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???「おはまる〜紅っち」???「おはようございます。茜さん」
今回は、「光田茜」が巻き込まれるある事件の話である。
茜「ねぇあの人今日ご機嫌だね。どうしたの?」
紅緒「あの方はあの上司と結婚してるんです。」
茜「へぇ〜職場恋愛って奴だ」
紅緒「そうなんです。そして来週はあの二人の結婚記念日なんだそうですよ?」
茜「そうなの?じゃあワタシも買った方が良くね?」
紅緒「そうですね。一緒に買いに行きますか。」
二人は早速お互いの休みの日を確認した。
紅緒「そういえば最近……鬼灯刑務所には…………行ってるんですか?」
茜「それがなんか天使の襲来?があったみたいでしばらく常駐してる職員以外は出入り禁止なんだって。だから行けてないんだよね〜」
紅緒「そうなんですか……そういえばその事件に雨花さんたちも関わったそうですよ」
茜「あぁ聴いたわ。その話。なんか難しくてよく分からなかったけど。雨っちももうすぐ復帰するんだよね。ついでに雨っちの復帰祝いも買いに行かない?」
紅緒「良いですね。私も買ってませんし、そうしましょう。」
こうして、茜と「紅緒」は、黄泉比良坂のショッピングモールに行くことにした。
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紅緒「うーん……これかな」
茜「ごめん。先、店出ててくれる?今これ買うのにめっちゃくちゃ悩んでて遅くなるかもだから!」
紅緒「分かりました。では外で待ってますね」
紅緒は外で待つことになった。しばらくすると、
「なんだそのはしたない格好は!?!?」
紅緒「な、何事です?!」
騒ぎは先程紅緒たちがいたお店の方からだった。
「なんということだ……そんなハレンチで醜い格好、ふてぶてしい態度……とてもじゃないが許し難い!さぁ早く服を着替えたまえ!!それぐらいあの世の住人ならできるだろ!?」
茜「…………」
紅緒「(ま、まずい……早く茜さんのところに)」
紅緒は急いで茜のところへ向かった。しかし、
「何か言ったらどうなんだ!!」
茜「……せぇよ」
「何だ!もっとはっきr」
茜「うるせぇよって言ってんだよ」
紅緒「!」
紅緒は驚いた。茜のことだから面倒くさそうにしつつも何も言わないと思ったのだ。
「な、何を……」
茜「大体ワタシがどんな格好しようがどんな態度だろうがあんたに関係あんの?誰かに迷惑かけてるわけじゃないし。あんたの勝手な先入観と価値観を押し付けてるだけでしょ?ホントにそういうのウザイから。この童貞野郎」
「あ……あぁ……」
紅緒「…………!」
周りからは茜に怒鳴っていた男を笑う者が何人かいた。男はそれに耐えられないのかプルプル震えている。
茜「あっ!紅っち!早く次の店行こ!」
茜は紅緒の方に手を振りながら近づいてくる。
紅緒「あ、その、えっとぉ」
紅緒に視線が集まる。
茜「ハイハイみなさんワタシ通りま〜す!紅っち!はい手を繋いで行こ!」
茜の手に導かれて、ぐんぐん大衆の中を進んでいき、店の外に出れた。
紅緒「な、何とか視線の外に出れた……」
茜「ごめんね。紅っち。こんなに目立つとは想ってなくて……」
紅緒「いえ。茜さんのせいじゃないです。集団が結構苦手で……」
茜「じゃあなんで「冥府」に勤めてるの?」
紅緒「それは……」
自分の憎き相手を殺すためだった……なんて言えない
茜「…………無理して聴いたりしないから安心して。」
紅緒「……すみません……」
茜「だから無理しなくて良いって!」
紅緒「ふふっありがとうございます」
「それにしても、」と紅緒は話を変える。
紅緒「あんな口調で話されるんですね。茜さん」
茜「いやさぁ?ワタシよくナンパとかあとは……ああいうゴリゴリのクソ神経質野郎とかに絡まれること結構あるんだよね。昔から。そういう相手って大体ワタシらのこと舐めてる奴ばっかだから大分強めに言った方が効くんだよね。それでも懲りずに逆ギレしてきたらあいつらの股間を蹴り破る。……って感じかな?」
紅緒「す、すごいですね……」
茜「そう?」
紅緒「すごいですよ!自分の想ってることを言い放つのもすごいですし、やり方もかっこいいです!私もやってみたい!」
茜「ひゃはははは!紅っちがワタシみたいなことしたらだっちゃんにワタシが怒られそう……あっもう夕方だね、ご飯食べ行こ!」
紅緒「良いですよ!行きましょうか!」
「もうお腹ペコペコだよ〜」「では、いいお店にご案内します」
茜たちはご飯を食べに行った。
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茜「すごいね!このステージ!」
黄泉比良坂のショッピングモールの外に位置するお店のテラス席に座った茜たち。目の前には大きなステージが広がっていた。
紅緒「一ヶ月に一回。ここでダンスを踊るらしいんです。丁度今日やるみたいですね。」
茜「やったぁ!まじテンアゲ!」
紅緒「(段々この口調で話しかけられるの慣れてきましたね)」
二人がご飯を食べていると、ダンスが始まった。
茜「へぇ〜!ああいう服装職場で着てみようかな?」
紅緒「ダメですよ!お腹見せてるんですよ?」
茜「冗談冗談。めちゃきゃわ。」
茜はダンスを撮影しつつ、紅緒のことも撮っていた。紅緒はそれに照れながらダンスを観ていた。
そして、二人はお出かけを楽しんだのであった。
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「ちょっとどういうことよ!!」「これにはわけがあって……」「だからそのわけは何なのよ!」
あれから、来週になった。
茜と紅緒もプレゼントを持って、二人を待っていたのだが、二人が喧嘩しながら職場に入ってきたのだ。
紅緒「何かあったんでしょうか……」
茜「ちょっくら聴いて来るわ」
紅緒「え!?ちょ……」
茜はぐんぐん二人の方へ進んでいく。
茜「すみません〜何かあった感じですか?」
「この男。結婚記念日を忘れてたのよ!」
紅緒「え!?上司が!?」
紅緒たちの上司は、顔もよく、仕事もできて、みんなから信頼されているしっかり者のイメージだ。そんな人が結婚記念日を忘れるということはイメージ出来ない。
茜「具体的に聴いて良いですか?」
「昨日のことよ。私たちは結婚記念日の時は決まって家で私が作ったディナーを食して、一緒に夜を過ごすの。それなのに……この人昨日の夜家に帰って来なかったのよ!仕事で遅れてるのかと職場に戻っても誰もいないし!昨日の夜何してたのよ!!」
「それはその……昨日は……えっと……その……あっ……準備があって!」
紅緒「準備?」
「そうそう。ショッピングモールに指輪を頼んでたんだ。その造りの調整があって、夜は帰られなかったんだ。」
「指輪?」
「そう君に送るためにね」
「その証拠に……」と、上司はある写真をみせてきた。
茜「これ……」
その写真には、ダンスを踊っている者たちが、載っていた。
「あのショッピングモールのレストランのダンスじゃない!」
「丁度昨日やってたんだよ。君にダンスだけでも見せようと思って撮ってきたんだ」
スマホに映っているその写真の日付にはしっかり昨日の日付が付いていた。
紅緒「(ん?でもあのダンスは一ヶ月に一回しかやらないはず……昨日ダンスなんて本当にやってたの?)」
「なんだそうだったの。疑ってごめんなさい」
「いやそんなことないよ……はは……はは……」
茜「それはおかしくね?」
「え」
茜は淡々と自分の考えを伝える。
茜「まず、そのレストランでは一ヶ月に一回しかダンスはしない。ワタシたち先週レストランでそれと同じダンス観てるし。」
「あ、あなた……?」
「ちょっと待ってくれ。じゃあこの日付はどうなるんだ?」
茜「それは予め撮っておいた写真をスクショしたんしょ?そうすれば日付は昨日の日付に変えられる。あとは元々の写真を消せば良いだけ。その証拠にカメラ情報に「スクリーンショット」って書いてある。」
「そ、その日はたまたま二回やっていたんだろ!」
茜「じゃあお店に問い合わせて良いの?」
「そ、それは……」
「それでも違うって言うなら……」と、茜は自分のスマホをみせる。そこには……
「こ、これは……」
「…………」
茜が撮影したダンスの録画映像が流れていた。もちろん、日付は先週。
茜「あんまり女のこと舐めない方が良いよ?」
それから上司は自白した。昨日の夜は浮気相手と一緒におり、その撮影した写真も先週、ダンスを浮気相手とみにいってたまたま撮っていたものだと。その上司はおもいっきり往復ビンタされ、少し上の神様たちが仲介に入るほど騒がしくなった。
茜「だから男って嫌いなんだよね〜」
紅緒「茜さんも何か恋愛事で悩んだことあるんですか?」
茜「元カレが全員クズだったよ。金を巻き上げてきたり、暴力振るってきたり、浮気されたり、悪口言ってきたり……とかとか色々ね〜」
紅緒「お、想ったよりすごいやつ……」
茜「だからワタシあの上司みたいな人よりサンドウィッ○マンの伊○さんみたいな男性が良いなぁ〜」
紅緒「意外や意外……茜さん十六で亡くなったんですよね?」
茜「うん。そうそう」
紅緒「タイプはもっと若い方かと思ってました」
茜「えぇ〜サンド○ィッチマンの○達さんめちゃ優しそうじゃん!」
こうして、「光田茜」による小さな推理劇場は終わったのだった。
ちなみに二人の買ったプレゼントは、貧しい生活をしていた仮住居に住んでいる妖怪たちや刑務所にいる妖怪たちの手に渡り、雨花にもプレゼントを渡せた。