『…で、なんなんですか手なんてつかんじゃって…』
剣「…いや、とくにはないんですけど、」
『え、帰っていいですか??』
剣「ちょっとまってステイステイ!」
『だから犬じゃない!!』
剣「んはは笑面白いですね、ほんと、」
「あなたに興味がわいたんです、」
『…興味出るようないいところ、全然ないですよ私。』
周りが手を上げないから仕方なく上げるような自分を持っていない人間に興味が出るなんて、
おかしな話だ。
しかも剣道部に頭もいい?おかしすぎる。
剣「いいや、ありすぎて困っちゃうぐらいです、」
『…そんなに興味が出たなら、どこに興味が出たのか証明してみてくださいよ。』
剣「…わかりました。」
じゃあ…と言ってから彼はこういった。
「この一年間で証明してあげます。」
私はこの言葉をほんの少しだけ嬉しく感じたのかもしれない。
剣「あなたは恋ってしますか?」
『…恋なんて、しないですよ。』
私が言うとふっと彼が笑った。
「風紀委員、楽しみだなぁ。」
そう目の前の彼は、オレンジ色の空をみながら緑の瞳を揺らして呟いた。
コメント
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いいっすね…いいっすねぇ……!