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『かんぱーい!!』
「んっ…んっ……はぁー…!よし、おかわり」
「ジミナ、俺の分も」
「飲み方どうなってんの?」
お仕事にお仕事にお仕事…ぎゅうぎゅうに詰め込まれていたスケジュールを全て消化し終え、しばしの休みを貰えるという事で宿舎で打ち上げ。僕が果実酒を一口飲んだと同時に、ジミナとユンギヒョンは一杯飲み干していた。相変わらず強い…僕はそんな事出来るわけがないので、おつまみをちびちび食べ、何となく皆の話を聞きながら相槌を打つ。
「やぁ〜!久しぶりだな、お酒!」
「飲み過ぎ禁物ですよ?ヒョン酔っ払うと面倒だから」
「何だと!?誰が面倒だって!!」
「ほらぁ〜面倒臭い!あ、ホソギヒョン珍しい!おかわりいります?」
「…僕のグラスはこれだよ」
「…あれ?違った」
ジンヒョンも今日は羽目を外しており、ぐびぐびお酒を流し込んでいる。…大丈夫か?心配になる飲み方だ。ジンヒョンだけじゃなく、普段は自分のペースでのんびり飲んでいるナムジュナやテヒョンアもペースが早い気がする。……何か、急かされている気分になるな…
「……ん……っ!」
「お、珍しいなホバ」
「おぉ〜、進みますねぇ!あ、次飲みます?」
「……うん、のむ……」
「…お前何飲んだ?」
「これですよ。えーっと……?」
「果実酒ですね。度数はたったの5です!」
「ヒョン〜、ジュースと変わりません!こういう甘いものは、もっと強いもので割ってもジュースですよ?」
「お前とおなじ基準ではなさないで……」
「はい、どうぞ。これは苺のやつです」
「ありがと、グガ……んー……ほんとだぁ、あまーい……」
「…グガじゃないです、テヒョンです」
「ホバ、食え。飲んでばっかだと余計に酔いが回るぞ」
誰に急がされているわけでもないのに、何だか一人だけ置いていかれてるかのような気分になり、慌てて残っていたお酒を飲み干す。甘い…けど、お酒の匂いが強い。やば、もう頭がふわふわする…誰かがおかわりを進めてきた為よく考えもせずに頷き、誰かが作ってくれたお酒を受け取り、口に含む。流石、ジミナが選んできてくれただけある。美味しいな……
「おい、そこのウイスキーとって」
「僕が入れてあげますよ」
「よーし、飲め飲め〜!!」
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ー二時間後ー
「……おかわりぃ……」
「…良いですか、ホビヒョン?おかわりって言うのは、なくなってから言うものです」
「どうした?珍しくペースが早かったが…」
「…煽りすぎました?」
「まぁ、久しぶりだったし…一旦水飲んだらどうだ。取ってきてやるから」
「ぅー……みずは、のみものじゃありません…」
「駄目だ、完全に酔ってる」
「…ホバ、大丈夫?気持ち悪くない?これ何本か分かる?」
「ん………?………ジンヒョンが、ひとり、ふたり、さんにん……」
「この酔っ払い、話が通じません!」
視界がぐにゃぐにゃする…ぼんやりしてて、皆の顔が揺れてる…メンバーの色んな声が聞こえるけど、イマイチ良く分からない。ジンヒョンが何本?…人じゃないの。
「ホソガ、水」
「みず……みず?」
「飲みもんだ。ほら、飲め」
「のみもの……むりれすよぉ、のめません〜」
「何でだよ…良いから口開けろ」
「ユンギヒョン、ぼくをだまそーとしてますね?こんな…とーめいじゃないれすか…これは、もったフリれす…」
「面倒臭ぇな…ホソガ、口開けねぇと顔面にぶち撒くぞ」
「んぇ………んー…んふふふふ」
「何笑ってるんだよ…」
「ヒョンが、ぼくのなまえよんだ〜…ねぇ、ユンギヒョン?ユンギヒョンは、ぼくのことすきれすか?」
「………水を飲んだら答えてやる」
「ヒョンがこたえたらのみますぅ」
「…はぁー……好きだよ。ほら、これで良いか?さっさと飲め」
「やったぁ……んむ……ん…んぐ…っ、ん……ぷは…ぁ………」
ユンギヒョンが、僕の事を好きって言ってくれた…嬉しい……何か、口の中に入ってきた…透明なのに?あ、でも、冷たくて美味しい……
「………ホバ」
「んー………ジン、ヒョン……?」
「なんでユンギだけなの。ぼくは?」
「ヒョン…?」
「だーかーら!なんれユンギだけなんらっていってんらよ!ぼくはすきじゃないのかよ!」
「ジンヒョンが?すきにきまってるじゃないれすかぁ〜!メンバーみんならいしゅきれすよぉ!」
「はーい酔っ払いありがとうございまーす」
「さっさとベッド入って寝て下さーい」
「ホバ!らいしゅきはヒョンらけでいーんらよ!メンバーは、しゅき!ぼくは、らいしゅきらよ!」
「ふぁい…ヒョンらけ、らいしゅきぃ……」
「…ホバ、早く寝ろ。ジンヒョンも、水飲んだらさっさと寝やがって下さい」