが作った失敗作の機械で殴られている跡もある。4人は様々な表情だった。怒っていたり心配していたり泣いていたり弁解するのを助けようとしてくれたり。やっぱり優しいな。嬉しかった。もう少し耐えてみるから。辛くなったら又此処に来るから。そう言うと4人は笑顔で待ってる!と言ってくれた。 本当にごめんね。 俺は心の中で決心した。 死のうと
やり方は簡単だ。単独任務を多くし強いやつを相手にし、体を追い込む。攻撃タイプではないから余計辛かった。ある日の敵はものすごく強かった。其れもその筈。8人任務推奨相手なのだから。死ぬかも。そう思った時には飛ばされて間に合いそうになかった。あーあ。もう終わりですか。やっとですね。あの二人、俺がいなくなったら喜ぶよね。もう、俺に笑顔も見せてくれないよね。豪快に笑って他愛もない話もできないよね。そう思うと自然と涙が出てくる。楽しかったな。ごめんね。ごめんね。結局最後まで話せもしなかったね。
「タコっ!!!!!」
あー。ほら、変な幻聴も聴こえる。もう、ダメなんだな。
「はーっはーっ。何してんねん!アホなんか!?なんで僕ら頼りにしてくれんの!?なんで一人で相手してるの!!!!!?僕ら、そんな不甲斐ない?」嗚呼ほら泣かないでよ。綺麗な顔が台無し。でもなんでカゲツが此処に?あれ…Oriensも…?最後のいい夢かな。「ごめんね…」我ながら小さい声だった。絞り出した。カゲツは何も悪くない。あーごめん。気、飛んじゃう。
目覚めた時には病院だった。あー。体中痛いや。死ねなかったのか。あれ?この頭カゲツかな?でも、形がな…。今何時かな。ナースコール押さないとかな?
「あーー!!!!!!!!るべ起きてるやん!!!!!!!!」マナの声と共に部屋にいた全員が飛び起きる。なんでふたりもここに…?「…な…で…?」「ごめん!!!謝っても許されないのは分かってるから!感情的になりすぎた。話も聞かずに…。ごめん!!」「…へ?」「ごめんなるべ。これ以上るべが自傷行為としてあれやるなら言うしか無かったんや。」「マナ…」相変わらず涙を流しながら頭を下げているふたり。「ねぇ二人とも。今回はお互い様ってことにできないかな?俺が脚のことちゃんと事前に伝えとけばよかったね。俺にも非はあるよ。」そういうと二人は目を見開く。「そんな見開いてたら目、乾燥しちゃう…」なんていえば5人は溜息をつき2人は大粒の涙を流す。そんな泣かなくていいのに。てかなんで泣いてるんだろ?「お前、優しいんだな」そういいながら小柳くんが鼻を啜る。そんな。「暗い顔してすんな。2人は丸3日ずっと傍に居た。許されない行為をしてたとしても此奴らの謝りたい気持ちは其の儘だ。」
3日も…。迷惑かけちゃったかな。「ごめんなさい。2人とも。迷惑かけて」「迷惑なんかじゃない!!!!!!!」7人の声が病室に響く。嗚呼。暖かいな。此処に居たいな。
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