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皆さんこんにちは!!申し訳ないのですが、あともう1話だけ続きそうです…、ごめんなさい!!
⚠️注意⚠️
・セカアサ・恋が叶わない人物がいます・少し長いです・92ではなく、人物です
以上が大丈夫な方はぜひ読んでいってください!!
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卒業式当日。
校長式で卒業証書を受け取ってから、保健室へ向かった。
不登校児であった本田菊は式には参加出来ず、証書を受け取ったあとは保健室で待機していた。
アーサー・カークランドに会うために。
「ピンポーン」
家中にピンポンの音が鳴り響いた。
ゆっくりと、恐れながらも、小さな声でインターホンに話しかけた。
『は、はい。どちら様ですか…?』
「お宅の息子さんの担任のアーサー・カークランドです。息子さんへのプリントとご様子を伺いに来ました。」
完全に親へ向けたビジネスな話し方をする担任に少し嫌気がさしながらも、一番最適であろう回答を考え答えた。
『えっと、私が本田菊です。プリントはポストに入れておいてください。』
「わかりました。って、菊だったのか、じゃあポストに入れとく。またな」
そう言って先生は家を去っていった。
案外あっさり帰ってくれたことに安心し、そのまま布団を被ってひとりの世界へぬくぬくと入っていった。
高校2年生。入学して一年経ち、学年全体で仲良くなる頃、高校1年生の頃のいじめをきっかけに菊は学校へ登校できなくなった。
それも陰湿ないじめであったが理由で去年の担任はそのいじめに気が付かず、そのいじめはグレードアップするだけだった。
その状態が続くことに痺れを切らせた菊は登校を拒否して、家に引きこもっていた。
それ以降は同級生とは全く喋らず、教師は信頼できなくなり完全なる一人になるように自ら一人を選んで生活をしていた。
そんな中、4月の中旬担任になったと聞いたアーサー・カークランドが毎日家を訪れてはプリントを届け、そして帰ることを繰り返した。
「ピンポーン」
『はい、アーサー先生ですか?プリントならば、ポストに入れていただけると助かります。』
「おい菊、一回ぐらいは話してみないか?」
『嫌…ですよ、学校に行っていない生徒と話しても盛り上がらないですよ…絶対。』
「ううん…別に学校のことじゃなくていいんだ。今やってる事とか、好きなこととか、なんでもいいんだ、話さないか?」
好きなこと、という単語に菊は惹かれてしまった。
最近まともに親とも話さず、一人で漫画を読んだり、アニメを見たり、好きなことをずっとしていた。
しているだけで十分であったが、やっぱり誰かと共有したいという気持ちも菊にはあった。
だから菊は思わず言った。
『好きなことの話でしたら…、』
「ん!ほんとか?じゃあ俺と好きなこととやらを話そうじゃないか!!」
何故か嬉しかったのだ。対等に話をしようとしてくれる姿勢が。
だから思い切って玄関のドアを開けた。
「何が好きなんだ?担任で良ければ教えてくれよ。」
何故か、菊の中で何かが変わる、新しい風が吹いたような気がした。
『私…、2次元が好きなんです。アニメとか漫画とか。』
「おー!そうなんだな。俺実はそのジャンル疎くてな…だから、菊が良ければ菊の好きな作品を俺が来る度に教えてくれよ。」
毎日来る、という事をしれっと伝えたかったのだろう、そう気づいていた。でも、そのおまけでついてきた、毎日話を聞いてくれるというのが嬉しかった。
『毎日は難しいかもですが、先生に布教したいです。』
久しぶりにちゃんと菊は自分の思うことを話せた。ちゃんと自分の意見を言えた。
今まではクラスでは、スクールカーストで下で、上位層には舐められており、それに加えて周りに合わせて目立たない存在であるがため、菊は自分の思うことを言えなかった。
なのに、アーサー・カークランドは菊から本人の意見を引っ張り出したのだ。
それからというもの、菊はアーサー先生には心を開いた。
高校の2年間、学校終わりにほぼ毎日来てくれた。担任だからといい理由で。
それがとても嬉しかった。菊の中のかけがえの無い存在だった。
卒業が近付き、先生と会える日数が減っていることに気がついたと同時に菊は思ったのだ。
《先生と会えなくなるのは嫌だ》
《きっと好きなんだ、大切にしてくれる、毎日見守ってくれる先生が》
なぜずっと気が付けなかったのだろう、と自分を菊は悔やんだ。
先生と離れたくない、という気持ちだけが強くなった。
恋人としてじゃなくてもいい、友達としてでいいから隣にいて欲しいと思った。
その気持ちを伝えるのにピッタリなのは、漫画やアニメでよくあるシチュエーションである卒業式であると菊は思った。
菊がアーサー先生に教えた、漫画やアニメのように、卒業式の日に菊は告白するのだ。
卒業式当日、保健室にアーサー・カークランドはやってきた。
「卒業おめでとう、菊。良く卒業できた。これからは大学生として頑張れよ?」
『はい、もちろんです先生。』
「いい返事だな、昔じゃ考えらんねぇな。」
『いじってます?』
「いじってねぇよw」
『……あの、先生。』
「ん?どうした、菊。」
『先生のことが好きです。付き合ってください。』
そう伝えた。漫画の最後のページのように。
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