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注意
すちみこの描写
ツッコミどころ満載
キャラ崩壊
なんでもいい人は
〜ゆっくりしていってね〜
暴力描写
能力パロ・妖パロ
名)スッチール
(すち)
齢)13~16?
能)人の死を従わせること。絶対権限。
種)人(鬼の子)
名)ミコト
(みこと)
齢)12〜15?
能)音で感情を読むこと。人の感情を理解する。また、感情の復活と破壊
種)人(忌み子)
4000字程しかないです。
『名もない時代の集落の名もない幼い少年の』
「はあっ…はぁっ…はッ…はぁッ…」
『誰も知らないおとぎばなし』
「あ〜そうかもね」
「いやでもこれは」
「俺は〇〇の案がいいかな」
「あーね」
『生まれついた時から』
俺が生まれたのは、そこまで知名度のない村。
その時、その瞬間から、俺は…
『忌み子』として、『鬼の子として』として…ただ、髪を翠で、目を朱で生まれただけなのに。
『その身に余る罰を受けた』
俺の身では耐えられない程の罰という名の……を受けたんだよね。
『悲しいことは何も無いけど』
「俺は、悲しいことはないけどさ」
僕は悲しいとか、感じなかった。感じたらもう…と思って、自ら消した。最善の判断だよ。
___多分。
『夕焼け小焼け、手を引かれてさ』
「来い、化物」
「ぁ…はい」
“それら”は俺を化物と呼んだ。いつものこと。
そんな時の夕焼けに少し焼けた頃。
『知らない知らない僕は何も知らない』
「知らない、知らない」
何も知りたくない。知らない方が身のため。…あーもうホントやだ。
『叱られた後のやさしさも』
叱られた後に、何故か殴られる。それをやさしさと捉えては、もう限界か?__そうしないと本当に俺が壊れてしまう。……壊れてしまった方が、自分的にいいかもしれないな。
『雨上がりの手の温もりも』
「あれ、君…?」
「うゎっ!?なんですか…!?」
「んーん!俺!天廼 己紗愛!」
あめのこさめという男と出会った。その男は声も顔も可愛らしく、”俺”という一人称でなければ女と勘違いしていただろう、とおもった。にしても…
「はぁ…で?何用でしょうか?」
「ふふ…!君を助けに来た!ほら!」
すっと牢獄に手を伸ばしてきた。…?なんだこれは?俺を助けに来た?はぁ…ほんとに?
『でも本当は本当は本当は 本当に寒いんだ』
ぎゅっとその手を握った。…のに本当に冷たかった。それは、希望がないとでも言うように。
「いらない。救いなんて来ない。話しかけないでください」
「あぇ…? ?な、なんで?助けに来た…ょ?」
「うるさい。うるさい」
もう何も聞きたくない。だって抜け出しても行くあてないしさ。
うるうるという効果音が非常に似合う顔で此方を見つめてきた。…
「そっかぁ…そうだよね…!初対面だもんね」
ん?そういうことじゃないと思うけど…?
「また来るね、バイバイ。今日は」
「ん」
「おい化物!こっち来い!!」
「…はい…」
『死なない死なない僕はなんで死なない?』
「おらっ!!クソが!!あのクソ上司!んだよ俺に擦り付けんじゃねぇよ!!」
痛みを感じると共に、鈍い音がする。痛い。痛い。痛い。…やめてよ…!!
クソっ!!なんで俺は死なないんだよ!!!死んでくれさえすればこの地獄から開放されるのに!!
「いたっ…」
こんなに殴られる事も…無くなるのに…!!
「くっ…ぎッ…ぁかッ…」
あーほんとになんで死んでくれないんだ。
「『夢のひとつも見れないくせに』」
『誰も知らないおとぎばなしは』
「はぁ…痛い…」
『夕焼けの中に吸い込まれて』
「…!おい!お前!!」
「は?」
お前、と叫んだのはさっきのあめのこさめ?という人。忘れものがあったのか、戻ってきた。
「ちっ…行くよ!スチル!!!」
「はっ…!?あっ、おい!!待て!そんな化物!」
こさめ、に手を掴まれて「走って!!」と言われて思い切り走った。
「此奴なら…」
どうにかなるかと、思った。
『消えてった』
「あれ、己紗愛!?なに、その子…?」
「えへへ、カッとなって連れてきちゃった!スッチールって名前らしい。手当とかしてあげて!」
「う、うん?」
そういってこちらに近づいてきたのは前髪だけが桃色の人。そこまで年に差はなさそう?
「名前…」
「あぁ、そうだった!俺は乱!人情乱!よろしくね!」
「らん…!」
この人は大丈夫だと本能で悟った。そして、本当に逆らってはダメだと。
『吐き出す様な暴力と』
「おい、ゴミ滓ぅ〜殴らせろ!」
「は、はぃ…」
今日も始まった。もう痣がありすぎて、肌の色が青紫みたいや。…別に何も感じへんけどさ。悲しいとかは。
「此奴まだガキだぜ?俺らの凄い腕力に耐えられるか?」
「大丈夫、此奴死なねぇから」
「死なねぇ人がいるわけねぇだろw」
「笑」
痛いって感情はあるんやで?消せばええだけやけど、消したらほんとに”生きてる意味のないゴミ滓”になりそうで、いやや。
ボコ、ドゴッと音が鳴る。俺の体から。痛みがひしひしと感じる。…はぁ
40分ほど経った頃やろうか。
『蔑んだ目の毎日に』
「うわ此奴マジで死なねぇじゃねぇか!きもっっ!?!?」
「まじ死なねぇんだよ!だからいくら殴っても蹴ってもいいんだよ!」
「キモイなこいつ」
「まじで広告やん」
「笑」
「まぁいいや、行こ」
「そやな」
やっと行ってくれた。本当に不快やわ。
「くっ…そ…!」
「あ、こんにちは!今日から同じ牢の、スッチールだよ!」
『君は何時しかそこにたってた』
「こんにちは…!」
ボソ、と監視にバレないように挨拶してきた。
俺はもう殴られたく無くて、極力声は出したくないし出もしない。出そうと思えば出せるけど、出したくない。
ペコっと、会釈だけしておいた。
『話しかけちゃダメなのに』
「『君の名前が知りたいな』」
「『ごめんね、名前も舌もないんだ』」
「わぁ!喋ってくれた!声かっこいいね!俺、君の声好きだな〜」
明るい声で話すスッチールくんに、いつの間にか俺は惹かれていった。
『僕の居場所はどこにもないのに』
「ねぇちょっと」
「?」
「『一緒に帰ろう』」
「えッ…」
『手を引かれてさ』
俺はスッチールくん、あだ名にしてすちくんに
手を引かれて牢を抜け出した。
「はぁっ…はァッ…はあッ…」
『知らない知らない僕はなんも知らない』
「__君はもう子供じゃないことも」
何処からか可愛らしい声が聞こえた気がした。
『慣れない他人(ひと)の手の温もりは』
これが、人の…温かいな…すちくん…
「はぁ…はッ…はぁッ…ふっ…」
『ただ本当に本当に本当に 本当の事なんだ』
こんな夢のようなことが、今、”好きな人”と牢から抜け出して、今、食べるものを探して二人で笑いあっている。_あぁ、なんて”シアワセ”なんや…!本当に、本当に本当のことなんやと思って、涙が溢れてきそうやわ。
「え!?どうしたの!?えっとっ…?」
『やめない やめない 君はなんでやめない?』
「おいどこだ!滓と化物!!」
「こっちにガキの匂いが残ってる!」
「こっちだよ、きて!」(小声
「あ、おん…!」
やばい、やばいやばいバレてまうバレてしまう…!!!え、バレたら…何され…?…やばい…
『見つかれば殺されちゃうくせに』
「無理やよ、すちくん…!引き返そう?殺されちゃうわ…」
「…それこそ。今此処で戻っても殺されるよ」
「っ”…」
すちくんから、訳の分からない音がする。心臓が高鳴っている音と、不安の音。それと、我慢の音。なんやろう?この音は
『雨上がりに忌み子がふたり』
「あ、止んだ〜!」
「はっくしゅ!あはは!寒いねぇ」
「そうだね」
「俺、忌み子って言われてたんだ…君も、そうでしょ?」
「…おん…」
「じゃあ雨上がりに忌み子がふたり、だね!」
「ふふ、ようやな!」
「実は、俺が救われたのも雨上がりだったんだよ。夕焼けに少し焼けた頃の」
「はぇ〜じゃあ、同じやね」
「そうだねぇ」
『夕焼けの中に吸い込まれて消えてった』
『日が暮れて 夜が明けて』
「ふぅ〜、あ、もう夜が明けちゃうね。そろそろ移動の準備しよう」
「おん、そうやね」
『遊び疲れて 捕まって』
「居たぞ!捕まえろ!」
「待て!ゴミ共!変な手間かけさせやがって」
「帰ったら覚えとけよ」
「すちくん!!」
捕まった。捕まった。やから言ったんに…でも何故か君は憎めない。なんでやろう
『こんな世界僕と君以外みんな居なくなればいいのにな』
「こんな世界…」
『「みんな居なくなればいいのにな!!」』
一瞬、視界の全てが光ったと同時に俺を縛っていた大男の力が抜けた。
次に目を開けた時、そこには
急に血反吐も何も吐かず苦しそうな顔で死んどった、男たちやった。
『知らない知らない声が聞こえてさ』
「ねぇ!ねぇ!大丈夫?」
『僕と君以外の全人類』
『抗う間もなく手を引かれてさ』
「わっ!?」
タッタッタッと走っていく音。2つあるのが、何故か凄く嬉しく思えた。
「ねぇ!君の名前は?手、引っ張ってごめんね!」
「…!ミコト!ミコトって名前!」
「!!みこちゃん!行くよ!」
「うん!」
ぱあぁぁぁとなった顔を見て、少し照れくさくなった。
『夕焼けの中に吸い込まれて消えてった』
『知らない知らない 僕はなんも知らない』
これからの事も、君の名も。
「苗字はないの?」
「…うん。わかんないんだ」
「そっか」
『今は今はこれでいいんだと』
「今は、まだ迎えが来ないから、これでいいんだよ。だから、今だけはふたりで居よう?」
「…おん…!おん…!」
『ただ本当に本当に本当に本当に思うんだ』
「ミコトー!」
「ミコちゃん?」
「ミコトくん!」
「ミコト」
…『知らない知らない あの耳鳴りは』
「っ……”」
「ぅ”っ…ぷ…おぇ”…」
「ミコト!?」
「ミコトくん!?」
「ミコト!?」
「おいスチ!!?」
____夕焼けの中に吸い込まれて消えてった
終
一応この先は考えているんですが、ここで終わるのが綺麗だなと思うので載せてません。
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