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???「雨花さん。衆合地獄が現在、亡者の「罪流し」が起こっているようです。」???「「罪流し」かぁ。起こると収拾つくの難しいんだよね〜」
ここは、冥府。「紫雲雨花」は復帰し、閻魔大王としての仕事を行っていた。そして、それを補佐する「不山橙」がある問題を雨花に伝えた。
そして、「罪流し」とは本来地獄で罪を償う者が、その地獄で償うという行為を行わず、自分の罪と向き合っていないということ。
雨花「何で「罪流し」が起きたの?」
橙「衆合地獄は、平安から大正にかけての服装や話し方の女性で構成されています。しかし、今はもう時代も移り変わり、そういった……言ってしまえば古い着想は亡者にあまり反響しないんだそうです。だから、今衆合地獄では、罪をちゃんと償わず、衆合地獄を通り過ぎてしまう亡者が多発しています。何とかしなければいけませんね……」
雨花「うーん……あっ!そうだ!」
橙「どうしたんです?」
雨花「ようは、今のニーズに合わせた地獄に変えちゃえば良いんだよ!」
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???「おっ!雨っち〜やっほ〜」
雨花たちの前にいるのは、「光田茜」だった。
雨花「やっほ〜茜ちゃん!」
橙「どうも、茜さん」
茜「雨っちに呼ばれたんだけど何か用?」
雨花「実はね……」
「「衆合地獄をプロデュースして欲しいの!」」
茜「詳細教えて貰って良い?」
雨花「えっとねぇ……」
雨花の考えは、
衆合地獄の景観の一部を現代風に変えて欲しいというもの。もちろん、今の景観によって罪を償える者もいるため、その景観も保ちつつ、現代のような景観と獄卒に変えて「罪流し」を防ぐ……ということだ。
茜「なるほど〜おけまる!ワタシに任せて☆」
雨花「よろしく〜!」
橙「……よろしくお願いします」
茜「じゃあ早速衆合地獄まで行こ〜」
~衆合地獄、到着~
茜「よしまずは、獄卒さん!集合〜」
雨花「集まって〜!」
「雨花さんだ!」「しばらくお休みしてたものね……」「久しぶりに会えて嬉しいです!」「雨花さんうちの息子がね。昨日立ったのよ!」
茜「雨っちすごい人気者じゃん」
橙「ここにいる方たちは、様々な事情で地獄送りになるところを雨花さんが心境や事情の考慮を行い、地獄で働くという形式で罪を償うことにして地獄送りを免れた方たちが多いんです。この形式は雨花さんが新しく考えた法律なんですよ。そのおかげであの世の人手不足も少しずつ変わっていっています。それに何より……」
「「この世では自分の大切な人と過ごせなかった方が、あの世で一緒に生活できるようになったんです」」
橙「まぁ一番は、この世で過ごすことの方が良いんでしょうけど」
茜「雨っち。優しいじゃん」
橙「……あなたは、たった独りあの世に来て淋しくないんですか?」
茜「それは……」
橙は、「自分の意思で来たのに淋しいわけないじゃん〜」と言われると思っていた。しかし、
茜「淋しいに決まってるじゃん」
橙「……え?」
茜は上をぼぉーとみつめる。
茜「自分で死んだことは後悔してないし、そもそも中学にあがる頃ぐらいから人間関係大嫌いでマジ面倒くさって想ってたから。たまたまその面倒くささが淋しい気持ちより上回ってたってだけで淋しくないわけじゃないよ」
橙「……そうなんですね」
この人全然人間らしくないと思ってたけど……
茜「じゃあ獄卒さんも集まったところで、ワタシからお話がありまーす」
案外そうでもないのかも……
茜「じゃあとりあえずメイクから行こ〜」
雨花「茜ちゃんの言うことよく聴いてね!」
「「は、はい!」」
「はぁ……まさか地獄行きになるなんて……ふん!浮気される方に問題があるんだ!魅力が足りないのが良くないんだよ!!……ん?」
亡者の目の前には、髪をハーフツインにしたいわゆる地雷系女子がいた。
「おぉ〜!めっちゃ可愛い!!あんな暗がりでスマホいじってる。声掛けちゃおう!……ねぇ君!」
「私ですか?」
「そうそう!良かったら僕と一緒にここら辺歩きませんか?」
「ふふっ、お兄さん。上みて」
「え?上?」
上を見上げると、大きな鉄山が降ってきた。
「あびごっっ!!!!」
「す、すごい……本当に男が引っかかった……」
???「すごいでしょ〜きゃはははは!」
鉄山に押しつぶされた男をみていると、茜が話しかけてきた。
「今まで針の山のてっぺんで待っていても、登ろうとすらしなかったのに自分から近づいてきて、見事に執行できました!」
茜「最近のニーズに合わせただけだよ〜今みたいに地雷系とか量産型。それから天使界隈、サブカル系の服はおすすめ!その服を着て、それにあったメイクして突っ立てればここにいる亡者は寄ってくると想うよ。その調子でガンバ〜」
橙「お疲れ様です。茜さん」
茜「はい乙〜あれ?雨っちは?」
橙「雨花さんは裁判のお仕事があるので、私が見学させて頂きました」
茜「そうなんだ〜ていうか間抜けだよね〜自分は浮気したからこんな目にあってるのにそれでも女の子に釣られちゃうなんて〜」
橙「そうですね……あの、茜さん」
茜「ん?」
橙「すみませんでした」
橙は、頭を下げる。
茜「え?どうしたん?だっちゃん?」
橙「今まで茜さんに対して私、結構冷たい態度を取っていたと想うので……私は大した理由もないのに、自死した茜さんを認められませんでした。でも、自分の命を捨てたのは自己責任ですし、茜さんは命を軽くみてる訳じゃなくて、命を自分のものだと想ってるだけ。そう分かりました。だから今まですみませんでした。」
茜「えぇ〜そう?……別に気にしてないから大丈夫。そう想われても仕方ないことした自覚はあるし!だっちゃんの真面目な考え方の方が真面目で良いとワタシ個人的には想うからさ!ほら頭上げて」
橙「……ありがとうございます」
やっぱりこの人は……
茜「じゃあワタシは他の獄卒ちゃんに指導してくるね〜」
優しい人だ
こうして、雨花に言われた仕事を終えた茜と、そんな茜をみ直して、謝ることが出来た橙なのであった。
光田茜(こうだあかね)
雨花によって裁判された白ギャルの少女。何か異常なことがあった訳じゃないが、自死しており、自分の命を完全に私物化している。紅緒の下で働くことになり、あまりにも仕事が出来るため、助っ人として各仕事に繰り出されることもしばしば。紅緒と仲が良い。橙には少し嫌われていたが、見直され、友達になれた。
過去→
恋愛方面でとても苦労した。(お金をせびられたり、浮気されたり、暴力を受けたり、中傷されたりなど)茜曰く、「元カレ全員クズ」だそう。好きなタイプは、サンドウィッ○マンの伊○さん。
容姿→
金髪に長いつけまつげをつけて、カラコンを入れて、うる艶なリップをつけて、長い付け爪をつけてルーズソックスのゴリゴリの白ギャルという容姿。