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人には死というものがいつしか訪れるものである。人が亡くなれば埋葬や火葬、海に流す海洋散骨など国によって異なることもある。
私は感じた。
人は冷たいのだと。
死んだ人は全身から血が抜けているかのように真っ青になり、息も心音も唾を飲み込む音さえ消えてしまう。頬を触れてみるとひんやりと冷蔵庫にでも入っていたかのように冷たい。
この時初めて私は人が死んだと感じた。
火葬の時、箱と一緒に故人が好きだったモノを入れて燃やすというのがある。
タバコが好きであればタバコを入れ、
せんべいが好きならせんべいを入れ、
でも彼が1番好きだった腕時計は金属類だから入れれなかった。
人が亡くなればどこかぽっかりとした穴が開く。
野生動物も同じく飼い主が亡くなれば元気が無くなり、同じ野生動物同士でどちらか亡くなると元気を失うペットロスになる。
私はそれではない何かに悩まされていた。
親友がこの世から消えた悲しみや、取り戻せない後悔にあっている、そういうことではない。
何かが分からないまま年月が過ぎていき、気づけば一周忌となった。
「今日まで私は平穏な日常を送ることが出来た、君には感謝しているよ」
霧がかかった山のどこか奥深くで男が笑っていた。