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雪山への旅が決まったとき、仲間たちはその壮絶さを理解していた。残りのアーティファクトを集めるためには、最も過酷な環境、雪山を越えなければならない。温暖な気候に慣れた彼らにとって、雪山での生存は容易ではない。
「準備はいい?」
萌香が厳しい顔つきで、仲間たちに問いかけた。彼女は他のメンバーと一緒に、雪山のための装備を整えていた。過酷な環境で生き抜くためには、温かい衣服、登山具、そして冷気から身を守るための防寒装備が必要だ。
「もちろん。」
いさなが答える。彼もまた、特殊な防寒具と装備を持っている。ダウンジャケットに加え、強化されたブーツや手袋を身に着け、準備万端だ。
リオとサニーも、彼らの役目を果たすべく、重い装備を身に付けていた。ブラキオサウルスのリオは、大きな体を寒さから守るために厚い毛皮をかけられていた。サニーも同様で、寒さに強い素材で作られた特製の衣服を着ている。
「じゃあ、行こう。」
みりんは慎重に、かつ力強く言った。彼女の目には覚悟が見て取れる。
雪山に向かう道のりは思っていた以上に険しかった。吹雪に見舞われ、視界はほとんど無く、足元を取られることもしばしばあった。それでも、彼らはお互いを支え合いながら進んだ。時折、足元が滑り、足を取られることもあったが、仲間たちが手を差し伸べ、助け合った。
「もう少しだ。もう少しで到達する。」
萌香が前方を見つめ、気合を入れる。雪山の頂上を目指し、彼らは黙々と歩き続けた。
突然、リオが鼻をひくひくさせ、前方を見つめた。彼の鋭い視線が何かを捉えたのだ。
「何かがいる。」
リオが低い声で言った。サニーも警戒し、周囲を見回す。
その時、雪山の中から黒い影が動き出した。それは雪原を滑るように進み、間もなく彼らの目の前に現れた。
目の前に現れたのは、巨大な雪山の生物だった。伝説の雪獅子――その名の通り、猛獣のような姿をしており、鋭い牙と爪を持ち、彼らを威嚇するように吠えた。
「来るぞ!」
いさなが叫んだ。彼はすぐに武器を構え、仲間たちもそれに続く。
雪獅子は一気に跳びかかってきた。リオが素早く反応し、その巨体で雪獅子を受け止める。しかし、雪獅子はリオの背に爪を立て、強引に振り払おうとする。
「リオ、気をつけて!」
みりんが叫び、すぐに弓を引いて雪獅子の足元に矢を放つ。それが当たった瞬間、雪獅子はひるんだ。そこを突いて、サニーがその体を引きずり、力強く投げ飛ばす。
「よし!これで終わりだ!」
サニーが決めの一撃を放った。しかし、雪獅子はまだ完全に倒れたわけではなく、再び反撃を試みる。