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ぺこマリ
こちらは意外と上手く書けた自信 作なのに、後からあげた没作に軽々と超えられた作品です。
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キーンコーンカーンコーン
授業終わりのチャイムが鳴る
その音と共に皆んな一斉に動き出す
だけど古典の授業終わりのぺこーらは青い空のキャンパスに描かれていく白い線、飛行機雲をぼーっと眺めていた
もう7月。新しいクラスにも皆んな慣れてきて、ぺこーらだって幼馴染のマリンとクラスが離れた時は休み時間どっちかがどちらかの教室へ行くのが当たり前だったけど、今ではもうそれも無くなっていた
マリンは今頃…何してるぺこかな。新しい友達と美味しそうにご飯食べてるのかな。
ぺこーらは生憎今日はお弁当を忘れてしまった。そんなにお腹も空いてないし購買もあるけどめんどくさいし、友達と楽しそうにしているマリンに会う可能性も考えたら動く気にもならなかった。
ぼーっとしていると眠くなってきてもうこのまま寝てもいいかもななんて考えていた時、久しぶりに聞く声がぺこらの名前を呼ぶ
「ぺこらー!一緒食べよー!!!」
「ん、マリン?」
「最近全然話せなかったからさ、ぺこらちゃんもそろそろマリンに会いたい時期かなって♡」
「間に合ってるぺこ」
そう冷たく言い返す言葉は届いていないのか前の席に座りぺこーらの机にお弁当を広げ始めた
「まだ許可してねーんだけど」
「んー?いーじゃん、ね?はいこれ」
そうするともう一つの____ぺこらのお弁当を差し出してきた
「なんで持ってるぺこ、今日は家に忘れてきたはずぺこなんですけど」
「だから持ってきてるんだよ!!朝、ぺこママに頼まれたの!」
「ありぺこ〜、家が隣だと便利ぺこだな笑」
「そういえばぺこちゃん、最近早くない?誘いに行ってももう行っちゃったよって言われるんだけど」
「マリン待って去年何回遅刻しそうになったと思ってるぺこだよ」
「だからって何も言わず早くしなくていーじゃん!明日は一緒に行こ!!絶対遅刻しないから!!なんなら起こしに来ていいよ!!あ!なんなら泊まってく??」
「いや大丈夫ぺこ」
「相変わらず冷たいなぺこら!!」
久しぶりにマリンと話す。相変わらず居心地が良くて自然と笑えるし楽しい。心なしか最近のお弁当は味が薄かった気がするのに今は凄く美味しく感じる。ご飯は人と一緒に食べたほうが美味しい__なんて言葉があるけど、それは”人”と食べているからなのか、それとも”マリン”と食べているからなのか。そんな事は今のぺこーらにはどうでもいい。目の前にはマリンが居て、マリンはぺこーらと話してる。それだけでぺこらの心は満たされた。
『あ!マリンちゃん!先生が呼んでたよ!!』
「え!?まじ!?すぐ行くー!」
急な呼び出しなんてマリンらしいな。なんて少し微笑みそうになってマリンは残りのご飯を口に詰め込んでぺこらまた来るね〜!といって出て行こうとする。久しぶりに話して心が満たされていくと思ったらすぐにまた離れていってしまうマリンに寂しいと感じるのは少し悔しいけど。それは紛れもない真実で、だけどぺこーらにマリンへの気持ちを伝える勇気も引き留める勇気もないから
「あ、マリン待って」
「ん?」
「明日、待ってるから」
「うん!絶対行く!」
その勇気が出るまでずっとマリンの隣にぺこーらはいたいし、誰にも渡す気はないぺこ