テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
2件
単語選びが、当たり前だけど私が書く小説と全然違ってすごく新鮮な気持ちでドキドキ読めます。とても面白いです。涼ちゃんへの愛が超純粋に描かれてて感動しました。台詞回しも餅貴本人っぽくて、文章にすごく引き込まれました、、ご馳走様でした。
一足早めにバレンタイン!
子供みたいにショーケースに張り付いて喜ぶあなたが忘れられない。
「うわぁ!もとき、見て!めっちゃドーナツある!」
「何がいいかな、ポンデリングは欠かせないよね、あーでもオールドファッションも捨てがたいな、あー!ポケモンとコラボしてる!」
あの頃はお金なんかなくて。
「待って待って、この前ローン組んだばっかじゃん、そのでっかいキーボードの」
ドーナツ一つ130円すら手が出なかった。
細すぎるあなたににどうにかして食べさせてやりたかったけど、一番安いやつを2人で半分こが限界だった。
それでも幸せそうに頬張るパサパサ金髪のあなたを見るのが好きだった。
あれから時が経ち、値上がりして170円になった。そしてありがたいことに、170円なんてポンと出せるようになった。言い方は悪いが、端金だ。
それでもあなたはいつも同じドーナツを買ってくる。
どんなに高級で美味しいお店に行けるようになっても、あなたはいつもその一番安いドーナツを一つだけ買ってくる。
うまそうに食べるんだよなぁ。
たかが170円。
300円出せば期間限定のチョコレートドーナツが食べられるのに。
いつもそのドーナツのくびれをちぎって一つの丸にしてから食べる。
「ん〜、しあわせ〜」
大人になってもそう。
変わらないものって素敵。
一丁前に服はブランド物着てるくせに。
りょうちゃんのばか。
バンドが売れても。
30代になっても。
「なによ、元貴も食べたいの?昔みたいに半分こする?」
僕の心にポッカリと空いた穴を埋めてくれたのはあなたでしたね。
「りょうちゃん、ついてるよ」
あなたの口の端についた砂糖のかけらを指で取って口に運ぶ。
ああ、甘い。
僕のあなたへの気持ちもきっとこんな味。
愛してる、なんて歌詞を書いているのは僕だけど、
あなたに直接言うのはなんだか恥ずかしいから。
今度ニノさんに教えてもらった美味しいドーナツを買いに行くんだ。
うんと高いやつ。
ドーナツの意味:《大好き》
どうだったでしょう?
バイバイ👋