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ソファに目をやる俺の事をキヨくんは優しく呼んでくれた
酷く動揺する。
顔をあげるのが怖くて、 勇気が出なくて、まだソファの下しか見れなかった
『れとさん、』
違ったらごめん。
と、言ってキヨくんは俺の頬を両手で持ち上げ
頬に、 キスを落とした
ゆっくりと開く目、ばちりとあった瞬間に全身が震える
俺、信じちゃうよ。こんなの。
『__…』
「レトさんの気持ち受け取ったよ。」
『_本当に?』
「ほんと。だから…」
「俺の気持ちも受け取ってくれますか?」
『う、うけとる。』
『うけとったよ』
泣きじゃくる俺。
彼も目を潤ませていた
「もう…なんで泣くのさ」
なんて聞くものだから、
だって
『だって、』
『叶わぬものだと、思ってたから』
「っ、もう…」
キヨくんは俺の背中を抱き寄せた
「俺まで、泣いちゃうじゃん」
今まで我慢をしていたのか、少し鼻声になりながら言うキヨくん
『きよくんもないてるじゃん』
「しょうがねえだろっ」
少し茶化した俺に、
キヨくんは背中にあった手を肩に置き、俺と顔を見合わせた
その必死な表情が少し可愛くて思わず笑ってしまった。
つられたキヨくんも笑っていた。
泣いたり笑ったり、忙しいけど
最も俺ららしいな。
「れとさん、これだけちゃんと言わせて 」
「レトさんの事が、好きです 」
…
「レトさんはさ」
「なんで急にあんなことしたの?」
思い出した様に言い出すキヨくんの顔を見るとニヤついていて、殴ってやりたかった
顔が熱いのが自分でもわかる
でも、俺にも切り札があるのだ。
『…キヨくんさ風呂場で言ったじゃん』
『「ここに来れたのも本当雨様様なんだよなぁ…」って』
『あれで、少し期待しちゃったんだよ、ばか…』
キヨくんの顔も次第に赤くなっていった
「…それ聞いちゃだめでしょ」
キヨくんは綺麗な手で口元を覆う様に隠した
その癖も何もかもが可愛くてしょうがない
「レトルトさん、声に出てます…」
『___はっ!?』
「ばっちし『可愛い』って聞こえちゃった」
とニヤつきながら言う彼。
自分で失態を犯した気分で、 本当に顔が熱かった
「そーゆーレトさんもかわいい」
「大好き、いや… 」
愛してるよ。
と言う君に俺はまだ茶化す事しか出来なかった
『よく恥ずかしげもなく言うなほんま…』
キヨくんの顔を見ると、何かを期待した様に待っていた
待っているものはわかっている
『______俺だって、愛し..てる』
キヨくんはふふっと笑って
「頑張ってくれて、ありがとう」
「じゃあご褒美として 目、瞑ってください!」
と言った
無意識ながらも自分の唇に焦点をあてて
目を瞑っていたが、
キヨくんは俺の額にキスをした
「…唇がよかった?」
『いや、…まぁちょっとは、』
と返すが本音は 大分期待していた。
キヨくんはごめん、というと
「…唇は、このままの流れではしたくなくて」
「ちゃんと、レトさんと関係をもってからにしたい」
「俺がレトさんのこと大事にして、レトさんがいいよって言ってくれたらその時にしたいんだ」
とぽろぽろと、本音を吐露した
「何言ってるかわかんないよね、笑」
「…レトさんは大切な存在だから、もう逃したくないんだ 」
そこまで俺の事を…
キヨくんは俺のこと大事に思ってくれている
その言葉ひとつひとつが、俺の心に刻まれていく
今度は俺からキヨくんの背中に手を掛けて抱きしめた
『きよくん、ありがとう。』
『おれ、もうお前から』
『離れらんないかも』
「安心して? 離れさせないから。」
次は1週間後のお話
まだ作っていないので
遅くなっちゃうかもです。
(このお話は非公開にしました。)
25/3/12 修正