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ゆかボンド
MIRAN@新作公開!!
【自分勝手なおせっかい】
mt × rk (♂)
長いです(約4500文字)
殺人病&殺人描写あり
あくまでもフィクションです
本作に殺人を許容する意図はございません
mmmr様の二次創作です
御本人様には関係ありません
地雷の方はUターンお願いします!
__ mtw side __
恋人が殺人病に罹った。
彼の目が紅く変色していたのだ。
rk「mtwさん……」
mtwの目の前に、呆然としている彼がいた。
止めるのが、遅かった。
……誰にも、止められなかった。
rk「どうしよう……俺…………、」
病の症状が出た彼の手には、血のついた包丁、そしてその前には赤い生身の人間。
mtw「………」
最初は夢だと思った。
まさか彼が人を殺すなんて。
フリーズして道端に立ち尽くすmtwの頭に響いたのは、救急車とパトカーのサイレン。
____このままだと殺される。
mtwじゃない、彼が、だ。
mtw「ッ……!!」
そう直感したmtwは、急いで現場から逃げ出した。
三年ほど前からだろうか。
巷に、「殺人病」と呼ばれる奇病が噂されたのは。
疾患すると、脳に重大なエラーが起こり、人を殺したくなる症状が現れる病。
一度発症したら、それは二度と治らない。
それらは噂には留まらず、あっという間に勢力を広げ、この国全体を混乱に陥れた。
殺しの衝動に駆られるこの病に、治安は乱れ、人々は困窮し、収拾がつかなくなった。
初期の患者は逮捕され、今もずっと特別施設に収監されている。
しかし、それでも病が撲滅せず、いよいよ国の存亡が危うくなったのが一年前。
そして、驚くべき特別法が改定された。
『殺人病に罹った者がその衝動を抑えられず、殺人の罪を犯した場合、その者は__
これにより警察の射殺が次々と実行され、一連の事態は収束の方向へ向かっていた。
当たり前だ。感染源を殺しているのだから。
もちろんそれは人権問題に直面する訳だが、社会の治安の方が重要視され、その法律は今でも存在しているままだ。
mtw「ッ……、」
ビルをいくつも通り抜け、走りながら後ろを振り返る。
血走った目で彼が追いかけてきている。mtwの狙い通りだ。
さっきの通行人を刺した今、次はmtwを殺そうとしているのだろう。
だからmtwは、自身を囮にして、彼を警察の手から逃がそうとしている。
mtw「rkさ〜ん?こっちこっち〜!」
煽てて彼に手を振ると、別の人へ標的が移りそうになっていた彼が、mtwへ目線を戻した。
病の衝動に従い、彼は無言でmtwめがけて走ってくる。
mtw「ふふッ……」
鬼ごっこの始まりだ。
それも、二人の命がかかった鬼ごっこ。
絶対にやり遂げてみせる、とmtwは挑戦の笑みを浮かべた。
mtw「はぁッ……はぁッッ”“……!!」
あれからどれほど経っただろうか。
外出先からひたすらに走ってきたmtwの体力は、底を尽きそうになっていた。
彼はまだ後ろにいるが、あちらは息が切れてない。
病の影響からくる、無尽蔵の体力だ。
でも、もう少しすれば……
mtw「着いた!!」
数々の道と木々をかき分け、mtwが所有する大きな山に行き着く。
mtwが特許を取った発明品の収入で、購入したものだ。
そこに一つだけある洞窟の中に、mtwは入り込んだ。
転ぶような勢いで中にある階段を下ると、そこに待つのは、地下深くに構える巨大な要塞。
それは、mtwが作った地下帝国だった。
広い住居、食料や衣服の自動生産施設、多様な種類の機械、数々の娯楽施設……その他諸々の設備と物を詰め込んだ究極施設だ。
殺人病が流行り始めた頃、いつか自身が使うかもしれない、と準備したものだが、まさかこんなことになるとは……
いや、今は感傷に浸っている暇はない。後でじっくり考えよう。
地下空間の最下層階に着いた。
いくつかの扉が並んでいる中、mtwは「管理室」と書かれた部屋に入る。そこには、数百個にものぼる数のモニターと、複雑な操作装置が置いてある。
そこに駆け寄り、壁にかけられた画面から、彼の姿を探す。
すると、左下にあるモニター__さっきmtwが洞窟から降りた階段を映している画面に、rkさんがはいっていた。
mtwの姿を見失ったからか、トボトボとゆっくり階段を降りている姿が見えた。
mtw「よっし……!!」
どうやら、おびき出すのに成功したようだ。この山はmtwの私有地なので、いくら警察といえど、rkさんを探し出すことは出来ない。
rkさんを、生かすことができるのだ。
次にmtwが向かったのは、その隣にある実験室だ。いくつもの薬品と実験器具が蓄えられている、この地下空間の中で、一番大きな部屋だ。
そこから必要な物をいくつか抜き取り、また管理室へ戻る。
もう一度モニターを見ると、あれからrkさんは地下空間の2階に到着したようだった。
ここに来るまで、少し時間がかかりそうだ。
mtwは、部屋の隅にあるロックがかかった大きな機械に近づき、暗証番号を入力する。それが認可されると、次は生体認証が行われ、mtwだということを確認された。それに加え、指紋、声、安全確認など、いくつもの項目を問われる。
複雑なロックの解除が終わり、カポッとレバーにかかっていた蓋が開いた。
そのレバーを握り、mtwは思いっきり前に引い__
グサッ
mtw「かはッ……、?」
見ると、自分の手が赤い液体で濡れていた。
お腹を覗くと、真っ赤な染みと貫通した刃物。
恐る恐る後ろを振り返る。
そこにいたのは、恋人だった。
mtw「なっ……rk、さ…」
間に合わなかった。
mtwは、rkさんから逃げ切れなかったのだ。
rk「m、mtwさん、……俺…」
切れ切れになった彼の声が聞こえた。
rkさんは酷くショックを受けた様子で、mtwを見つめる。それでも病の手は止まらず、グサグサと何度もナイフを抜き差ししては、止めどなくmtwに血を吐かせる。
rk「ごめ……!、手が、止まらなくて……!!」
mtw「うぐ……くはッ、」
苦しくなる息を我慢して、今度こそmtwはレバーを引く。
すると、地震のように地下空間全体が揺れる。
rk「えっ!?……な、なに…、」
mtw「…rk、さん……」
さっき実験室から取ってきた輪っかを手に取り、驚き慌てふためいている彼に、そっと優しく声をかける。
mtw「だい、すき………だよ…」
rk「え……」
mtwはrkさんの首に手を回し、ギュッと抱きしめようとした。
ただ、力が入らず、彼にもたれかかってしまうように崩れる。
rk「……mtwさん!!」
さっきの言葉を遺言だと思ったのか、抱きしめられなかったmtwの代わりに、rkさんがきつくmtwのことを抱きしめる。
rk「死んじゃだめだ”“……!!」
彼はポロポロ涙を流して訴えてくる。
rk「俺、自分が死んでもいいです、」
rk「…でも、mtwさんが死ぬのは……耐え、られない…」
mtw「…r、kさん……」
rk「……外へ行きましょう……、!」
rk「俺は、死んじゃうけど…mtwさんは、病院の人に……助けてもらって…」
mtw「ごめ、ん…それは出来、ないよ…」
rk「なんで……」
mtw「さ、っき…地面が揺れ、たでしょ……?」
mtw「あれで…入り口を閉じたから、」
そう、あれは洞窟の入り口を閉鎖した反動の揺れだったのである。一度閉めたらもう二度と外には出れないようにしていた。
rk「そんな…、mt __」
mtw「ねぇ、rkさん……」
そろそろ本格的にまずくなってきた。意識がはっきりとしなくなり、呼吸もますます荒くなっていく。
mtw「ほんとに、大好…き、」
mtw「絶対、生きてね」
mtwは最後の力を振り絞って、手に持っていた輪っかをrkさんの首に付ける。
首輪の先と先をはめ合わせると、カチッと機会的な音が鳴った。
rk「なに…これ……?」
mtw「な、にが、あっ……ても、生きて…ね、」
mtw「だい…す、き…」
mtw「あい…し、てる、から、…」
rk「ッmtwさん!?」
ガクリとmtwの体の力が抜ける。口から、腹から、ドバドバと血が流れ出て、喋ることもままならなくっていった。
rk「mtwさん!mtwさん……!!」
rkさんがmtwを揺さぶって起こそうとする。
それでも、mtwはもうここまでのようだ。
意識が遠のき、あんなに好きだった声も聞こえなくなってしまう。
rk「〜〜…!〜ー!!」
mtwが死んだ後、rkさんはきっと後追いをしてしまうだろう。自分は死んでもいいがmtwが死ぬのは耐えられない、と言っていたのだから。
けど、そんなの、mtwだって耐えられない。
__rkさんには、死なれたくない。
ただ、それだけの願い。
そんなたった一つの願いのために、mtwは、恋人を、rkさんを、裏切った。
最後にrkさんに着けたあの首輪。
あれには、mtw特製の最新AIが組み込まれている。
着用者が自殺を試みているとAIが判断したら、自動的に首輪から電気ショックが流れて気絶させられるのだ。
飛び降りも駄目。首吊りも駄目。刃物も、溺死も、火炙りも、爆死も……なにもかも、実行する前にやめさせられる。
餓死を狙っても、AIの指令によって地下空間にある機械から強制的に栄養を体内に注入される仕組みになっているため、結局は失敗してしまう。
首輪を取ったり壊そうとしたりしても、電気ショックが流れるため出来ない。
完璧な、自殺防止装置である。
この首輪を作った時に、ふと思った。
自由に死ねないというのは、どんなに苦しいことなのだろう?
その疑問は、mtwの中でどんどん膨らみ、萎むことはなかった。
ただ、これだけは分かる。
__きっと、生きる以上に苦しいのだろう
その苦しみを、mtwはrkさんに与えてしまった。
死ぬ以上に、生きる以上に苦しい。
酷くグロテスクだ。
そんな裏切り行為を、よりにもよって世界で一番好きな人にしてしまった。
だから、これはmtwのエゴ。
自分勝手な、ちっぽけなおせっかい。
…それが、rkさんを何よりも苦しませることだと分かってるはずだった。
でも、どうしても止めることはできなかった。
だから__
告知!!
新作rkmt恋愛小説連載決定!!
しばしその時を待てぇ!!
コメント
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…カミカナンカカナ?
神作感謝~☆ってか、これはあれに応募してくれたやつ...とはちょっと違う気がするけど、MlRAN的には一緒扱い?