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前回のあらすじ
突如として飛来した勇者
それに続く辛辣な僧侶
ギルドにいる変な青髪の女性
それにくっ付く変な男
嗚呼、世界は何と不条理なのだ
前回のあらすじ終わり!
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人が基本的に思う応接室
その完成形と思われる部屋にて
場の空気が氷点下に下がった感覚を覚える
今この場には狩人と男の2人だけだ
彼らは机を挟んで対面に座っている
片方は何も持っていない
片方はトニトルスと呼ばれる仕掛け武器を所持している
ーーートニトルスーーー
医療協会にて変人と呼ばれた狩人
“アーチボルト”の独特な仕掛け武器
この奇妙な鉄球の槌は、マッチのように擦ることで
青き電流を人工的に再現する
ただし当時の狩人達には余り好かれなかったようだ…
ーーーーーーーーーーー
場に静寂が支配する
先に口を開いたのは男だった
「す、すみません何かしましたかね…?」
数秒間の沈黙
「いや何も…貴公名を何と言う?」
「えっえぇ…?」
男は困惑する
当然だ、急に初対面の人から図々しい態度で聞かれたのだから無理もない
「私の名前は”オスリック・ソーンウェル”と申します」
「ふむ…」
またもや部屋に沈黙が支配する
オスリックは狩人を部屋に招いたことを後悔する
“また”襲われるやもしれないのだ
「貴公、恐怖しているな?」
「えっ…!?」
オスリックの顔が驚愕で固まる
「何、怯えることはない」
「私はお前に何か悪さをするわけではない」
狩人が何かを言おうにも返答は返ってこない
「いや…だって…えっ?」
「どうした?何に怯える?」
狩人はオスリックに促す
「だって今までの女性の方は安心したところを襲ってきたので…」
「????」
狩人の頭に困惑が浮かぶ
今度はこちら側が困惑する番のようだ
「あー待ってくれ?貴公は私を女と思っているんだな?」
「は、はい」
狩人は頭を抱える
(まさかサンドラが俺にああ釘刺してたのはこれだったのか…!?)
「ど、どうしましたか?」
頭を抱え出した狩人にオスリックがたずねる
狩人は頭を上げ話かける
「いやすまない、私は男だ…」
オスリックの顔に明るさが浮かび始める
「ほ、本当ですか!!」
オスリックは狩人の手を握り目を輝かせる
「あ、ああ…」
「良かったです!僕知り合いに男の人いなくて!僕力弱いから…」
(その口調が原因で襲われているんじゃないか…?)
狩人はオスリックを眺めながら考えにふける
「すまないが…そろそろ手を離してくれないか?」
「あっ!すみません…」
狩人はふと自分たちが入った扉を見つめる
「少しそこで待っていろ」
狩人が立ち上がり扉に近づいていく
そのまま左手に獣狩りの散弾銃を構えて
「ウッギャァァァァ!!!!」
吹き飛んだ扉から叫び声が響き渡る
「えっ?えっ?えっ?」
オスリックは驚いて口が塞がらないようだった
「はぁ…本当に事態は深刻なようだな…」
「いっだぁい!!何でそんなに本気で撃つの!」
吹き飛んだ扉の裏から表でオスリックに抱きついていた青髪の女が現れる
「隠れていろ」
狩人はトニトルスを持ちオスリックを自身の背後に隠す
「だ、大丈夫です!狩人さん!その人はこう見えてもまともです!」
「信用ならんな…そもそも我々の会話を盗み聞きしていた時点で、我の中ではもうアウトだ」
狩人がそう言うと青髪の女性との間に緊張が迸る
その時オスリックは
(もー!!どうしてミスリックさんは盗み聞きしてたんですか!?それさえ無ければ安全だったのに!)
と、このように目の前の女性…ミスリックに心の中で愚痴を言っていた
彼らはお互いに武器を構える
彼女の持つ武器は短剣と表現する武器
ただし他と違うのは持ち手に文字が刻まれている点だろう
少しでもどちらかが動いた場合
ーー首が撥ねられる
「貴公名を何と言う?」
「私?私の名前は”ミスリック”勇者パーティのタンク役よ」
「ほぅ?」
ミスリックは自信満々に答える
その瞳には慢心があった
自身は勇者パーティの人物なのだ負けるはずがない
…と
「貴公、次の質問だ”彼に何か悪さをするか?”」
「答えは”NO”ね、私は生憎と知り合いの好き人を奪う気は無いの」
「ふむ?」
狩人は彼女の瞳を凝視する
人は嘘を吐く時に瞳が揺れる
この瞳とはそのままの意味ではなく、狩人自身が覗くことの出来る領域だ
「すまない私が勘違いをしていたようだ」
狩人は突如として頭を下げる
この場に静寂がまたもや訪れる
「きゅ、急にどうしたのよ…」
「貴公の瞳を覗かしてもらった。 嘘は吐いていないようだからな」
「ひとみぃ?」
ミスリックは首を傾げる
しかし狩人に対する敵対心は無くなっていたようだ
「お、落ち着きましたか?危なそうだったので…」
狩人が後ろを振り向くと
先程まで狩人が座っていた椅子の裏からオスリックが顔を出す
彼は後ろの窓から御光を浴びていた
「オスリックちゃ〜ん!!」
後ろにいたミスリックが狩人を退けて抱きつきに行く
「わわっ!?..よしよし良くやりましたね〜」
「うひゃ〜♡♡」
(…本当に彼のことが好きでは無いのか?)
狩人はこの目の前でイチャつく男女にそう心の中で呟く
〜〜狩人の心の中〜〜
さあ今の状況を考えてみよう
俺の目の前には男女の一組がいる
側から見たら付き合っている男女
違うのは彼女からは付き合っていないと宣うのだ
そんなこんなで俺は邪魔だと思い応接室から出たのだが…
少ししてみれば部屋の中から何かくっ付くような音が
まるで擬音語にしてみれば
チュ♡ヂュルル♡レロォ♡
と後もう少し聞くとR18が付きそうなものである
この小説をそのようなものにしたくは無いので描写しないが
随分な物である
前世の俺だったら羨ましいと思うだろうが
考えてみてくれ
あんなゴッリゴリに武装してる女性がこちらに迫ってくるのだ
恐怖以外ないだろう?
しかも頷かなかった場合自身の命が危ういのだ
まだ俺は抵抗できるからいいが
オスリックは大丈夫だろうか?
〜〜心の中の会話終わり〜〜
ふと狩人の肩が叩かれる
「おい狩人ちょっと面かせや」
後ろを振り返ると般若の顔をしたサンドラが佇んでいた
「ふむ?どうした?」
「い〜や?何でもないがちょっと来てもらおうか?」
狩人は警戒心をMAXにしながら着いていく
するとギルド入り口の東側
反対側にある騒がしい酒場とは反対の静かな空気が漂う場
カウンターを挟んだ奥には多くの種類の酒が置かれている
前世で言うバーのような場所に辿り着く
狩人はそのままサンドラが座った席に座る
そこにはサンドラの他にリリンや
長い黒髪を靡かせる魔法装束を見に纏った女性
彼女の隣には頭に猫耳が生えた女性髪は淡い青色が輝いている
「座れ」
サンドラは短く怒気を孕んだ声で言う
「ああ座らせてもらう」
狩人はピンポイントに開いている席に座る
「…」
「…」
場に静寂が奔る
「お前何で呼ばれているか分かるか?」
先に口を開いたのはサンドラだった
「生憎と我の脳は貴公の心を覗けないのでな、知らぬのだ」
「一々鼻につく言い方だッ」
サンドラは狩人が放った言葉にイラッとしたのかわざと口に出す
「おやめくださいサンドラ様」
「チッ…」
サンドラの後ろからリリンが声をかける
(あるぇ〜?君そんな感じだったっけ〜?)
狩人は別の方に意識を向けていた
「じゃあ簡単に言ってやろうーーお前オスリックに何した?」
「…ふむ?」
狩人の脳に疑問が浮かぶ
「何をした…という言葉の意図が読めん」
「へぇ?なら行ってやるよ!私がお前らの部屋の前に行った時何やら大きな物音がしたんだ!テメェ手出したろ?」
狩人は顎に手を当てて考えにふける
ふと物音といえばで思い出す
(そう言えば…オスリック君が俺の手を握った時めちゃめちゃ勢いあったな?それか?)
そう狩人は思い口に出す
「ああ、物音の方かなぁにただの勘違いさね」
「元より我は男だ、生憎と我が男を好きになることはない」
「…はぁ?」
辺りの女性達がポカンという効果音がつくような顔をする
「おっおおおおお前!男だったのか!?!?」
「ああ当然だ」
「あっうぇ?あっあうぁああ?」
先程まで余裕綽々としていたサンドラは突如として落ち着きをなくす
「ククッ面白い…」
「取り敢えず落ち着きたまえサンドラよ」
狩人がそう言うとサンドラは落ち着きを取り戻す
「わっわわ分かった、取り敢えず自己紹介をするぞ」
「ああよろしく頼む」
そういいサンドラ順々に説明していく
「どっどうぞよろしくお願いします…勇者パーティの魔法使いを担当しています。アリスと申します」
黒髪の女性…アリスはそうぎこちないが自己紹介を行う
一方で…
「こんにちは〜♪貴方男の人だったんですね!握手しましょ〜!」
「ああ、よろしく頼む」
猫耳の女性…名前をナツと言うらしい
中々に何処がとは言わないが豊満である
「おいナツ、あんま怪しい奴にベタベタ触んない方が良いぞ」
(誰が怪しい奴だ)
「え〜?でも私あんまり男性と話したことないんですから」
と言うとナツはサンドラに上目遣いで近寄る
「うぐッッッ!?…しょうがないな」
「サンドラ様いくら何でもチョロすぎでは…?」
「しょうがないだろ!?こいつの上目遣いは誰も勝てねえよ!」
サンドラは少々目尻に涙を浮かべてリリンに振り返り怒鳴る
まるで先程のシリアスな場面が嘘のようだ
(と言っても、オスリックに聞き忘れていた奴があったからさっさと聞きに行きたいのだが)
「あー…申し訳ないが用がないのなら失礼する」
「ああ、悪りぃな勘違いしちまって…」
そう言うとサンドラは頭を下げる
狩人は心底意外という反応を示し固まる
「…ふふっ笑」
すると後ろにいたアリスが笑う
「おい!?お前笑ったろ!!」
「きゃ〜おそわれる〜」
そう言うと彼女らは静かなバーの雰囲気をぶち壊し
ドタバタと騒ぎを立てる
「バーテンダーは大変なようだな…」
「はい…本当にそうです…」
カウンターにいた女性は本当に大変そうでした。
場面は変化して応接室前
部屋の中には少し物音がする
「はぁ…一体どうしたら良いんだ?」
狩人はそんな部屋の前で考えていた
(このまま入ると気まずいでは済まないぞ??)
(一旦ノックして大丈夫そうだったら行くか…)
側から見れば変人だが思考内容もおかしな物である
コン コン
すると中からドタバタと物音が鳴る
「すまないが入っても良いか?」
「あっあ、すみませんちょっと待っててください!」
すると中からオスリックの声が聞こえる
(はぁ…絶対にヤったろ?)
〜〜数分後〜〜
「すみません!どうぞコチラに」
「ああ感謝する」
オスリックに席を案内されるがその動きはぎこちない
ふと狩人がミスリックの顔を覗くと何かを我慢している
(こ〜れはマズイです。早く会話終わらせないとここで始まるぞ?)
「何も長話をする訳ではないのだ…ただ仕事をするには何処に行けば良いのだ?」
「え?」
狩人がこの話を始めた瞬間にオスリックが困惑する
当然だどうやって仕事をせずにここまで生きてきたのだ?
「あー、すまないが私のいた場所ではこことの中身が180°違うのでな」
「失礼ですが前職は何を…?」
オスリックは恐る恐る聞く
「獣を狩る者…狩人をやっていた」
「かりうど?って何ですか?」
狩人がそう言うと彼らは顔を見合わせる
閑話休題
「戦闘系に関しては選択肢があります
・依頼板から仕事を受け取る
・魔物の素材を売る
・ギルド入りをして資金を稼ぐ
・騎士団入りをする
って感じですかね?基本的にはですが」
狩人は顎に手を当てて考える
(多分だけど安定したやつを取るならギルドに入るくらいなんだよな?)
(でもやっぱりBloodborneの狩人は魔物狩りでしょ!)
「ふむそれでは早速獣狩りと洒落込もう」
するとオスリックから助言が飛んでくる
「それでしたら僕がいたクエスト場の隣の女性が受け持ってくれますよ!」
「ああ有難う…それでは失礼する」
狩人がミスリックに視線を飛ばすと彼女はもう我慢の限界のようだ
(不味い!不味い!早く外に出るんだ!)
ガチャーーーバタン
扉を閉められた応接室内では現在男女一組のみだ
するとミスリックが即座に抱きつく
「じゃあオスリックちゃん♡続きしよっか♡」
「は、はひ♡」
その後応接室からは男の呻き声が聞こえたとか
ーー応接室外ーー
(嗚呼、神よお前だけは月の魔物と同じ目に遭わしてやる)
すると狩人はギルドのサブクエスト場へと向かった
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どうも皆さんお久しぶりです
ちょっと今回は危なかっですね
いや〜この作品Bloodborne知らないと〜多分分かんないと思います
皆んなもBloodborneやろう!
武器などは各自で調べてください
ちゃんと元々ありますので
嗚呼!最高だ!まるで人のように振る舞う獣がいたとは!
だがね…やはり物語には感想が必要だ
心の獣を隠したければ高評価も押すが良い