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第44話 「同じ教室、違う世界」
――高校二年、初冬。
暖房がかかった教室で、生徒たちは休み時間を過ごしていた。
「なー聞いた? どっかのクラスで男子と女子が二人で大喧嘩したって話!」
一人の男子生徒が教室に入ると、楽しそうにそんなことを口にする。
「何それ初耳!」
「超仲良さそうだったのに、実はお互い大嫌いだってわかって、そんで大喧嘩」
「わー、ヒサンー」
「でもだからって、そこまでなるもんかねー?」
「ねー。あとでもうちょっと探りを――」
「――あー、テストめんどくせー」
噂話で盛り上がっていた中、やけに大きな声が割り込んだ。
――篠塚京輔だ。
「現実逃避してる場合じゃないんじゃなくないか? もうすぐ期末だよきまつー」
「現実逃避したいから人の話で盛り上がってたんじゃーん。現実見せつけんなよなー」
京輔が肩をすくめると、噂話を持ってきた男子が口を尖らせる。*****************************
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