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辛そうなシャツをはだけてあげると、荒く波打つ胸元が目に入った。
左胸に耳をあてると鼓動が早まっているのが知れて、まだ熱が下がり切ってはいないことがわかった。
「先生、もう少し休んでられた方が……っ」
言い終わらない内に、頬が挟まれ唇が塞がれる。
「君が、ほし…い…」
息遣いに途切れがちな囁きが、肌の奥から湧き上がるような甘い痺れをもたらす。
肩口から服が脱がされて、裸の胸が触れ合う。
「……ダメ…熱が、あるのに……」
ささやかな抵抗は聞き入れられずに、きつく腰に腕がまわされて、
再び、濡れた舌が口内に挿し入れられた。
「……キスだけなら、いいですよね……」
とろりとして仄かに赤みを帯びる目にじっと見つめられ、抵抗もできない。
「……キスで、感じさせてあげますから」
彼の舌が、私の舌に緩く巻き付いては離れていく。
離れる度に追わずにはいられなくて、次第に絡み合う舌の動きは激しくなってくる。
「あぁ……感じますね…」
彼の口元から漏れる色気を纏った声に、唾液がじわりと口の中に溢れ出す。
「ん……感じて、いますか?」
訊かれて、首だけで頷くことしかできない私の舌を、
唇で挟んで、じゅっと吸い出すと、
嘔吐きそうなくらいに深く喉の奥を舌先でまさぐり、舌裏をツーっとなぞり上げた。
口づけ以外には何もされていないのに、重なり合う胸は早鐘を打って、穿いたままの下着が肌に貼り付く程に濡れてきているのがわかった。
「いや…もう、やめ…」
これ以上は彼の身体の負担になるとも思うのに、
「……感じて…」耳元で声をひそめられ、
「……キスだけでも、イクことはできるんですよ…」
舌先で「ん…」と突つくように、唇を舐られると、
瞬間、ビクンと腰から下が震えて、「あぁっ…」身悶えて声を上げ、昇り詰めてしまった。
「……いやって、言ったのに……」
見舞われる恥ずかしさに、胸を僅かに押し返す。
「本当に、嫌だったんですか?」
クスリと笑われて、そう訊かれると、
赤くなるしかなくて、「……お願いだから、もう少し寝ていてくださいっ」と、剥いでいたブランケットで、彼の身体をくるむように覆った──。