テラーノベル
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海斗と仲良くし始めて3日が経った。早いなぁなんて思いながら学校の支度をした。
「行ってきます」
そう告げて玄関を開けると、真っ青な空が広がっていた。日差しが強く、皮膚があつい。
「日焼け止め塗らないと。」
日焼け対策をしっかりして、学校へ行った。
学校の門に入るときに海斗が立っていることに気がついた。
海斗がきれいな瞳でこっちを見たあと笑顔で手を振ってきたのだ。走って海斗の所に向かう
「おはよう!急がなくても良かったのに」
そう言うけど暑いところで長々と立たせとくわけにもいかなかった。
「おはよう。こんなに暑いのに待っててくれたの?」
首を傾げながら問いかけた。海斗は微笑ましそうに私の方をしっかり見つめて答えた。
「うん。」
海斗は少し顔を赤らめていた。その顔を見ていたらこっちまでほてちゃいそうだった。
「暑いし早く教室行こう。倒れちゃう。」
私がそう言うと海斗は我に返ったように焦りながら答えた。
「う、うん!」
学校に入って、歩いていると海斗の方に女子や男子やわいわい集まってきたのだ。
「海斗くん、おはよ!」
女子グループの1人の女の子が海斗に言った。海斗は爽やかに返した。
「おはよ。」
「海斗、はよ〜。放課後遊ぼうぜー」
男子グループだった。まだ朝なのに放課後のこと。好奇心旺盛だなぁ。
「はよー。今日行けないわ。由香と出かけいくから。」
え、いや、行けばいいのに。あまりの驚きに硬直してしまう。
「いいよ。行ってきなよ。」
海斗はこっちを見てきて、痛いほど綺麗な笑顔で答える。
「ううん。由香と出かけたいんだ。」
何も言えなかった。言葉が詰まった。そんな事考えていると、男子グループの大輝が
「ほー、彼女?」
「彼女」そんな言葉にまた硬直してしまった。海斗とはそんな関係じゃない。
「まだ違うよ。新しい友達だから少しくらい遊んだっていいだろ。」
そっか友達は遊んだりするのが当たり前なんだ。そんな事したことなかったからなぁ。
まずまず友達ができるとも思わなかった。海斗は優しすぎるんだよ。
「ふーん。そっ、じゃあ明日は俺達な。」
海斗はほんとに人気者だなぁ。
「いいよ。明日ね。」
海斗は笑顔で大輝に答える。
「おう!あ、てか名前は?後ろの女子。」
そう問われて我に返った。そして答えた。
「由香です。大輝さん、ですよね?」
私も名前が合っているか問い返した。少しどきどきしていた。話すのが初めてだからだ。
「由香か。そう俺大輝。よろしくな!」
海斗がこっちを見て噴き出した。「由香って名前覚えるの得意なの?」
そうかな。クラスメイトの名前くらい覚えとかないとでしょ、とか思いながら皆覚えている
「そんなことないよ、クラスメイトだから覚えてるだけで。」
海斗は目を丸くした。
「俺でも覚えてない人いるのに、すごいね。由香は。」
まっすぐ私の方を見つめながら、優しい笑みで答えた。透き通ったような瞳に目が離せない
するといきなり海斗が顔を赤らめて顔を背けた。
あ、見すぎた。そりゃ女の子にじろじろ見られたら嫌味があるよね。申し訳ない。
「そろそろチャイムなるし教室行こう。」
そういうと海斗は背を向けて歩き出した。「うん」と言って海斗についていった。
少し様子がおかしい。大丈夫かな。様子を伺いながら教室に入って準備をした。
海斗の机の周りに人が集まり始めた。「すごいなぁ」小さい声で呟いた。
けれど海斗は人におはようとだけ言って私の方に向かって来る。
「由香。今日何処行く?」と話しかけてきた。皆の事を無視して私に話しかけてくる。
「え、何で由香ちゃんの方に、」
女子グループの真由ちゃんが静かに呟く。
海斗が危ないかもということを察して海斗に言う。
「海斗、放課後帰りながら話そ。私じゃなくて他の子と話して良いんだよ。」
海斗は少し顔を歪めて私に問い返した。
「じゃあ、由香は俺と話したくないの?」
私は戸惑った。なんて言えば良いんだろう。気をつかわなくてもいいのに。海斗は優しすぎるんだよなぁ。
「そういうことじゃないんだよ。私に気をつかわなくていいって事だよ。」
気をつかわなくていいのに、もっと色んな人達と話したら良いのに。心のなかで思っていると、真由ちゃんが海斗に話しかけた。
「海斗くん。由香ちゃんそう言ってるし、一緒に話そう。」
作り笑顔を貼り付けているような感じの何処か笑っていない笑顔。これは危ない。
海斗行ってきなよ。危ない。海斗が、危険な目に合っちゃうかもしれないし。行きな。
「うん。いいよ」
その時嬉しかったのか真由ちゃんが一気に明るくなった。満点の笑顔で海斗と話していた。
よかったぁ。そう思った。
チャイムだ。
なった後真由ちゃんが私の机に来て話しかけてきた。
「由香ちゃん」
何かを察したのか教室がざわつきはじめた。私も少し嫌な予感がしていた。
「どうしたの?」そう答えると何処か壊れているような笑顔で答えてきた。予感は的中した
「海斗くんとの関係邪魔しないでね?」
私はその時ゾワッとして硬直してしまい頷くことしか出来なかった。
真由ちゃんは机に戻ると海斗と話はじめた。
「はーい。HR始めるぞー。」
先生がそう言うと皆前を向いた。
その間私は全く違うことを考えていた。真由ちゃんのことだ。
噂では、どうやら真由ちゃんは気に入った男の子を取られるのがいやらしい。あの言葉を
言われた後に関係を邪魔してしまうと、いじめたりするらしいのだ。
気をつけよう。いじめは流石に嫌だし。
1,2,3,4,5,6,7,時間目が終わったあと、海斗に「一緒に帰ろ!」と誘われた。
私は真由ちゃんの視線を感じて、海斗の誘いを断った。
「ごめん。今日妹の迎えがあって、早く帰らないとなの。」と嘘をついた。
海斗の顔から笑顔が消えた。あ、しくじったかもしれない。
「そっか。じゃあまた明日ね。」
少し怖かった。海斗が私の前で真顔なんてはじめてみた。笑顔しか見てこなかったから。
考えると更に怖い。
真由ちゃんが私に近づいてきて、耳で囁いた。
「ナイスすぎ笑」と笑いながら海斗の方に走って向かった。視線を感じたのは的中した
みたいだ。
凜花を寝かしつけた後部屋に戻って、少し心に悔恨が残っていた。いろいろピンチだ。
スマホを見ると「祭り」と書いてあった。
今週の土曜日か。海斗誘ってみようかな。そう思いながら眠りについた。
コメント
1件
海斗くん、由香ちゃんに一直線すぎてこっちが照れちゃう🥀 でも真由ちゃんの「邪魔しないでね?」は本当にゾッとした…笑顔の裏の闇、ちゃんと伝わってきたよ。由香ちゃんが気遣って海斗くんを遠ざけるところ、切なかった。土曜のお祭り、二人が行けたらいいな。続きが気になる🌙