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君が探していた場所
・mrrs(🏴☠️🦋)
・あらすじ必読
・回想 ***〜***
・雰囲気作るために空白開けてあります。
「*Prologue+第1話*」
Prologue
2022年2月23日、私は慣れた手つきでいつも通り配信をした。
「こんるし〜」
挨拶するとみんなも『こんるし〜』と返してくれる。
何も変わらないはずの日常だった。
「今日は暇だから雑談しようと思うんだ〜」
『良いね〜』 『なんの話するのー?』
『わくわく』 『るーちゃんの声聞けて嬉しい』
「やっぱりさ、たまには同期とかいろんなメンバー
への気持ちを言うのもいいかなーって」
『確かに』 『それはめっちゃ大事』
『じゃあ船長への感謝の気持ちをどうぞ!w』
「やっぱりマリンか〜wいっつも他の女に好き好き言っ
セクハラしまくってる変な女だけど本当に、
いつも助けられて ばっかりだよるしあは…w」
『変な女www』 『あなたの旦那さんですよー(ボソッ』
『浮気性旦那まじ草w』『いつも助けられてばっかりねー…いいぞもっとy((』
「だってこの前さ、寝なさすぎて収録の日に事務所で待ってたの。
そしたら後ろから倒れた感覚したの、そしたらたまたま入ってきたマリン
るしあのことお姫様抱っこして、ソファーのところまで寝かせてくれたの!」
『おーナイス』 『船長かっけぇ』
「そしてマリンが仮眠用まで使うアイマスクまでくれてさ、もう本当に
ありがとうしか思い浮かばなかった。」
『イケメソやなぁ』 『やっぱ奥さん持ちは違う』
『まぁ船長がいたから助かったけど、ちゃんと寝なきゃだめだよ!』
「確かにwそれは私が悪かったねw」
『ふぁんでっとのために頑張ってくれるのはうれしいけども…』
配信もいつも通りの流れで活気がつき、視聴者数も増えたころ
流 れ は 一 変 し た 。
「え…?何これ…」
『え?』『誰だよこんなこと書いた奴』 『どゆこと?』
あのコメントは私を…潤羽るしあを
人生のどん底に突き落としてくれた。
***
ピピピッピピピッピピピッ
カチャッ…
「ん…ふはぁ〜…」
規則的に鳴る電子音のアラームで、瞼を開く。
カーテンで遮っても眩しい太陽が目を照りつける。
「朝からくそあちぃなー…」
今日は収録もないし、配信のスケジュールもない完全なるオフ。
初夏といいつつも近年は気候がバグっているせいか真夏日を当たり前の
ように記録してしまっている。本当はだらだら過ごしていても良い日だが
私にはやることがあるので、いつも通りの時間に起きる。
「んー7時か、まだ他のやつらは寝てるんだろうな」
一応ラ◯ンを開き、3期生ラインの画面を押す。
🏴☠️「お前ら起きてるー?」
⚔️「起きてるよーどうしたん?」
はっや…ノエルお前何してるんだ今…。
⚔️「何してたかって言うとね、6時から散歩して今帰ってきたよ!」
🏴☠️「こんなクソ暑い中よく歩けるな。」
⚔️「そう、お腹空いてきたし牛丼食べようと思っとる。」
若いやつはいいなとつくづく思う。
🏴☠️「朝から牛丼ってなんだよ…w」
⚔️「マリンも食べるー?持ってくるよ?」
🏴☠️「大丈夫だってのw食欲ないし…」
⚔️「大丈夫なん?暑いし、食べないと熱中症なっちゃうよ?」
🏴☠️「うん、自分でちゃんと食べれるから。」
⚔️「ほんまか〜?マリン忙しすぎてちゃんとご飯食べてないんやない?」
🏴☠️「もう心配しなくていいぞメイス女w」
⚔️「でもマリンだって“今日も”外出るでしょ。」
🏴☠️「…そうだよ。」
⚔️「団長も一緒に行くよ。」
🏴☠️「まぁノエルが行くのは確定してたけど、他がな。」
🔥「呼んだー?」
🏴☠️「…は?フレアいたのかよ!?」
⚔️「おはよーフレアー」
🔥「おはよーノエちゃん。」
🏴☠️「おい、普通に会話すんな。いつからいたんだよお前?」
🔥「「お前ら起きてるー?」」から。」
⚔️「最初からやんねw」
🏴☠️「だったら最初から言ってくれ…。」
🔥「ごめんごめんw驚かせたかったwでも私はいつもこそ早く起きるからさ」
🔥「それも“探しに行く日”なんだからね。」
🏴☠️「ノエルとフレアも一緒に行くとして…ぺこらは?」
🔥「あーぺこらはね、今日は朝から配信してて忙しいみたい。」
⚔️「そうなんよ。ぺこらっちょが「マリリンに1秒でも早く追いつきたいから
配信してやるぺこ!」って言って2日間のうち今日のオフの日潰したらしい。」
🏴☠️「あいつただでさえ休みないのに大丈夫か、ちゃんと休んでほしいんだけどな」
🔥⚔️「それはマリンもね」
🏴☠️「一緒のタイミングで送るなよ〜wんじゃ内容戻すけど、9時に
駅で待ち合わせでいい?」
🔥「分かった」
⚔️「分かった〜」
ラ◯ンの画面をスライドして一旦電源を切ると、
そのままベットに仰向けに ダイブした。
「るしあ…いつになったら帰ってくるんだよ…。」
潤羽るしあ、かつては私たちと一緒にホロライブ3期生のメンバー、“同期”
として配信活動をしていた。そして私はデビュー1年後の2020年に
るしあの恋人として交際を始めた。かれこれ交際2年目に入ろうとした2022年、
あ い つ は 姿 を 急 に 消 し た 。
その当時のカバーはかなり混乱していて、メンバーが急に失踪する事件に
YAGOO、スタッフさん、そしてホロメンのみんなも驚いていた。
もちろん、そのるしあと同期だった私たち3期生は必死で探したし、
るしあの家に凸ったりしたけれど、るしあという存在は綺麗に消えていた。
その事実に私は酷く取り乱してパニックになり、過呼吸になって何回も
迷惑をかけたし、ホロに入ってから1番迷惑かけた瞬間だと思っている。
るしあがもし誘拐されたとか、事件に巻き込まれたとか、強姦に遭ったとか
最悪、もし殺人犯に殺されていたら…?
と考えるとパニック症状が出てくるようになって病院に行って
薬をもらうレベルにまで発展す る 事態にもなった。
配信前は薬飲んで抑える、でも配信中に薬の効果が消えると、またよくない思考が
頭の中で歩き回って、パニックになって配信を中断することもあった。
まぁ大体は効果が切れても、配信は中断せずになんとかパニック症状が
出ないように顔を真っ青にしながら必死の笑顔で耐えていた。
“こんなものるしあがあの時に受けた苦しみに比べればどうってことはない”
そう考えて自分を追い込めば自然と楽になった気がする。
半年くらいになると置かれた条件に慣れてしまったのか、
パニックが起こることはなかった。
それでもるしあは2022年2月24日以降、私にさようならすら言わず、
消息を絶っている。連絡先はまだ残っていた。けど、いくら連絡をしても反応
すらしてくれなかった。
連絡先はあるのにも関わらず本人から返信は返ってこない。
それを重く見た会社側は捜索届を出した後、名目上の“契約解除”の対応を採った。
それから3年と数ヶ月が経った2025年の6月。今日も私はるしあを探しに行く。
まだどこかで生きている君を信じて。
『Prologue』&「第1話」
君がいなくなった、3年前。
to be continued…
コメント
9件
一体何があったんだ… 続き気になりすぎる!
また面白そうなのが始まったじゃん!
新連載キタ━━━(゚∀゚)━━━!! 待ってました ! ✨️ てかもうこの時点ですごい好きです、はい 続き楽しみです !!!