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元貴side
今日は雨が降っている
線状降水帯が何とかで災害並みの雷雨
「今日は、りょうちゃん来ないかな…?」
ゴロゴロ
ザーザー
折角身体落ち着いている日なのに会えないなんて、
少し、寂しかったりする。
真っ白な部屋にひとりぼっちで、
さーっと雨に溶けてしまいそうになる。
「りょぉちゃんッ…っ、りょうち”ゃん”…泣」
会いたい
今日だけは、
一目でいいから、愛しのあの人に、
涼架side
今日は大雨
雷もすごくて、警戒情報も出ていて、
とても外に出れたものではない
『はぁ…もと、き……』
若井も今日は送っていけないと言っていた
だから、今日、お見舞いにいけない
元貴に会えない
会いたいけど会えないってこんなに虚しいの、?
ため息をつきながら窓から曇り空を見上げる
『雨………、』
ピカッ
ドーンッ
『きゃっ、泣』
稲妻が光り、何処かへ落ちたようだ
落ちたのは元貴の病院じゃないだろうか、
怖がっていないだろうか、
強くなった雨が、元貴の流す涙のように感じて
雷雨の中、傘もささずに病院へと走った