道枝side
「ありがとうこざいましたー」
長尾、逃げないで。待って。
ちゃんと、話したいんや…。
駿「…なが」
謙「楽しかったよありがと」
それだけ言って、すぐに逃げられた。流星くんは、こういうときは追いかけへんであげて、って言いたかったんやろな。でも今の俺には、追いかけへんという選択肢はない。
気がついたら長尾の腕をがっしりとつかんでた。
謙「っ、はなしてっ…」
長尾の目から、一粒の涙がこぼれた。
駿「なんで…泣くん」
謙「…」
駿「屋上、来てほしい」
謙「…嫌だ。はなしてっなんでほうっておいてくれへんの!」
駿「ほっておけるわけないやろ!俺だって傷つくし!そんな拒否られたら。理由話してくれひんしっ!ちゃんと話したいねん!」
謙「…どうせ」
駿「え?」
謙「どーせ、僕のことなんてたいして好きやないんやろ?康二くんのほうがええんやろ?僕なんかより、ええよね。安心するよね。もし両想いなったら僕のこと忘れちゃうよな」
長尾は、何を言っているん?
駿「なんで康二くんが。なんで俺が長尾を好きじゃなくなるん。忘れるってなに」
謙「もういいから!ほっといて!みっちー嫌いやから!」
おもいきり腕を振りほどかれ、長尾は行ってしまった。さすがに、追いかけるほど、俺は強くなかった。
長尾から嫌われた。今、確実に確信した。嫌いと言われた。
俺…何やってるん。
長尾のこと、あんなにさせて。メンバー失格やん。それに嫌われて。バカや。
ラジオで少し仲良く話せたからって、ひとりで舞い上がって、楽しんで、前みたいに戻れるかもしれへんって勝手に思って。恥ずかしい。もう、やめよう。長尾に、関わらんほうがええのかもしれん。
それを、長尾が望んでいるのだから…。
コメント
1件
みっちー!!!!めげずに頑張れ!きっと解決策は見つかるはずだ!(;´༎ຶД༎ຶ`)