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ー…えー次の事件ですが今花咲病という病気が問題視されています。症状はご覧の通りです…ー
「花咲病……か、」
コーヒーを飲みテレビを聴きながら
明日のスケジュールを見る
スマホのバイブ音がし涼架のプロフィール画像が表示される。好きな人の電話は何歳になっても心が踊る
“滉斗……たすげて……”
涼架からこんな電話が来たのにはびっくりした。でも質問をしても帰ってこない。いつも僕を呼ぶときは名字呼びなのに名前呼びなのが余計に心臓の鼓動が動いた。
「涼ちゃん?」
“辛いよ置いていかないで、ひとりにしないで”
「涼ちゃん大丈夫?今行くから!」
僕はなるべく電話を切らないようにタクシーに乗って言った。運転手さんには悪いのでBluetoothを繋いで涼架の声を聞く。
ガチャン
君から貰った合鍵でドアを開ける。貰った時この合鍵は僕以外に誰に渡したのだろう……と少しだけ貰った人に嫉妬した。でも貰えるだけで嬉しかった。
「涼ちゃん?いる……?」
ーろと……ーいゃ……。
「涼ちゃん?」
部屋の中は真っ暗で何も無い質素な部屋質素と言うより涼架には似合わない殺風景な部屋。
ベッドで涙を流して魘されている涼架がいた。寝ながらかけたのか……。少し疑問をもち、めくれた掛け布団をかけ直すと
「いだいっぐるじいっ……やだっ」
辛そうな声が聞こえる。僕は我慢できず抱きしめる。染めたって言っていた真っ白な髪が月明かりに照らされて輝いていた。
「まつ毛と眉毛まで染めたのか……?」
それにしても綺麗だな……笑
「あ”ぁぁぁぁぁ!」
「涼ちゃんっ!?」
「若井……?なんで?」
自分で電話したのも覚えてないのか……
涙を流し泣いていた君を抱きしめて癒してあげていたら、涼架の目が赤く染っていた。血のようなものが涙のように出てくる。
そこから涼架痛みを訴えるように叫んでいた。自分の前で服を脱いだのにはびっくりしたが、それよりもびっくりしたのは涼ちゃんを縛るようにつるのような、タトゥーのようなものができていたことだ。
先程見たニュースと症状が似ていて、思わず花咲病のことを口から出してしまった。
“片思いを拗らせるとなるやつ”と聞いていたので少し心がぎゅっとしまった。
そして”じゃあ僕は死ぬね”といった君の顔は悲しくて虚しくて綺麗な顔だった。