テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
⚠️注意喚起は一話へGO!⚠️
この物語は史実五割、創作五割でできています。
投稿期間、空けてすみません。それでは本編へ‼︎
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昼間、干したお布団を畳に敷いていると、アメリカサンが話しかけてきました。
アメリカ「なぁ。」
日本「?」
彼は太陽の光を沢山詰め込んだお布団に寝そべると、話を続けた。
アメリカ「確か日本には頭を北に向けて寝るとなんか良く無い文化があるんだっけ?」
日本「あぁ、、、北枕ですね。死者の方向だとか極楽浄土だとか、、、でも今では誰も信じてやってませんよ。」
アメリカ「ふ〜ん。」
日本「電気、消しますね。」
周りが闇に塗りつぶされ、暖かい布団に入り込んだ。
そういえば
北枕で寝ると死者の夢を見られるとか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〜♪
ちょっと通して 下さんしゃんせ
御用が無い者 通しゃせぬ
“この子”の七つの お祝いに
お礼納めに まいります
行きは良い良い 帰りはこわい
こわいながらも
通りゃんせ
通りゃんせ
???『その手が好きだから』
第二路『帰ってきて』
陸「、、、。」
陸が歌った鼻歌は南の風に吹かれて飛んでいってしまった。
目線を下ろした先には満月で輝いた鮮やかな海がある。
櫓から見える景色は壮大に果てしなく広がる世界に息を呑む。
このまま飲みこれてしまいそうだ____
ガツン、と後ろで何かが落とされた。
陸の肩が飛び上がる。
ゆっくり振り返ると、軍曹殿が顰めた顔で歩兵銃を持っていた。
さっき落とされたのは、歩兵銃だったのだ。
何となくその銃を見つめていると、軍曹殿はさらに険しい表情を出した。
また気が引き締まっていないなどと教育されるのだろうか?
けれど今回は舌打ちをされただけで見逃してくれるようだ。
陸は再び敵影の見張りの為、目線を海に戻す。
陸「、、、本当に綺麗だ。」
この海の果てで何千人が沈んだとは思えない程、恐ろしく綺麗だった。
南島でしか見られない鮮やかな草花や大地の匂い。暖かく包んでくれる風。
戦争なんか忘れてずっとこの景色を眺めていたい。火薬の匂いにしたく無い。
どうしてもこの景色を見ると気が緩み解けてしまう。
戦争なんてしなければずっとこの地で
“あの子”と一緒に生きれたのかな。
陸は胸元をギュッと握りしめた。
死んで終えばこの胸に残した思いも届かなくなるんだろう。
ズキンと苦しくなった。
明日、生きているかさえ分からないよ
パラオ。
キラっと視界の片隅で何かが光った。
何だろう?
暗くて良く見えない。陸は身を乗り出して、目を凝らした。
海風と共に不気味で気持ち悪い音が混ざって聞こえる。
やがてその正体は闇夜から姿を現した。
もう既に聴き慣れてしまった、恐ろしいエンジン音。
敵の索敵機だ‼︎
陸は持ち場を離れ、すぐに喉を振り絞って叫んだ。
陸「敵機来襲ーーー!!!!!」
想定外だった。まさかこんなに早く来るなんて!
暗い地上が騒ぎ始めた。他の隊員が慌てている。
工兵「敵は何機だーー⁉︎」
陸「はッ。」
陸は我に帰る。すぐさま敵機がいた海へと視線を動かした時
目の前が白く眩しく光った。
敵の照明弾が撃ち上がったのだ。照明弾は花火のように天まで登り暗い周囲を照らした。
それのせいで、黒い海が一層ハッキリと見える。水平線のはるか先に
敵艦隊。
一瞬、風がスルリと頬を掠める。刹那____
目の前が白く覆われた。
爆撃が舞い弾ける。熱気が陸を包み込んだ。
____油断していた。
いつから俺は死なないと確信していたのだろう。
戦地に放り込まれて、いつから“普通”ではなくなったんだろう。
パラオ。
お前だけはそのまま“普通”で笑っていてくれ。
いつの間にか戦争の音も、自分の鼓動も、聞こえなくなってきた。
このまま俺は死ぬんだろうか。
俺はいつも中途半端な性格だ。だから、きっとこのまま帰られない。
見慣れない海と島々。名前も知らない白い鳥が澄み切った青空を泳いでいる。
初めて南方諸島へ派遣された時、なんて美しい島何だろうと思った。
軍曹「揚陸作戦、やめ。歩兵科は周囲の状況と地形確認のため周回して来い。戦いは既に始めっているぞ。」
一同「了解しました!」
その後、皆が一斉にゾロゾロと散らばり、作戦は計画を実行し始めた。
陸 はやっと着いたことに安堵し、立ちっぱなしだった足を織る。
下を向いた視界に一足見えた。
上等兵「陸一等卒。お前は八時の方向を周回して来い。迷子になるなよ。」
陸「成りませんよ。」
上等兵に舐められた言い草に陸は眉を顰めて呆れて言い返す。 だが上等兵は聞く耳を持たずヘラヘラと、内陸へ行ってしまった。
陸は不満な目で見送り、指令された方向へ向かった。
浜辺と内陸でこんなに違うのかと入ってみて陸は驚いた。
高くそびえ立つ大木に蔓が張り巡らされている。
鮮やかな植物達が魔境へ誘っているようだった。
足元は抜かるんで、おまけに暗いとは。
陸はぬるりと入る風に嫌気がさし、 自然と歩を早める。
やがて、山道を登って行くとひらけた崖の場所に出た。
日はもう落ちかけた夕焼け色。そこに子供が立っていた。
七つくらいの男の子だろうか。
陸は不思議に思って話しかけた。
陸「何しているんだ?」
パラオ「‼︎」
その瞬間、肩を高鳴らしたパラオは足を滑らせた。
____落ちる。
そう覚悟した。
けれど想像していた痛みがこない。
ギュッと瞑った目をゆっくり開ける。
あれ?、、、しんでない。
そして力強く握られた腕を見上げた。
知らない兵隊さんが必死にパラオの腕を掴んで離そうとしなかった。
その必死さに驚いて力が抜けた。でも兵隊さんは強い力で懸命に僕を引き上げてくれた。
その反動で体が浮いて、思わずその人のカラダにダイブしてしてしまう、、、。
陸「イツハッ、、、ハッ、、、、、、ハァッ。」
パラオ「アッ、、、。」
すぐに体を退けて謝ろうとした。けど、どこから言えばいいだろう?
僕のふちゅういでゴメンなさい?のっかってすみません?
いろんな言葉がまざっちじゃって何を言えばいいのかわからなくて、
すぐこの場からにげだしたくて、ただ、かたまった。
その兵隊さんがのそっと、おきあがった。どうしよう、、、。
陸「ハァッ、、、エット大丈夫か?怪我とか無いか?」
パラオ「え?」
思っていなかった言葉に、かたくなっていたカラダがゆるんだ。
おこってない?みすてられてない、、、?
陸は微動だにしないパラオが心配になって近寄った。
顔を伺う、凄く怯えている、、、。
パラオ「ゴメンなさい、、、。」
不意に溢れた悲しい声に陸は動揺した。なぜだか陸の罪悪感が高まる。
____やっちまった。
陸はさらに動揺して焦って変な言い草をつけ始める。
陸「、、、いや大丈夫だぞ⁉︎謝るほどでもないとゆうか、怪我もないとか、 なんてゆうか、、、兎に角
君が無事で良かったからな。」
パラオはずっと俯いていた顔をあげる。眉を顰めたその顔に陸は意味も分からず焦りだす。
陸「あら⁉︎えっと、、、その言うならば『ありがとうの』方がいいなって、、、。」
いや何様だ俺。
スッと我に返った陸はパラオに視線をあげる。どうやら困惑している様子だった。
パラオ「アリガトウ?って?」
陸「あっ、えっとな。、、、苦しい時に助けてもらったら言う言葉なんだよ。」
足着かない文脈で、パラオも理解していない様子だった。
陸は「まぁそのうちわかるさ。」とあやふやに誤魔化して、土を落としながら立ち上がる。
空はもうすっかり赤い空に黒い青を乗せ始めた。
さて帰ろう、とした時どこから来たのか忘れてしまった。
陸はパラオに申し訳なさに助けを求める。
パラオ「こっちだよ。」
と素直に先導してくれる小さい手 。
陸は自然と手を伸ばしていた。
パラオはそれを無意識に握る。
兵隊さんの手はかたくてあったかい。 ふしぎだな
心がポカポカする。
陸「ありがとう。」
パラオ「、、、、、、?」
後から知った話。俺が助けたのはこの島の『国の化身』だったらしい、、、。
軍曹殿にくどく怒られました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昭和18年八月
パラオ「ヒマだなぁ、、、」
軒を低くした木製の家にいてもする事何一つない。
奴隷生活から解放されたのに、帝国日本さんに身を委ねているだけで
案外世界は変わらない。
今日も外から兵隊さん達の声が聞こえる。
青い空が見える。
アリガトウってなんだろう
何でそんなにやさしくするのかな?
みんな
みんな
自分のことでたいへんなのに。
なーーんにもわかんないや、、、
パラオ「、、、おさんぽするか。」
空は夕焼け色。海は蒼き群青色。
上等兵「陸戦隊から聞いたが、日本軍がガ島から撤退したらしい、、、。」
工兵「海軍がソロモンで敗れたって、、、。」
陸「、、、。」(海、、、大丈夫か?)
船の排煙と共に都度都度くる、訃報や資源の少なさに顔を顰めることが多くなってきた。
いつか、ここも潮風ではなく
飛行機の風が来るのだろうか。
パラオ「あの、、、兵隊さん。」
陸「!、、、パラオさんか、どうした?駐屯地なんかに来て。」
パラオ「ひま。」
陸「、、、、、、暇かぁ、、、。」
困ったな。陸は顔を捻って考えた。
俺は逆に暇などない。穴掘って怒られて資材運んで寝て朝に喇叭吹いて、、、
、、、あぁ、、、気が滅入る。
パラオさんが一人で遊べるオモチャは無いだろうか?
ちらっと周りに目を回す。
陸戦隊「コレが零式水上機よ!滑走路は云々、、、」
飛行隊員「へー凄いんだっちゃなぁ。」
コレだ!思わずポンと手を叩いた。
早速、従事記者から貰ってこよう。中々の自分の名案に陸の足取りが軽くなる。
パラオはどうしたんだろうと不思議そうに、後についてゆく。
陸「すみません。」
従事記者「はい、何でしょうか?」
陸「紙を貰えませんか?」
従事記者「生憎、私は禿げていまして、、、」
違う、違う、そうじゃ無い。
紙だ、紙。
従事記者「はいどうぞ今時、紙は貴重ですよ。大切に使ってくださいね。私の髪のように、ハハハ。」
陸「ありがとうございます、、、。」
話が通じれば意外に、すんなりと渡してくれた。返しずらい冗談と共に、、、。
さてと。ここからが腕の見せどころだ‼︎
貰った紙を、二つ折りにする。
続いて中心に合わせ、三角折に
さらに折り返せば、
紙飛行機の完成だ‼︎
パラオ「、、、なにこれ?」
陸「紙飛行機つってな、投げると飛ぶんだよ。」
パラオはそれを見つめた後、陸の顔を見合わせた。
どうやら遊び方が分からないらしい。
試しに駐屯地を離れ、投げてみる事にした。
陸は紙飛行機を手でしっかりと持ち、
高く澄んだ空に向かって大きく振りかぶり紙飛行機を投げた。
勢いよく飛んだ‼︎
と思っていた。
風に煽られた飛行機は、遥か遠くまで飛んで消えてしまったのだ。
、、、嘘だろ?
海の向こうに塵のように消えた紙飛行機 。
ヘナヘナと膝から陸は滑り座り込んだ。あんなに意気揚々と、、、。
満身創痍な陸にパラオはポンと優しく手を置く。
パラオ「ごめんなさい。ドンマイ。」
陸「、、、!」
陸は深いため息をしたが、パラオには意味がわからなかった。
しばらくしても動かない陸を見てパラオは陸の袖を引っ張る。
パラオ「こっち。」
陸「?」
パラオに手を引かれ、複雑な森を突き進んでゆく。
周りはもうすっかり暗くなっている。
何があるんだろう?そんな事を考えながら着いて行った。
行きは良い良い____
陸「あっ、、、。」
ささぁっと風がなびく。
辿りついた先には、
世界を飲み込んだ宇宙が広がっていた。
陸「!、、、、、、。」
あまりの大きさに胸を膨らませた。
宇宙がこんなに綺麗なんて。
思わず陸は背伸びをした。
陸「これを見せたくて連れて来たのか?」
パラオは恥ずかしそうにコクんと頷いた。
綺麗だ。
ぽつ、、、、と、陸は言った。
パラオ「、、、?」
陸「この島もパラオも凄く綺麗だ。」
パラオ「!、、、。」
数十年前。独帝国さんから帝国日本さんに統治が変わった。
日帝さんは島や僕らを雑に扱わなかったんだ。
でも、尊重して褒めてくれるのは少なかった。
ありのままで良いって言ってくれなかった。
陸「俺はここが好きだなぁ、、、。」
パラオ「!、、、、、、。」
『『苦しい時に助けて貰ったら言う言葉なんだよ。』』
パラオ「ありがとう‼︎」
上等兵「おぉ、、、遅かったな陸一等卒。もう飯、カエルと麦飯しかねぇぞ。」
陸「、、、残しておいて下さいよ。」
上等兵「あと、、、」
陸「、、、わかりました、、、、、、」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
緩やかな風が満ちている南の島。
敵襲来を備え、固い珊瑚岩を掘るのは至難の業で有る。
手にもほら、血豆が成り痛い。
日に一層、思ふ事はちゃんと
パラオ「陸さん」
陸「?」
日記を書く手を止め、覗き込んできたパラオさんを見上げた。
パラオは空に向かって指を差しす。
パラオ「アレなに?」
陸「あぁ、、、アレは飛行機雲。機体から出る熱い水蒸気が冷やされて、、、まぁ簡単に言えば綺麗な空にしかできない雲だよ」
見上げた空には、
高く青く澄んだ黒板に
真っ白な一本の白い線が引かれていた。
それはもう世界に境界線を引くような線。
パラオ「 このくも、どこにむかってるんだろう?」
陸「、、、。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昭和19年六月
四月の大空襲から二ヶ月。
六月マリアナ沖海戦。 サイパン上陸。
飛行機の風はもう
吹き始めている。
パラオ「、、、、、、。」
陸「パラオさん、、、」
眼下で燃えている港。小さく丸くなった背中に声をかけた。
パラオ「陸さんは、、、見捨てない?はなれたりしない?
いなくなったりしない?」
陸「、、、わからない」
パラオ「、、、そ、、、、、、ん、な」
ごめんな、俺もあぁやっていつ人殺しになるかわからないから。
最後は俺を嫌いになってからの方がいいよな。
死別なんかゴメンだ!
陸「もうお前とは一緒に居れるものか」
パラオ「 。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その日から僕らは島を出た。
もうゲンカイだった
だからね『一緒にタタカイたい』ってねいったのに、、、ね
土人なんて、、、なんでそんなこと言うの、、、
今まで一緒にクラしてきたのはウソだったの、、、
ぜーーんぶ。
遠く離れていく陸地。
くろい、、、おかしくなってる。
くやしいなぁ、、、最後にはまた一人になるんだ、、、
灰色に色づく砂浜に
一本の手を挙げられた。
パラオ「陸、、、さ、ん?」
浜辺の奥からゾロゾロと兵隊さんたちが出てきた。大きく手をふっている。
皆んなが笑顔だ、、、 でもあの言葉は、、、
パラオ「‼︎」
陸さんの手は土だらけで、赤くなっていた。
分厚くて痛そうで
あの手で僕は落ちなかったんだ。
初めて会った時の
あの手は嘘じゃない
優しかった。
じゃあ
あの言葉も、、、
僕達を逃すための嘘、、、?
『『苦しい時に、助けて貰ったら言う言葉なんだよ』』
ちがう、
ちがうよ、
パラオ「いかないで、、、」
それが
ボクがはじめて知った『やさしさ』と『うしなう』あじだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1946年昭和二十一年
あっけなく終わってしまった
ながいながい、大きなたたかいが。
パラオはゆっくりと島に足を下ろした。
自分の島のはずなのに、
信じられないほどに
森はめくれ、黒く濁ってる。
硝煙と血生臭い匂いがまだ、、、漂って
幹の針しか残っていなかった。
火で焦げすぎたんだ。
まさに地獄の楽園。
ガサッ____
パラオ「ッ‼︎」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれから
ずっとかんがえてた。
力つよい手。
あたたかい手。
ボクを
19世紀からすくってくれた。
もらった「やさしさ」をどうやってかえしてあげればいいかな、、、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ガサッ____
陸「、、、、、ハ、、ラオ?」
パラオ「、、、うん、、、!」
危ない、殺されるよ、どうして戻ってきたんだ
ごめん、ごめんな飛行場がやられて
そうだ米軍基地が、 仲間が今死んで
火花が痛い、機関銃の音が怖くて
食べ物がない、肩が、に砲撃で
降伏ビラがあって、爆弾が飛んできて
真っ黒で何も
パラオ「陸さん、まけたよ」
陸「、、、ヘ、、、、、」
ガタン____
陸の握りしめていた銃がスルリと落ちた。
戦争が
終わった。
あれだけ我慢し続けたのに。神風が吹くとかほざいていたのに。
俺らが耐え続けてきたのはなんだったんだ。
終わったのか。
あれだけやったのにか?
負けた____
まだ死にきれてな____
そろそろ陸さんもつかれたよね
もういいんだよ。
おわったよ。
ムリしなくていいんだよ。
こうすれば
戦場の陸から元に陸さんに、もどれるでしょ?
その手が好きだから。
帰ってきて!
陸「あッ、、、あぁ‼︎、、、ッッ、、、、あ“あ”あああぁぁぁぁ、、、、‼︎‼︎」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
陸「、、、また一年後必ず来るから。」
パラオ「約束だよ‼︎」
陸「、、、あぁ。」
初めて会った時の手より一回り大きくなったパラオの小指。
差し出された指に合わせて自分のと結わせた。
そして俺は復員船となった駆逐艦に乗り、約四年ぶりにこの島を出る。
遠く離れていく黒化した島を眺めながら、考えた。
まだ、負けた実感がしなかった。
俺、あんな所で戦っていたんだな。
ッ、海、空、、、やっと終わったぞ。
???「‼︎、、、アンタ、陸、、、さん、か?」
陸「?、、、あぁ。」
???「そうか、、、」
彼はそう言ってゆっくりと隣に座った。
どこかでこの人見たことがある、
海軍の陸戦隊か‼︎
今更、俺に何を____
彼は俯いて、曇った声で言った
陸戦隊「どうか気を病まないで欲しい。
ご兄弟が戦死した。」
陸「、、、は?」
第二路『帰ってきて』 完
撃ち合ってしまえば傷は二度と癒えない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2025年
日本「ガハァッ‼︎、、、ハッ、、、ハッ、、、ハァッ、、、。」
びっしょりと汗をかいて目が覚めた。
すごく、、、
嫌な夢だ。
陸戦隊「提督殿の一番好きな艦艇はなんですか?」
海「、、、は、それ陸にも聞かれたぞ。、、、そうだなぁ凄く悩むがやっぱり、、、
『戦艦長門』だな‼︎」
次回 第三路『長門ハ我ラノ誇リ』
コメント
9件
陸さん!俺頑張りましたよ!だから.....いつか墓参り来てくれませんか?もう居ないけどその魂その記憶経験.....全部全部忘れてませんから、熱くても痛くても泣きたくってもそんな俺でも今世では仲間が失わなくて済むんです痛くないんです愛する人が生きているんです前は左腕に2発そして脇腹に群島を刺されましたどうですか?鮮明に覚えているでしょう?褒められ無くていい俺は生きていたと誰かの記憶に残っていたらいい