『鍵のかかった優しさ』
tg視点
so ちぐちん、今日も一緒に帰ろ?
その声が聞こえた瞬間、胸が少しだけ締めつけられた。
しおたんは、今日も変わらず優しい笑顔を浮かべている。
教室の入り口で、俺を待っているのがもう当たり前みたいになっていた。
tg うん、いいよ
そう返すのが、きっと一番波風を立てない答えだ。
自然に笑ってるつもりなのに、どこか表情がこわばるのは自分でもわかる。
廊下を歩いていると、心音くんが俺のバッグに手を伸ばした。
so 今日も重いでしょ。持ってあげる
tg え、でも大丈夫だよ、これくらい
so いいから
語尾は穏やかなのに、有無を言わせない強さがあった。
俺の手からバッグがすっと離れて、しおたんの腕に収まる。
返してって言えばよかった。でも、言えなかった。
靴箱に向かう途中、しおたんの指先が、俺の手にそっと触れた。
so 冷たいね、ちぐちん、俺が温めてあげようか?
tp えっ?
その瞬間、ゾクリとした。優しい言葉なのに、なぜか背中に冷たいものが走った。
咄嗟に手を引こうとしたけれど、しおたんの指がそれを逃がさない。
so 手、つなご?
まるで恋人みたいに、そんなことを言ってくる。
でも俺たちは、恋人なんかじゃない。ただの――先輩と後輩だ。
tg 人目、あるよ……
so 気にしないよ。だって、ちぐちんは俺のものでしょ?
冗談みたいに言われた言葉に、笑って返せなかった。
胸が、ドクンと鳴る。何かがおかしい。けど、それが“なに”なのか、はっきりとはわからない。
ただ、しおたんの手の温度だけが、やけに熱くて、逃げたくなった。
でも俺は、その手を振りほどけなかった。
――逃げたら、もっと怖いことが起こる気がして。
新作ですっ.ᐟしおちぐ.ᐟ
前出した新作消しちゃってごめんなさい🙏
続きが思いつかなすぎて(´・_・`)
なので、代わりと言ったらなんですがドロドロ系の物語出しまーす.ᐟ
学パロ.ᐟ
♡▸︎▹︎▸︎▹︎200
おつ主~.ᐟ
コメント
2件
わッこれは神作の予感だッ…!