〘 🌸seed 〙
今日は少し、帰るのが遅くなるのを☂️には伝えたが、心配で仕方がない。
なぜなら☂️は今、彼奴(🍵 )と2人きりで家にいて、何をされるか分からない。
もし、何かされても、気づかず、助けてやることも出来ない。
彼奴にとっては今日が1番絶好な日だろう。
只少し、胸に残る、違う感情も渦までいていた。
彼奴は、俺達に何もしないし、むしろ偶に、助けて貰っている時だってある。
毎日毎日諦めず、みんなの分ご飯を作ってくれるし、🎮の手当てもしてもらっていた。
本当に彼奴が悪い人なのか………
俺は、それが気になって気になって仕方がなかった。
只今までの経験上、本当に優しい人なんて、見てこなかった。
誰もが自分だけを守り、他の人は守らない。
自分が助かるならそれでいい。その為に、容易に裏切るし、自分の手だって汚す。
そういう人達を俺は、数え切れないぐらい見てきたから。
🌸(信じるのは、、’ 諦めた ‘)
ただ今、願うのは___
🌸(無事で居てくれよっ、☂️ッ!)
☂️の事だけだった。
何も起こらないでいて欲しいのに、、
何故神はいつも、、、
俺らに微笑んではくれないのだろうか──
〘 ☂️seed 〙
今日は、🌸兄達は遅く帰るらしい。
詳しく言うと、時計の短い針が7を指すまで帰ってこないんだって。
☂️(寂しい………、、)
少しぷくっと頬を膨らませる。
でも、こんなことしたって頑張っているお兄ちゃん達に寂しがっても迷惑になるだけだし………
そう思い、結局一人で耐え切る事にした。
☂️(本当は🍵兄と遊びたかったけど……)
[遊びたい]なんて言えば、兄達から[ダメ]なんて言われるだろう。
だから☂️は諦めきっている。🍵兄と遊ぶ事。
それに少し、🌸兄達からあんなに言われるもんだから🍵兄は悪い人だと思っている。
けど実際には、🍵兄が悪いことしてる所なんて1度も見た事はない。
それでも毎日のように言われるもんだから、☂️は今、疑心暗鬼にはなっていた。
ふと、時計に目をやる。
今の時刻は、時計の短い針が6を指している時間。
リビングにて、一人で学校の宿題を終わらせようとしていた。でもそれも、数十分前に終わってしまった。
暇になった☂️はゲーム機を手に取り、ソファーに寝転びながら、ゲームをしていた。
時計の長い針が6を指していた。
その時、玄関側からガチャリ、と音がした。
☂️は一瞬🌸兄達かと思って勢いよく飛び上がった。
只、次の視界に映ったのは、🌸兄じゃなく義母さんだった。
☂️は[おかえり]と言おうと口を開こうと思った時、謎の不安感に襲われる。
そう。いつもの義母さんとは違う雰囲気を子供ながらに感じ取ったのだ。
言おうと思っていた言葉が口から出ない。
そうこうしているうちに、義母さんは腹がだったのだろうか、☂️の腕を力強く握り、☂️をソファーから引き剥がし、床に尻もちをつく体制になった。
☂️「ぃ”ッ!!?」(泣き目)
目尻が熱くなるのがわかる。
勢いよく尻もちをつき、痛みが襲ってきた。その痛みに耐えきれず、声が漏れ、目尻が熱くなるのがわかる。
義母さんをもう一度見上げると、今までにないぐらいの怒りの表情をしていた。
そしてその怒り狂う義母さんの手には、
一つの〝カッターが握られていた〟。
〘 🍵seed 〙
今日、☂️ちゃん以外の義兄弟は、19:00まで帰ってこないらしい。
その為、今家にいるのは、俺と☂️ちゃんだけという意図になる。
叔母さんと義父さんは………分からない。
🍵(2人していつも何処へ出掛けてるんだろう……)
そして、☂️ちゃん以外の義兄弟に[弟には手を出すな。]と強く言いつけられていた。
🍵(勉強でもしてよっと……)
本当にあの兄弟は絆があり、仲がいい。
それこそ、関心だ。
“俺の兄弟とは大違いだったな”。
暇でもあったので、参考書を机に広げ、勉強をしていた。
すると、大体18:30だろうか。
ガチャリ、と玄関側の方から音がした。
俺は義兄弟だと思ったが、何故か少し寒気がした。
気になって少し様子を見に行こうと思い、1階へ降りて、ドアを開けた先に待っていたのは、叔母さんと、泣き目になっている☂️ちゃん。
叔母さんの手には〝カッターが握られていた〟
🍵「お母様ッ、何、してッ、」
叔母さんは一瞬俺の方を見たが、気にせず、カッターを大きく振り上げ、☂️ちゃんに向かって振り下ろした。
俺の足はすぐに☂️ちゃんの元に走って向かい、☂️ちゃんに覆い被さった。
〘 ☂️seed 〙
一瞬🍵兄がやって来て、🍵兄の方に振り向いたが、すぐに義母さんの方に目が行く。
義母さんは持っていたカッターを大きく振り上げ、☂️に向かって振り下ろした。
【死ぬ】そう感じた時、目をぎゅっと瞑り、痛みに備えた。
只、痛みはいつ経ってもこず、不思議に思い瞑っていた目を開く。
光が目に馴染むまで少し時間がかかる。
すると、☂️の目の前に広がった景色は__
義母さんのカッターから守っていた🍵兄だった。
🍵兄は声を出さず、唇を噛み締めて顔を顰(しか)めていた。
カッターは🍵兄の右腕に刺さっており、血が一筋通りながら、流れていた。
落ちた先は既に少し、小さな赤い水溜りを作っていた。
🍵「☂️ちゃんッ、体をなるべく丸めてッ、」
☂️「分かっ、たッ」(泣)
☂️は義母の怖さのあまり、目から涙が溢れていた。
でも、🍵兄の言った通りに、体をなるべく丸めて、🍵兄の腕の中に収まる体型になった。
*ドゴッバキッバコッドゴッドゴッバキッバコッ*
鈍い音が只々、☂️の耳の中に響く。
見えるのは明かりが少し入った、🍵兄の胸元。
殴る、鈍い音がする度に、🍵兄の体は揺れる。だけど、☂️は守られていた。
🍵兄は、自分の体を呈(てい)して、☂️を守ってくれていた。
それを見ているうちに☂️は____
本当に🍵兄は、“悪い人”なのか分からなくなっていた。
7話 分からない事_𝐟𝐢𝐧𝐢𝐬𝐡
コメント
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やばいやばい面白すぎてやばいです! 🍵はいい子だよみんな〜〜!!