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踊りが佳境に入ったころ、秋は突然振りを忘れてしまった。一瞬呆然とする秋の手を文也が強く握った。
「秋、大丈夫だ。俺のリードに合わせろ。」
文也が小声で囁く。秋ははっとして、文也に合わせて踊り、自分を取り戻した。文也は以前秋に励まされた分、今度は自分が秋を助ける番だと思った。
最後の幕を無事に踊り切った二人は、七回ものカーテンコールに応えた。観客の中には涙を流す人もいた。
「素晴らしかった!ありがとう。良いものを見せてくれて。」
幕が下りると田辺は二人を労った。秋は夢のような時間が終わり、気持ち良い汗を流していた。文也が秋にハグをした。
言葉はいらなかった。
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こむぎ@多忙/たまに書いてる
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