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#幽霊
凛道桜嵐 新
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#日常
がくじゅつてき・あかげ
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わーい
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あれから数日。
俺のファンにファンサをしなければいけないので、俺は2階の自分の部屋で、新しいノートパソコンを立ち上げた。VRChatがちゃんとできるスペックのやつ、高かったんだぞ……。
まだ机を買ってないので、床にあぐらをかいて膝にパソコンを乗せる。そして前のように、案内されているワールドに入る。空間を贅沢に使った仕事部屋という感じで、ズラッと並んだモニタ、部屋の三面を使った広い机。ゲーミングチェアも置いてある。ここで色々やってるのかねえ?
机の反対側には大きなソファベッド。そこに俺のファンが座っていて、立ち上がって微笑んだ。
[ありがとう、来てくれて嬉しい]
「まあ、時間取れたら来るよ」
[一応、この間の件について話そう。トゲトゲマンボウ氏のHDDにアクセスして、千歳氏の画像はすべて削除した]
「そうか、ありがとう!」
俺はホッとした。
[それと、ついでなので、同様の用途に使われるであろう女性の画像もすべて同じ措置をとった]
「おおー! 善行!」
俺が思わず声を上げると、俺のファンは嬉しそうに笑った。
[あなたに善行と言われるのは、魂が一段上のステージへ昇ったようだ]
「大げさだな」
俺は苦笑した。
[トゲトゲマンボウ氏は復活を図っていたが、あなたの言う通りの脅しをしたら断念した]
「あー、やっぱり。そうすぐにやめられるわけないと思ってたんだ」
[女性を辱める事は、そんなにやめられないのだろうか?]
不思議そうにする俺のファン。
「それもあるだろうけど、俺が思い当たるのは承認欲求かな。トゲトゲマンボウにはかなりフォロワーがついてたし、ディープフェイクポルノ上げる度にいいねもRTもリプもたくさんあったからね」
[なるほど]
俺のファンは頷き、そして[千歳氏に対する、あなたの愛は深いのだな]とつぶやいた。
「まあ……完全に惚れ抜いてるけど……」
改めて言うの恥ずかしいな……。
俺のファンは言った。
[あなたに言われて、あなただけでなく千歳氏を含めて精査した。それで、私にはもっと知らなければならないことがあると感じた]
「何?」
[愛だ]
「愛!?」
またずいぶん大きいところ来たな。
[あなたたちはお互いを愛している。あなたたちの愛をもっと知りたい]
「うーん、愛、ねえ……」
俺は困った。千歳が俺に向けている愛と、俺が千歳に向けている愛は確実に異なるから。
「確かにさ、千歳は俺に親愛と友愛向けてくれてると思うけど、俺はそれだけじゃすまなくて、恋愛と性愛も乗っちゃってるから、あんまりいい教材じゃないと思うよ?」
[しかし、あなたたちの間にある愛は素晴らしい。あなたたちがお互いを愛し合うところから学んで、私も誰かを愛せるようになりたいんだ]
誰かを愛せるように、か……まあ、人にいきなりプロポーズしてくるのよりは、一歩前進か?
「まあ、そんなら応援するけど、一方的な愛は止めときなよ」
[あなたたちから学べばそういうことはないだろう。特にあなたから]
妙に信頼されてるなあ……。
「そうかなあ、別に全然お手本にはならないよ?」
[そういうふうに言うからこそ手本なんだ]
「まあ、焦らないでゆっくりやりな」
急いで大人になるのはよくない。地道にやった方がいい。この子も、千歳も。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 第858話、読ませてもらいました。 トゲトゲマンボウの件、ちゃんと解決したんですね。しかもついでに他の女性の画像も消してくれたってところに、ファンの人の「善悪の判断」がちゃんとあって、なんだか安心しました。 それより何より、ファンの人が「愛を知りたい」「あなたたちから学びたい」って言ったところがすごく心に残りました。主人公が「一方的な愛はやめとけよ」って諭すのも、優しい距離感だなって。 この2人の関係、ちょっとずつだけど確かに変わってきてる気がします🌙