テラーノベル
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初めて書いてみたのでめっちゃ下手かも…
R-18はないけど、一応DomSubなので注意報~
シェアハウス前提、ぺいしに既に成立前提です!
基本的にトラゾーさん視点でーす
今日も今日とて、というべきか、特有の倦怠感に襲われる。
薬はしっかり飲んでいるのにな…と思いながらもため息をついた。
大分前に判明した「第二の性」通称ダイナミクス。
男女のほかに、支配欲のある「dom」と庇護欲のある「sub」の性がある。
ちなみに普通の人はNormalというらしい。
俺は一度検査してみたところ「dom」だと言われた。
けど今のところdomで良かったと思うことはあまりない。
たまに誰かにcommandを使って発散するか、ずっと抑制剤を飲むかしなきゃいけない。
これがまあまあきついんだ。
とりあえず休むか…?とソファに寝転がった。
「トラゾー、顔色悪いけど大丈夫か?」
声が降ってきてハッとする。
上を向けば、白髪のイケメンがこちらを心配そうに見ていた。
「クロノアさん?今日打ち合わせってありましたっけ?」
「いや、何となく来ただけだよ~。それより抑制剤飲んでる?」
「飲んでるんですけどね…あんまりよくならないというか…」
クロノアさんもdomらしいけど、彼は自分に合う薬がだいぶ前に見つかっているから平気らしい。
とはいいつつも、たまにだるそうにしている姿を見かける。
それでも俺を心配してくれるってめっちゃ優しいな…
心配している顔もかっこいい、なんて思う俺は重症だろうか。
そう、自分で言っていいのか分からないが、俺はかなり前からクロノアさんが「恋の意味で」好きだ。
本来domはsubと一緒にいるか、ペアになる。
dom同士、なんて話聞いたことがない。
そんな俺が告白してしまえば、クロノアさんを困らせてしまう。
ちなみにぺいんととしにがみさんは、どっちもnormalらしい。
「ま、まあ大丈夫っすよ!」
「ほんと~?」
疑われながらも誤魔化すと、彼はちょっと眉を下げた後「ならいいけど」と軽く笑った。
「そういえばぺいんととしにがみさんは?」
「えっとね、買い物行く?とか言ってた」
…え、二人きりってこと?
「そーいえばクロノアさん、誰かにcommand使ったことあります?」
「あー…昔ちょっとだけ。と言っても検査した時に練習としてやらせてもらったくらいだね」
それを聞いて何故かホッとした。
これで誰か付き合ったことありますとか言われたらどういう反応したんだろ、俺は。
「でもなんかあんまり強く言えなくないですか?たまーにすごく怖い感じの人いますけど」
「あー分かるかも!俺も言い方わからなくて、あたふたしちゃったしw」
二人だけっていう機会が少ないからめっちゃ楽しい…!
ありがとうぺいんと達…買い物行ってくれて。
…というかこんなかっこいい人にcommand使われたらすっごい嬉しいんだろうな。
羨ましい…。
「トラゾー?」
「…あっ何でもないです!」
使われてみたいとか口が裂けても言えない。
けどなあ…どれくらいがいいんだろう…ある程度の承認欲求もあるし…と悩み始めたクロノアさん。
やっぱり優しいなこの人…。
「トラゾーはcommandどれぐらいの強さで使ってる?」
「いやー俺自身あんま使ったことないんすよ…まあ、一回練習でやった時にはこれくらいでした」
commandを実際に言ってみるけど、相手がいないから実感がわかない。
彼も同じことを思ったみたいで、きょとんとしていた。
「そーだねえ…じゃあこんぐらいかな」
【kneel】
突然足の力が抜けた。
何が起きているか分からず困惑する。
え…クロノアさん別にdomにも影響及ぼすような強さじゃないはずだけど…。
「…え?」
「ちょっ待て待て待て待て?」
向こうも同じことを再び思ったようで、二人して顔を見合わせた。
「クロノアさんってdomの強制力強い系でしたっけ?」
「いや~?普通だったはず」
…ますますわからん。
俺一応domだよな?
「…もう一回試してみます?」
「大丈夫そう?💦」
「まあ…物は試しってことで」
ちょっとさすがに検証レベルだぞこれ。
クロノアさんが真向いのソファに座って手を広げて【おいで】と言う。
ヤバい、と思った時には既に彼の目の前に行って座り込んでいた。
勝手に体が反応している。
「えーと、何だっけ…あ、そうだそうだ」
【Good】
ほめられて、ハグされた。
頭がふわふわすると同時に、多幸感に襲われる。
顔が今までにないぐらい熱いのが分かる。commandってこんなに気持ちいいんだ…。
「クロノア、さ…///」
そろそろヤバい、と言おうと思ってクロノアさんを見ると、何故かちょっと悪い顔してた。
嫌な予感が…。
「フフッ、いいこだね」
【Good】
【Good】
【Good】
絶対気づいてるよねこれ?そうだよね?!と頭では分かるけど、本能というべきか体が追いついていない。
しかも【Good】コマンドを連発されて、何かどうでもいいや、と思えてきた。
急展開にハアハアと息が荒くなるけど、むしろ好きな人にやってもらえてうれしいなんて。
どうしても彼の声に集中してしまう。
体の力が抜けてへたり込んだ俺を見て、初めてクロノアさんは焦った顔をした。
「…あヤバイやりすぎた(;・∀・)」
その後、マジで一人でも大丈夫なこと(ご飯とか、風呂とか)すら心配されながら一日休んだ。
嬉しいけど、ぺいんととしにがみさんが帰ってきた時説明したらめちゃくちゃニヤニヤされた。
死にたい。
数日後、もう一回検査してもらうと、俺は『switch』だと判明した。
特定の条件や自身の意思で、dom/subを切り替えられるらしい。
その後試したけど、別に自分の意思でもなさそうだし、他の人に『switch』と言われても何も起きなかった。
ちなみにクロノアさんに試してもらったら一発でした。
…はずかしすぎるだろ。
「トラゾー可愛かったよ~?」
「やめて…////」
「へー、でトラゾーはどうしたいん?」
あとで個別にぺいんとに話したところ、そういって再びニヤニヤされた。
「え、いや、俺は…」
まさかぺいんと知ってんの…?
「クロノアさんかっこいいもんね~(๑¯﹀¯๑)」
あ、知ってるパターンだ。
ぺいんととしにがみさんもペアが多いからと相談してみたけど墓穴掘ったかもわからん。
「え、待って待っていつから知ってるの?!」
「だいぶ前からかなあ、だってお前分かりやすいんだもん!www」
うわあマジか…
頭を抱える俺にぺいんとは「ちなみにきっかけは?」と聞いてきた。
いやそれ聞かないで…とは思いつつも
「うーん何か…いろんなところ優しいし、かっこいいし…」と素直に返す俺。
その時。
「だってさ!良かったね!」
ぺいんとが不意に立ち上がって、ドアをバンっと開けた。
…ん?今爆弾発言が…と思いながら見れば、顔を赤くしているクロノアさんがいた。
「マジで何で気づくんだよ…」
「まあ話してる場所が悪かったっすねこれは!」
ちょっとヤメテ?俺を置いていかないで?
そして恥ずかしすぎる。
「えっ…と、いつからいました?」
「ぺいんとが「どうしたいの~」って言ってた頃から…リビング行こうとしたけど入るに入れなくなって…」
「最初からじゃん!!!」
ツッコミながらも、逆にこれがチャンスかも、と思う。
ぺいんとを探すと、いつの間にか端っこに行って親指を立てていた。
そこに騒ぎを聞きつけたらしいしにがみさんも合流する。
あーもう全員に即バレしたしどうにでもなれ!!
「クロノアさんっ!良ければ、パートナーになってください!!」
お辞儀しながら叫ぶ。
あー言っちゃった、どうしよう~…///
これでダメだったらヤバすぎる。
間が怖くてちらりと上を見ると、彼は耳まで赤くなっていた。
「お、俺でよければ…」
…え?
マジ…?!
思わずガッツポーズしてしまった。
それから改めて後ろを見ると、空気を読んだのか二人はいなくなっていた。
優しいな。
ちなみに、夜は赤飯が出た。
「おい、あの時どっかいたでしょ!で聞いてたでしょ!」
「僕のジャミングでしっかり見てましたよ~w」
「「ヤメテ!!!////」」
コメント
1件
ッッックロトラ最高すぎるッ!✨️ もし良ければなんですけどRありの続きって書いてくれませんか? 私トラゾーさん受けが大好物でして…リクエストでお願いします!! (出来たらで大丈夫です)