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『いたぞレックス海賊団だ!蹴散らせ!』ヤマドリは部下に指示を出すと自らも突撃していった。
『開戦の合図だ!』そう言うとヤマドリは自分の手から花火を作り出し空高く打ち上げた。
『なんだ!?花火か空に!?』それを見たスパイクが周りに聞こえるように大きな声で叫ぶ。
バサバサ…『なんだ?羽音が…!』ハナフダは音がする方向を慌てて見る。
『オメェら行くぞぉ!』『…ッ!?なんで翼が人間にも生えてんだよ』直後ヤマドリの部下達が一斉にハナフダに斬りかかる。
ザクッ!『頭に手出すんじゃねえ』『ありがとなスパイク』スパイクはハナフダの背後を守るような位置に立ちノコギリを構えた。
『怖じ気るんじゃねぇ行くぞ!』『やれるんもんならやってみな』次から次へと襲ってくる敵をハナフダは順調に捌いて行った。
『なんだ!楽勝じゃねぇか!ん?』『鶏頭烈火!』シャキン!シュッ!(斬撃!?)ハナフダは攻撃を既(すんで)で攻撃を躱わす。
しかし次の瞬間、バチバチッ!バン!『ぐっ!?』辺りが火花に包まれる。
『頭ぁ!危ねぇ!』その直後何者かがハナフダに向かって刃を振りかざす。
カキン!(…ッ!なんて剣圧だ!)スパイクはやっとの思いで刀を振り払う。
『なんだてめぇ!お前か!?俺たちに城をぶつけてきやがったのは!?』『違ぇよ、責任転嫁も甚だしいな』そう言い再度ヤマドリは刀を構える。
『頭に手ぇだすんじゃねぇど!』『居合、サルスベリ!』シャキン!『くっ!これくらいがなんだ…!?』バチバチッ!『グハァ!』その直後、吐血しながらハンマはその場にひざまづいた。
『てめぇ!よくもスパイク達を!行くぞゴビ!』そう言いハナフダはヤマドリに向かって走り出す。
『ハナフダさん危ねぇ空からだ!』(なに!?)ヒュン!(なんだ飛び道具!?いや羽!?)瞬時にハナフダはそれを躱わす。
『待たせてすまんなヤマドリ』『ライチョウさん、ホントに人使いが荒いもんだ』ライチョウは翼を羽ばたかせながらその場に舞い降りた。
『お前!ライチョウだな!?』それを見たハナフダはゴビと船で見た手配書を思い出した。
『たしか食った悪魔の実は…パラミシア系バサバサの実か…』それに続きスパイクも口を開けた。
『お前も見覚えがある、金獅子のシキ傘下の烈火のヤマドリだな、懸賞金は確か4億6900万ベリー』それを聞いたヤマドリはニヤッと口角を上げて笑った。
『お前にも見覚えがあるぞ、レックス海賊団所属デイノ兄弟のスパイクだな』そう言いヤマドリはスパイクに刀を向ける。
『スパイク、ハンマ、ヤマドリの相手できるか?』『了解だ』『分かったど』そう言い二人は得物を構える。
『ゴビ、お前は俺とライチョウに当たるぞ』『かしこまりぃ!』ゴビは手元からダブルナイフを取り出す。
『火攻サザンカァ!』(火花で分断されたか!?)ヤマドリが出した火花はハナフダ達とスパイク達を分けるように円を描いた。
『よそ見すんなよ』カキン!(翼が武装色を纏って刃と化してやがる!これは厄介だ)『躱わすことはできるが反撃はできねぇみたいだなぁ!ん?』『キェェ!ハナフダさんに手出すんじゃねぇ!』直後ゴビがライチョウに飛びかかる。
(…ッ!?人獣型か!確かコイツはリュウリュウの実 モデルヴェロキラプトルだったな)ゴビの能力を厄介に思ったライチョウは翼でゴビを振り払おうとする。
タッ!しかしそれをゴビはひらりと躱した。
(能力のおかげで跳躍力がずいぶんと上がっているようだな)次の瞬間、ライチョウは硬化した羽をゴビに飛ばす。
カキン!(弾き返すか、だが!)グサッ『ぐっ!』ライチョウが飛ばした羽の一つがゴビに突き刺さる。
(全ては捌ききれなかったか…)思わずゴビは後退りする。
『大丈夫か!?ゴビ!』『もらった』ザシュ!『グフッ!』『ハナフダさん!』ライチョウの翼はハナフダの腹を横一文字に斬り裂いた。
一方そのころスパイク達は〜
『兄貴!』『分かってる、いくぞ!』同時に二人は得物を構える。
『二頭龍!』バチバチッ!(火花で防ぎやがっただ!)(火花の一粒の威力がデケェ)二人は火花を防ごうと再度得物を構える。
『ハンマ!来るぞ!』次の瞬間ヤマドリが大きく地面を蹴る。
『鶏頭烈火ァ!』(スピードが上がった!?)スパイクはなんとかそれを受け切る。
(こりゃヤベェな、そろそろ俺たちも使うか)心の中でそう呟いたスパイクは全身に力を込める。
『ガアァァァ!』ブンッ!(なんだ!?尻尾!?トゲが付いてやがる!)グサッ!『グハァ!』直後ヤマドリの腹から血が吹き出す。
(なるほどな…リュウリュウの実か、モデルはステゴサウルスだな)直後スパイクがノコギリを振り上げる。
『フンッ!』ヤマドリはそれを刀で完璧にいなした。
しかし、その直後だった、ブオォォン!ドカン!『グフッ!』ヤマドリは血反吐を吐く。
(なんだ!?打撃!?)よく見るとハンマにも尾が生え先端にはコブがついている。
(アンキロサウルスか!?)直後、スパイクが再度大きく尾を振り回す。
『カァァ!』カキン!ヤマドリは気合いでそれをなんとか受け止めた。
ブオオォン!(マズイ!またあいつか!?)シュッ!ヤマドリはおぼつかない足取りでなんとかそれを躱わす。
ブオオォン!ドカン!『ガハァ!』直後ヤマドリの全身から血が吹き出す。
(尾のハンマーじゃねぇ…ここに来て武器のハンマーかよ)ヤマドリは心の中でそう呟くとその場に倒れ込んだ。
『ハァハァ…やったど…』『あぁ、しばらくは動けそうにねぇな』二人はその場に大の字で寝転がった。
(周りを囲んでいた火花が消えた!?ヤマドリぃ!もうぶっ倒れたのか!?)『火花が消えたぞ!ゴビ、今がチャンスだ!』ライチョウが思考を巡らせると同時、ハナフダ達は反撃に出る。
『てりゃぁぁ!』真っ先に飛び出したのはゴビだった。
カキン!(翼のくせになんて硬さだよ!?)ビュン!ドカン!『俺に当たるところだったじゃないすか!?危ねぇっすよ!?』『悪ぃ悪ぃ笑』ゴビを捉えそうになったもののハナフダが投げた棘鉄球はライチョウの翼の根元に直撃した。
『ゴビ!俺が今攻撃した方の反対の翼を狙うんだ!』『了解!』ゴビはそう言いハナフダに言われた通りに攻撃を繰り出す。
(片方の翼に隙ができたな、よし!)ハナフダは一歩前へ力強く踏み込む。
『おりゃぁぁ!』次の瞬間、ハナフダは鎖鎌を思いっきり投げた。
ビュン!ザシュ!バサッ!(翼が!?)(やっぱりな!翼の根元は攻撃が効きやすい!)ライチョウの表情に焦りが生じる。
(翼が一つじゃ飛ぶことは愚か、斬撃の手数も減る…)選択肢が限られた中ライチョウが選んだのは自身の能力を使った投擲だった。
(周りにあるあらゆる物を飛ばす!)『クソッ!またなんか飛ばしてくんのかよ!』ハナフダたちはそれから身を守るためライチョウへの攻撃の手段が無くなってしまった。
ブオオォン!ドン!『頭ぁ!俺たちに任せろぉ!』『おぉ!ハンマ、スパイク!』二人はライチョウが飛ばしてきたものを次々と破壊していく。
『ゴビ!ここで決めるぞ!』『おう!』ゴビがそれと同時手に持っていたナイフを投げる。
『グフッ』それがライチョウの腹に深々と刺さった。
『おりゃぁぁあ!』それに続きハナフダは棘鉄球をライチョウに思いっきり投げつけた。
その棘鉄球が腹に刺さっているナイフに直撃し、ナイフはライチョウの腹を貫いた。
『ガハァァ!』ライチョウはその場に倒れ込む。
(すまねぇ、親父…)ライチョウは心の中でそう呟き永眠した。
こうしてレックス海賊団は七武海の一角を落とす大金星を上げたのである。
第18話 完