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#カンヒュBL
りた ~伝説のちくわ~
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想像通り……いや、それ以上に暑い。
20分ほどの通学路を歩きながら思う。
これがまだまだ続くと思うと先が思いやられるような気分になった。
しばらく歩くと見えてくるベンチ。
そこに腰掛けている老夫婦は、いつも私に挨拶してくれる。
「優海ちゃん、おはよう」
「おはようございます」
いつもにこにこしている絹恵さん。
お爺さんの方は名前を聞いたことがなく、少し無愛想な人で、あまり話したことはない。
「毎日暑いねえ、夏休みはいつからなの?」
「明後日です。明日で学校が終わりで。」
そう答えると、 「そっか。頑張るんだよ」と、 拳を小さく握って応援してくれた。
「ありがとうございます。頑張ります」
私も笑って小さく拳を握ってみせた。
絹恵さんはあ、と何かを思い出したかのような顔をして、私に手招きした。
「優海ちゃん、ちょっとこっちおいで」
不思議に思いながら近づくと、手を差し出すよう促される。差し出した手に絹恵さんが何かを置いた。
「お友達と食べなさいね」
手に乗っていたのは綺麗な飴玉だった。
光に透かすとまるで宝石にも見える。
「……綺麗で、食べるのが勿体ないです」
なんて、大袈裟かもしれない言葉がつい口から漏れた。 絹恵さんは笑ってくれた。
「食べたかったらいつでもあげるからね」
胸がじんわり暖かくなるのを感じながら、お構いなく、と頭を下げる。
少し話してから通学路に戻り、四つもらった飴の一つを口に放り込んだ。
「おいし……」
甘くてほんのり酸っぱいレモンの味がした。
長い通学路を乗り切り、 やっとの思いで教室の自分の席に腰を下ろした。
汗ばんだ首筋や額は冷房の効いた教室に入ってもすぐには引かず、嫌な感覚を残す。
「ゆーう」
背中をぽんっと叩かれる。
顔を上げると、親友の真奈がいた。
「おはよおはよ、今日早いね」
「でしょ」
真奈は嬉しそうにピースした。
「もしかして、あの人?」
聞くと、真奈はにやにやしながら答えた。
「そう!勝斗、今日も朝練来るから私も頑張って起きたんだー」
マネージャーとしてサッカー部に携わる真奈には、好きな人がいるんだそう。
私とは縁遠い話だけれど、真奈が楽しそうに話す姿を見ていればこっちも嬉しくなる。
真奈の恋愛事情に花を咲かせていると、教室に先生が入ってきた。
気怠げな先生の声で他のみんなも席に着く。
「じゃね、優海。またあとで!」
そう言って少し離れた席に戻る真奈に手を振った。
コメント
1件
第2話、読み終わったよ〜!🌈✨ 絹恵さんとの飴玉のやりとり、めっちゃエモかった…😭💕「光に透かすとまるで宝石」って表現、すごく綺麗で、その一粒から優海ちゃんの優しい人柄が伝わってくるみたい。親友・真奈の恋バナに耳を傾ける姿も、なんかほっこりする空間だったなあ。 暑い夏の通学路が、こういう温かい瞬間で彩られてるのがたまらない。次も絶対読む〜!!🌸