テラーノベル
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とても弾んだ声、本気で喜んでくれてるのが伝わってくる。
「うん、ありがとう」
『家族が仲良しなのが1番嬉しいよね。琴音、すごく悩んでたから、前進して良かった』
「心配かけてごめんね。今は、焦らずにゆっくり家族になっていこうと思ってるよ」
『だね。ところでさ、龍聖は元気? あいつ、仕事ばっかして体壊してない? 直接聞きたいけど、忙しいだろうなって思うとなかなか連絡できなかったから』
碧もきっと毎日忙しいだろうしね。
正真正銘、大人気のカリスマ美容師だから。
「うん、本当に忙しくしてるよ。会社とホテルの往復だし、得意先にもよく行くし、帰ってくるのは夜中になることも多いよ。クタクタだと思うけど、相変わらずそれを見せないから……やっぱり体のことは心配してる。ねえ、また龍聖君に連絡してあげて。絶対喜ぶから。たまにね、碧の話になるんだよ」
『本当に? 俺のこと忘れないでいてくれた?』
「そんなの、忘れるわけないでしょ」
『たまにはあいつの声も聞かないとね。また連絡してみるよ』
「ありがとう。ねえ、碧は……今、どうしてるの?」
『え? ああ、うん、絵麻のことだよね?』
「あ……うん」
『琴音が行ってしまってから、しばらく絵麻には何も言えなかったんだ。あいつ、龍聖のこと諦めないってずっと駄々こねてたから。告白したって俺の気持ちなんか簡単に弾き飛ばされそうで』
「そっか……」
『うん。もう絶対龍聖は無理なのに、本当にわがままだからさ、絵麻は』
「本気なんだよね、龍聖君のこと」
ずっとずっと長い間、思い続けてるんだもんね。
私にもその気持ちは……痛いほどわかる。
『絵麻、泣いてたんだ……』
「え?」
『いよいよ気持ちを伝えようと思って勇気を出して海の見える公園に誘ってさ。そしたら、やっぱり龍聖が好きだって泣いてたから……。だから俺、絵麻に言ったんだ。「俺じゃダメか?」って』
「碧……」
コメント
1件
ダメなんだよ😭