最初の拠点に戻った後、リオとサニーは、他の恐竜たちと共にゆっくりとした時間を過ごしていた。萌香たちが冒険を続けている間、リオとサニーは変わらず平和な日々を送っていたが、ある日、予期せぬ出来事が起こる。
リオが突然、体調を崩した。その日は真昼間にも関わらず、リオが何か不安そうに大きな体を揺らしていた。
「リオ、どうしたんだ?」
サニーが心配そうに声をかけると、リオは軽く首を振りながらも、少しずつ息を荒くし始めた。何かが起こりつつあるのは明らかだった。
「サニー、来る…」
リオが声を絞り出すと、サニーは慌てて彼女の側に駆け寄った。
「落ち着いて、リオ。もうすぐだよ。」
サニーはリオの背中を優しく撫でながら、心を落ち着けようとするが、リオの呼吸はますます荒くなり、ついにその時が来た。
大きなひと鳴きと共に、リオは無事に出産を果たした。周囲には安堵の空気が流れ、サニーは涙をこらえながらその瞬間を見守った。
「リッキー…」
リオが微笑みながら、目の前に小さな恐竜の赤ちゃんを見つめる。彼の体はまだ小さく、やわらかな羽毛が覆っていたが、確かにその目には未来の力強さが宿っていた。
リオとサニーの間に生まれた子供は、名前を「リッキー」と名付けられた。彼はまだ歩くことはできなかったが、しっかりとした目を持ち、周囲を見回している。その小さな体は、父親であるサニーに似て、巨大なブラキオサウルスの血を色濃く引き継いでいた。
「かわいいな、リッキー。」
萌香がその小さな恐竜に近づき、優しく触れると、リッキーは少し怖がったのか、軽く首を振ったが、すぐに落ち着き、萌香に向かって小さな声で鳴いた。
「リオ、サニー、本当におめでとう。」
みりんも微笑みながら言葉をかけた。リオとサニーはお互いを見つめ、喜びの涙をこぼす。
「リッキー、これから一緒に成長していこうね。」
サニーがリッキーの頭を優しく撫でながら言った。
リオとサニーは、赤ちゃんリッキーを見守りながら、これからの未来を共に歩んでいくことを決心した。今までの冒険がすべて、この小さな命に繋がっているような気がして、心が温かくなる。
リオがその後も子供をしっかりと育て、サニーも家族を守るために力を尽くす。そして、リッキーは両親のもとで少しずつ成長し、やがて自らの力で世界を見渡す日が来るだろう。
※書いてて気づいたんだけど、恐竜って卵だね。
書き直すのめんどいからこのままで()
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