テラーノベル
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ある日の帰り道。
部活終わりで、偶然二人きりになった。
沈黙が気まずくて、でも離れたくなくて。
「お前さ」
急に呼ばれて、顔を上げる。
「なんで音駒入ったわけ?」
「……夜久先輩のレシーブを見て、です」
言ってしまった。
足が止まる。
「は?」
「初めて見たとき、すごくかっこよくて。ボールを絶対落とさないって感じがして……」
しばらく無言。
やっぱり変だったかな、と後悔したその時。
「……あーもう、そういうこと平気で言うなよ」
耳まで赤い。
「俺だって男なんだからさ」
ドクン、と心臓が跳ねる。
「……じゃあ、もっとちゃんと見てろよ」
「え?」
「俺のこと。ちゃんと見てろ。後悔させねぇから」
夕焼けが、やけに眩しかった。
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