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摩浪side
風呂も夕飯も済ませて1年の部屋に戻ってる。突然だけど俺は髪が長い。昼間はポニーテールで、夜は耳より下の位置でお団子結びしてる。だから偶に女と間違われる。
摩浪『はぁ、さっぱり』
侑「摩浪ー」
侑さんが後ろからハグしてきた。
摩浪『暑い』
侑「ええやんか。昼間のお願いやって」
摩浪『なら1回、2年の部屋行きましょ』
侑「んー」
侑さんに抱きつかれたまま歩き出す。でも、身長差が20cmあるから歩きにくい。
摩浪『歩きにくいです。せめて今は離れましょ』
侑「えー、嫌や」
摩浪『転けちゃいますよ?』
侑「なら」
俺の膝裏と背中に腕をまわし持ち上げられた。
摩浪『わっ』
侑「俺が運んだる」
摩浪『降ろしてください』
侑「嫌 ( ^֊^)」
この人、、分かっててやってるな。
侑「どや?俺にお姫様抱っこされる気分は」
摩浪『トテモウレシイデス』
侑「カタコトやん」
摩浪『(*˘^˘*,,)』
侑「悪い子やなー」
そう言うと侑さんは顔をずいっと近づけてくる。しまいには額まで当ててくるから恥ずかしい。
摩浪『(///>_<///)カァ』
侑「やっぱ可愛ええ子」
ニヤニヤしてる。ほんっとに意地悪な人。
抱えられたまま2年の部屋に到着((……え、待て待て??
摩浪『降ろしてください』
侑「こんまま入る」
摩浪『無理無理、恥ずい』
治「入り口の前で何してんねん。早よ入らんか」
侑「はいはーい」
結局抱えられたまま入ってしまった。
角名「オホッw」
摩浪『勘弁してー』
侑「ほーれ、お約束の時間や」
やっと降ろされたもののすぐに侑さんをハグしないといけない。色々恥ずいけど早よやらないと。
摩浪『ギュー(つ・ω・(-ω-*)』
侑「( ˘꒳˘ )スンスン」
摩浪『んっ……。ちょ、嗅ぐな嗅ぐな!』
侑「むっちゃええ匂いする。あったかいわー」
ええー。他の人と変わんないと思うんだけど。
侑「んん〜。_( _ *`ω、))グリグリ」
摩浪『ふはっ、くすぐったい』
治「ツム、交代」
侑「えーまだ嫌や」
治「交代せぇ」
摩浪『侑さん交代』
侑「んー」
やっと終わったけど次は治さんなんだよなー。侑さんよりは、まぁ、大人しいけど遺伝子は一緒だし。
摩浪『ギュー(つ・ω・(-ω-*)』
治「あー、ほんまや。あっかいしええ匂いする」
摩浪『そうすか?』
治「おん。もっとギューして」
摩浪『はーい』
少しだけ力を込める。俺より硬くて大きい体。全部は包めないけど、俺の包める範囲で包む。
治「あったかい。お天道さんみたいや」
銀島「………。(俺もしたい)」
摩浪『治さん、交代』
治「もうちっと」
侑「おいサム!俺に言うとって自分はええんか?」
治「はいはい」
治さんが離れ次は銀さんの番。さっきからずっと見てたから早くやって上げないと。
摩浪『ギュー(つ・ω・(-ω-*)』
銀島「落ち着くな」
摩浪『こんな感じなんですね』
銀島「何が?」
摩浪『大切な人を抱きしめる時の気持ち。嬉しくなるしあったかいです』
銀島「俺も同じやで」
俺の胸元に銀さんの息が当たる感覚がした。くすぐったいし何かムズムズする。
摩浪『あ、小作さんもどうです?』
小作「ええの?」
摩浪『はい』
小作「なら、やろっかな」
摩浪『ギュー(つ・ω・(-ω-*)』
小作さんとはよくサーブ練の時よく一緒になる。話も偶にするくらいだけど良い先輩。
小作「こういうのもええな。またやって」
摩浪『良いっすよ』
小作「摩浪は子供体温なんかな?」
摩浪『どうでしょう』
なーんて会話してたら角名さんが後ろからハグしてきた。
角名「もっかい」
摩浪『はーい。小作さんありがとうございます』
小作「おん。ありがとう」
角名「早く」
珍しく急かす角名さん。ちょっと可愛い。
摩浪『可愛い』
角名「誰が?」
摩浪『角名さんが』
角名「かっこいいって言ってくれたじゃん」
摩浪『俺を急かす姿がちょっとだけ可愛いかったんです。拗ねないでください ギュー(つ・ω・(-ω-*)』
そっと角名さんを抱きしめる。2年の中ではこの人が1番身長高い。ちょっと羨ましいな。
角名「拗ねてない」
摩浪『あはは、すみません』
角名「いいよ。それよりもっとギュってして」
摩浪『はい』
背中を擦りながら俺の胸元に引き寄せる。それと当時に角名さんも俺の腰に回してる腕に力を込めた。
摩浪『え、ちょっ、強っ』
角名「どう?」
摩浪『恥ずいです、、というか終わり』
角名「えーもう少し」
摩浪『だーめ。俺も1年部屋に戻らないとなんで』
角名さんから離れ立ち上がろうとした。でも
侑「にしても今夜の摩浪は一段と色っぽいな」
摩浪『え?』
角名「確かにね。ノースリーブに短パン、お団子結びで肌の露出高めだし」
摩浪『部屋着は自由って言われたし、女子も居ないからいいかなって』
待って待って??なんか逃げないとやばいかもねん。早く逃げて1年部屋行かないと。
摩浪『んじゃ、俺はこれでー(*_ _))*゜』
治「逃がさんで」
治さんと角名さんに腕掴まれて後ろに転けた。一瞬マジで焦ったけど布団がクッション代わりになって助かった。いや、助かってねぇ。
侑「こーんな可愛い姿見せられて、簡単に、何もせんで逃がす訳無いやろ?( ≖ᴗ≖)ニヤッ」
摩浪『:( ; ‘ㅂ’;):ヒェ』
角名「そうだよ。今日も俺らと過ごそ」
摩浪『ヤです。1年部屋で平介達と一緒が良いです』
治「俺らがおるやん」
ある意味怖いしヤバいかも。だって治さんに押し倒されて腕押さえられてるし、角名さんは足押さえてるから逃げらんないし。何よりニヤニヤしてるから
小作「お前らやめとけ。摩浪も久々に同学年と過ごしたいんやから」
銀島「せやで。離してやらんか」
この2人はマジで優しい。
侑「んー嫌やー。だって摩浪が可愛いんやもん」
銀島「だからってな」
あーオワタ。何されるかは知らんけど何かオワタ。
でもやっぱ逃げたい。
摩浪『よっ』
角名「逃がさないって言ったじゃん」
摩浪『ヤです』
逃げようとするけど上手く力が入らんし、起きようとした弾みで髪解けるしで
治「ヤバっ、今の摩浪もっと可愛ええ」
角名「ほんとだ。写真撮っとこ」
摩浪『(///>_<///)カァ』
侑「唆るな」
お願いします。誰でも良いからお助けください。
銀島「お、お前ら、そこまでにしとかんと」
北「入るで」
グッドタイミングです北さん。
北「お前ら何しとんねん」
侑「い、い、えですね。これには訳が」
摩浪『北さーん、双子先輩と角名さんが逃がさないっていって捕まえてきますー』
北「そうなんやな。じゃあまず、3人は摩浪を離せ。」
3人の手が俺から離れ解放された。
北「次に摩浪は俺ん所来い」
摩浪『はーい』
北「3人は明日話聞くからな?」
ツムサム&角名「うす」
俺は北さんと一緒に2年部屋を出る。1年部屋に向かって歩き出したと思ったら北さんが急に立ち止まった。
摩浪『? 北さんどうされました?』
北「摩浪、さっきの状況は自分が原因でだってこと分かっとるん?」
摩浪『はい?』
北「分かっとらんな。じゃあ説明しよか」
これは北さんによる正論パンチの時間かな?
北「部屋着は自由言われたから仕方ないとして、そんな露出高めの無防備な格好して室内うろつくな。そんな格好してれば襲われに決まっとるやろ」
摩浪『家でもこんなですし、問題無いと思います』
北「家でもそん格好しとるんか?」
摩浪『はい』
北「はぁ」
溜息をついた北さんは自分が羽織ってたジャージを俺に着せてきた。
摩浪『わっ』
北「部屋着くまでこれ羽織っとき」
摩浪『え、でも、』
北「ええから」
摩浪『ありがとうございます』
ブカブカだ。身長差が10cmあるから大きく感じる。それにあったかい。
北「?どないした?」
摩浪『北さんの匂いするし北さんの温度がします』
北「え//」
摩浪『あったかーい』
北「(無自覚なんか?//)」
俺は北さんの後をついて行き1年部屋に戻る。
北「摩浪、頼むからTシャツくらいは着て」
摩浪『こっちの方が涼しいですよ』
北「そうかもしれんけど、そん格好はあまりにも無防備すぎんねん」
摩浪『善処します』
北「それはそうと何で2年部屋におったんや?」
摩浪『今朝、俺が角名さんにハグしたでしょ?あれを侑さん達もやってほしいって』
北「なるほどな。着いたで」
いつの間にか部屋の前だ。
摩浪『ほんとですね。あ、ジャージお返しします』
北「おん」
摩浪『ありがとうございました。おやすみなさい』
北「おやすみ」
摩浪『あ、その前に』
北「?」
俺は北さんに抱きつく。ジャージのお礼とさっき助けて貰ったお礼の意味を込めて。
摩浪『さっきはありがとうございました』
北「…………。」
摩浪『おやすみなさい』
北さんに背を向け部屋に入る。
北「はぁ……////。ホンマに分かっとらん」