テラーノベル
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上層部が解体されてから数ヶ月。
呪術高専は、もはや以前のような「隠れ家」ではなくなっていた。
リムルがテンペストから呼び寄せた建築部隊(ハイ・オーク)の手により、古びた校舎は近代的な「魔導呪術学院」へとリフォームされ、結界もリムルの魔力で強化された最強の聖域へと変貌を遂げた。
校長室に座っているのは、サングラスを頭に乗せた五条悟だ。
「あー、書類仕事多すぎ! ねぇ傑、代わってよ!」
「断るよ、悟。私は新入生たちの実技指導で忙しいんだ」
教壇に立つ夏油傑は、かつての教祖時代とは違う、穏やかで教師らしい顔をしていた。
「二人ともうるさい。……リムル、例の『特製ポーション入りの缶コーヒー』、補充しといてくれた?」
医務室……改め、最新設備の医療センターの主となった家入硝子が、あくびをしながら顔を出す。
「はいはい、分かってるって。……ほら、これだろ?」
リムルが影から冷えた缶を取り出して手渡す。
グラウンドでは、虎杖、伏黒、釘崎たちが、ベニマルやシオンから直々に「魔力運用」の訓練を受けていた。
「おい、悠仁! 動きが鈍いぞ!」
「ベニマルさん、速すぎだって!!」
そんな賑やかな風景を、リムルは校舎の屋上から眺めていた。
もう誰も「いつ死ぬか分からない」という恐怖に怯えてはいない。
ここは、若者が若者らしく、笑って強くなれる場所になったのだ。
「……なぁ、リムル。君はいつか、自分の国に帰っちゃうのかい?」
五条が屋上にやってきて、リムルの隣に並んだ。
「まぁ、あっちも俺の居場所だからな。……でもさ、この学校には『魂の守護輪』を繋いである。何かあれば、俺は一瞬でここに飛んでくるぞ」
「……ふふ、心強いね。……ありがとう、リムル。君のおかげで、僕らはようやく『最強』なんて言葉に縛られずに、ただの人間として生きていけそうだ」
「何言ってんだ、五条。お前は一生、俺の大事なマブダチだろ?」
二人が拳を合わせると、その背後から夏油と家入もやってきて、4人で空を見上げた。
そこには、呪いの雲一つない、突き抜けるような青空が広がっていた。
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