〘 🌸seed 〙
時刻が19:30を過ぎた。
俺ら(-☂️🍵)は家のすぐ傍まで来ていた。
👑「今日は少し豪華やから、☂️ちゃんも喜んでくれるかな……!」
📢「きっと喜んでくれるよ、(笑)」
🎮「だな!w」
3人がご飯の話をしている。
所々にある街灯が、俺らが歩んでいるコンクリートの道を弱く照らしている。
👑「ちょっと疲れたな……」
🎮「結構歩いたもんなぁ〜……」
📢「おんぶするか?👑」
👑「ううん」(首 横振)
🌸「偉いよ👑!ほら!もうすぐ着くよ!」
家に着き、ドアノブに手をかけて引く。
ガチャリと音を立ててドアが開く。
🌸「………ッ!!?」
入った瞬間からわかった。
室内から臭う、血の匂いと殴られ、蹴られる音。
彼奴だ。
きっと、彼奴なんだ。
🌸(☂️は彼奴に……ッ!!)
やっぱりそうだった。
[優しさ]なんて存在しない。
[優しさ]の裏腹にあるのは必ず[怖さ]
目まぐるしく考えていたが、気づいた時にはもう___走り出していた。
急いで靴を脱ぎ捨て、リビングに向かって走る。
📢も感じ取っていたのだろうか。
俺以外の足音以外に1つ、足音がしていたので、きっと📢だろう。
リビングの扉を勢いよく開ける。
只、俺が予想していた予想とは異なる結果となっていた。
🌸「はッ……?」
☂️「ッぁ」(泣)
🍵「大丈夫ッ、、大丈夫だからねッ」(笑)
義母「だまぁ”れ゙っ””!!!」
*ドゴッバキバキッドカッドカッドコッドゴッ*
その光景に、俺は驚愕だった。
☂️は彼奴の腕の中に居て、彼奴は義母に殴られていた。
左腕からは、血が流れ続け、そこら一体が血の水溜まりになっていた。
義母は俺に気づいたのか、俺を少し見つめてから、振り返り2階へと向かった。
🍵「ふぅ~……ッ」
☂️「大丈夫ッ?🍵くんッ、、?」(泣)
🍵「大丈夫、ッだよッ、」(笑)
🍵「ぁ……おかえりなさいッ、」(笑)
今の、彼奴の姿は腕から血を流し、少し服も乱れ汚れていた。
けど、俺らには優しい笑顔を向ける。
🌸📢🎮👑「…………」
誰も動けず、口を開かず、沈黙が只々続く。
一番最初に動いたのは、彼奴だった。
🍵「☂️くん、尻もち着いた所は大丈夫?」
☂️「うんッ、大丈夫」(泣)
☂️「けどッ、🍵くんがッ」(泣)
🍵「俺は大丈夫だよ」(ニコっ
無理して笑うような彼奴に、何故か癪がさわったのだろうか、、
俺は、急いで足音を立てずに自室へ向かい、救急箱を取り出し、リビングへ戻った。
そしてその場でヘラヘラと笑っている彼奴に向かって言った。
🌸「腕。出せ」
🍵「ぁ……え、うん……?」
🌸(……ッ、、酷いッ……。)
酷い。酷い痣や傷だった。
腕だけでも至る所に痣があり、青く、赤紫色に染っていた。
少し、冷たいもので痣を冷やし、カッターで刺されたのだろうか……。腕から血が出ていた所に包帯を巻いた。
🍵「ぁ、ありがとうっ、」(焦)
🌸「ううん。こっちも___」
🌸「こっちも、☂️。守ってくれてありがとう。」
📢「………!!?」
🍵「……!」(顔 明)
巻いただけでもあったが、彼奴は焦りながらもお礼を俺に言ってくれた。
そして俺も………なぜ言ったのだろうか、。
分からないが……素直に、☂️を守ってくれた事は感謝だったのだろう。
あれだけ、あれだけ義兄弟が嫌いで、関わることを避け続けていた俺なのに何故か……何故か、
☂️「🍵くん!〜〜〜!!」
🍵「〜〜!!?w」
🌸(信用したい……?)
なんて、思ってしまった。
こんな事は、” あの日 “ 以来思ったことも無かった。
その後、5人(🌸📢🎮👑☂️)と一人(🍵)で別れ、それぞれ違う夜を過ごしたと思う。
只、心に残っているのは………彼奴の事だった。
🌸(………いや、、まだ分からない、。)
信じてはダメ。
ずっとそうだったから。もう分かりきったことだから。
もしかしたら、彼奴と義母の演技かもしれない。
黒幕は彼奴かもしれない。
そう考えると、«信じたい»と思っていた心情は«信じない»という心情へと変わっていった。
でも微かに、あの行動が………演技だと思えなかった俺は___
🌸(おかしいのだろうか、)
〘 📢seed 〙
🌸も色々と考えているような顔色だった。
顔を顰めながら眉を眉間に更に寄せて下に俯きながら足を組み、考えていた。
🌸と俺以外のみんなは、画面とにらめっこしながらゲームを楽しくやっていた。
きっと🌸も«信じる»か«信じない»かを考えているんだろうな……、
俺だって少し。少しぐらい。
彼奴を«信じたい»なんて思ってしまう。
前も助けてくれた。
それもあるが、何より、☂️を守った行動が俺の心に深く刻み込まれていた。
でも、、確かに彼奴を«信じきれず»、心がモヤモヤとする。
どうやっても取れないような痛みや苦味が口内を漂い、少し吐き気がした。
📢(どうすれば……いいんだろ……っ)
決断しきれない自分が何より、どんな事よりも嫌いに思え、そう思う自分にも嫌気がさした。
📢(もう………分からねぇ…、)
” あの日 “ 以来、信用しない。
そう決めたはずなのに………その意思の歯車が動き出したように、思えた___
〘 🍵seed 〙
🌸くん達と離れて、自室に戻った時。
俺はほっ、と安心したような1つ、進歩できたような気がした。
🍵(少し、、少しだけど……話せたっ!)
🍵(嬉しいっ…!)
話せたこと自体、普通の家庭ならば別に嬉しくはないだろう。
けど俺らの家庭は普通じゃない。
だから、こんなちょっとの会話でも、、俺はとても嬉しく感じた。
🍵(………仲良くしたら、、話せるかな。)
🍵(色んなこと…………)
そんな事を考え、 出た答えは___
「無理」
そういう答えがすぐに思い浮かんできた。
理由は色々とある。
まず、仲良くなれるかどうか怪しい。
明らかに警戒心が高くて、仲良くするのが難しい。
そして、俺が─────”頼れるかどうか”
頼ることがそもそもで無理かもしれない、。
いつも独りで抱え込み、耐えてきたから。凌いできたから………
夜のはずなのに、夜じゃないような明るさ、電気がそんな明るさを放って勘違いしそうだ。
電気が暖かく俺を包み込み、眠気を誘う。
久しぶりの眠気がして、布団に入る。
只、布団に入ると目は覚める。
眠気はなくなり、ぼんやりとしていた意識はハッキリと戻る。
🍵(やっぱ寝れないかぁ……(笑))
心の中で苦笑しながら、結局寝れないので、ノートと教科書、参考書、諸々開き、勉強を開始した。
明るさが目立つ部屋に、シャーペンが動き、書き進めている音が只々響いた。
8話 信じる_𝐟𝐢𝐧𝐢𝐬𝐡
コメント
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最高でした!次も楽しみです!