可愛いでしょ？~　君の事落としたい　~

#　俺は学校のアイドル

らうーる）　おはよ~っ！

くらすめいと）　わ~っ！ラウールくん！！

くらすめいと）　今日も可愛いっ！♡

らうーる）　んふふっ笑　ありがとう！笑

俺は正直言ってモテてる

同性にも異性にも

異性にも告白されるし同性にも告白された事がある

らうーる）　ん？どうしたの？

おとこのこ）　ラウールっ、付き合って欲しい…！

最初告白された時はびっくりした

異性に告白された事は沢山あったが、同性は初めてだった

異性に告白された時はただ身長が高いからだと思ってたけど

同性に告白されだすと話は変わってくる

本当に俺はモテてるんだと思った

らうーる）　ご、ごめんねっ、？

おとこのこ）　まぁ…、そうだよなっ、笑

ここでただ振るだけでは悪い噂を流される可能性がある

そこでひと工夫するのがモテる秘訣だ

らうーる）　でも、俺は…、もぶくんとずっと仲良くしたいなっ、…？

おとこのこ）　え、？

らうーる）　ず~っと仲良くしてくれてたらもしかしたら好きになるかもしれないでしょっ、？笑

その一言をつけるとみんな俺を追ってくれる

おとこのこ）　あ、あぁっ…！が、がんばるっ！

らうーる）　んはっ笑　がんばって笑

そう言い残して去る

出会う人間全員が俺の虜になっていく

その中でも仲良くするのはほんのひと握り

俺の事を性の相手として見ていなさそうな奴を選ぶ

でも月日が経つにつれて俺の事を性の相手として見ていることが露になっていく事がある

その時は徐々に距離をとり、新しい奴と絡む

そんなことを繰り返しているため

“本当の友達“

が出来たことがない

正直欲しいけど、我慢している

ある時、転校生が来た

あべ）　よろしくお願いします、（にこっ）

秀麗な姿

背筋が伸びていて華奢だが身長は大きめ

なんとも言えないオーラを纏っている転校生

“阿部亮平“

に俺は魅入っていた

休み時間にすぐ阿部に喋りかけた

らうーる）　阿部くんっ！（肩叩）

俺が後ろから肩を叩き、名前を呼ぶと

阿部くんは振り返り

黙りながら俺の事を下から上まで舐めるように見てきた

らうーる）　ど、どうしたっ？

あべ）　…おっきいね、笑

上から見下ろしていた事もあるが

上目遣い状態で可愛くも、綺麗な笑顔

らうーる）　っ！？…//

感じたことのない気持ち

鼓動が早く感じる

あべ）　ラウール…くんか、…

俺の胸に着けてある

“ラウール“

という名札を綺麗な指でなぞりながら言った

あべ）　掘り深くて綺麗な顔してるよね、

“かっこいい“　“可愛い“

そんな言葉たくさん聞いてきた

だけど、ここまで細かく言われたのは初めてだった

改めて言われると照れる

らうーる）　そうかなっ…？//

あべ）　綺麗な顔だよ、俺めっちゃ好き、笑

俺の頬をなぞり、優しい目で見てくる

らうーる）　ぅっ…あ、…/

上手く交わせる俺が戸惑ってしまった

あべ）　陶器みたいな肌だし…、羨ましい、笑

俺は驚き、咄嗟に離れる

らうーる）　っ、ぁえ、//

あべ）　ふふっ笑　あんまり慣れてなさそうだね笑

そう言い残して読んでいた本に向き返った

らうーる）　っ、

俺はダッシュでトイレに駆け込んだ

鏡の前に行き、俺は顔を洗った

らうーる）　っ、はぁ…俺、可笑しい、…

らうーる）　さっきから顔熱いし、心臓早いし、…//

阿部くんに出会ってからの俺はなにか可笑しい