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長いため、最後少し変なとこで切ってます
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──本日の天気は猛吹雪。
凜々蝶(もはや見慣れてきた…)
直央「ま、まあ今日は皆酷い夢見て縁起も天気もよろしくないし、1回キャンプする?」
凜々蝶「流石にこんな天気じゃあ無理ですね…。」
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八日目。
天気は猛吹雪。
直央「も、もう1日だけ待ってみる?」
凜々蝶「そ、そうですね。」
凜々蝶「これで天候が変わらなければ、ここからはこういうもんなんだということで…」
黒「雪積もってないのに雪は降るんですよね…」
ということで、もう一泊する。
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九日目。
天気は強風。
凜々蝶「これはギリギリ行けそう…?」
直央「まぁ昨日とかに比べるとまだ全然マシそう。」
黒「も、もう行くしかない…」
梓「こ、この状態だとナビゲートがしにくいけど行くってことね…?」
と梓が確認してくる。
梓「ここから先はナビゲートを失敗してしまったら何か今までより酷いアクシデントが起きそうな予感がするのだけど…」
凜々蝶「あ、梓さん何を言ってるんですか?」
直央「アクシデントとかはともかく、これ以上の停滞は食料が怪しくなってくる。」
直央「みんな体調は悪くない状態だし、今のうちに行くのは全然ありなんじゃない?」
凜々蝶「最悪体調が悪くなったらキャンプも出来ますしね。」
黒「先に進みましょう…!」
K2「確かに時には攻める必要もあるか。よし、なら進もう。」
いつも通りDEX順で梓からナビゲートを行っていく。
梓「こっちよ…!」
じゃあ次のナビゲートは…
黒「さてそれでは皆さん、漆黒のアクシデントの準備は出来ましたか?」
ニコニコで言う。
凜々蝶「え、猫川さん自分でナビゲートするつもりですか?」
K2「だ、大丈夫か?」
コージー「K2にお願いした方がいいんじゃねえか?」
黒「…じゃあ今日もお願いしまっす!」
凜々蝶「こ、こいつ…」
直央「この人ほんと何しに来たの?」
K2「…こっちか、?」
直央「そっち違う…!」
アクシデントが起きる。
大滑落。K2は足を滑らせる。
運が良ければそのまま何事もなく終わる。
直央「け、K2!?」
そしてK2は運が良かったのか、あまり滑落せずに元の体制に戻った。
直央「K2、大丈夫?!」
K2「ははは、足を滑らせてしまったよ!」
凜々蝶「なんか1歩間違えたら死にそうでしたけど大丈夫ですか?」
K2「全くの無傷さ。これがK2を踏破した男の動きだ。」
黒「写真撮りました!」
直央「君も撮ってる場合じゃないでしょ!」
凜々蝶「ナビゲート肩代わりしてもらってやってることじゃないでしょ!」
K2「それは本当にそう」
凜々蝶「思わずK2も同意…」
黒「お、俺記者なので…」
K2「ま、まあ山は自己責任だからな。」
次はコージーがナビゲート。
コージー「こっちだ!」
直央「コージー、中々やるじゃん…。」
そして次は直央。
そしてナビゲート失敗。
直央「こっちだ、!」
凜々蝶「直央さん!?」
コージー「そっちじゃねーぞ!」
アクシデント発生。
登山道に薄く霧がかかっている。
ふと、6人の前方に、人の形をした巨大の影が、頭に幾重もの虹の輪をまとった姿で現れた。
古の登山者たちは、その姿を妖怪や仏、神と見たという。
しかし、科学がオカルトを駆逐した時代を生きる君たちは知っている。
これが、太陽光が霧によって散乱されて起こる自然現象だということを。
ブロッケン現象。数多の山を登ってきた君たちには見慣れた風景だ。
直央(なーんだ、ブロッケン現象か…。)
そして梓だけ気づく。
6人の前にブロッケンの影が現れたのであれば、太陽は君たちの後ろになければおかしい。
だが、今太陽はどこにある?
そんな疑問が頭をよぎった時、影だけの存在であるはずのブロッケンの妖怪の目が見開かれ、梓を捉えた。
口元を大きく歪ませて笑い、そして消えた。
梓「え、え…い、今変なのが…、!」
直央「よくあるブロッケン現象じゃない?」
梓「い、いや今のは絶対そうじゃなかったわ…、!」
黒「神様が私達を案内してくれたんですよ!」
凜々蝶「この人たちには一体何が見えているんだ…」
次はK2のナビゲート。
K2「こここ、こっちだ!」
凜々蝶「け、K2さん?」
直央「大滑落の動揺が残ってるな。」
次は凜々蝶のナビゲート。
ナビゲート失敗。
凜々蝶「こっちです…!」(ドヤ顔)
直央「そっちじゃない…!」
アクシデント発生。
1部探索者はズルズルと何かを引きずるような、グチュグチュと泡を吹くような、地響きじみた音を聞き取る。
そして微かに届く、なにか独特な奇怪な音。いや、声。動物の鳴き声だ。
まるで全てを嘲るような叫び声。
『テケリ・リ。テケリ・リ。』
そして音が鳴る場所が分かった。
K2「変な音がしたが、どうする?」
直央「嫌な予感するし、行かない方がいいんじゃない?」
コージー「そんな事よりさっさと山頂を目指そうぜ。」
K2「頼もしいな、流石オスコー財団のご子息だ。」
コージー「お前ら今まで俺の事舐めてただろ?」
K2「す、すまない…」
直央「見直した。」
黒「皆異音がどうって何かあったんですか…?」
直央「まぁ色々あったんだよ…。」
そして標高7000mに到着。
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凜々蝶「キャンプだー!」
黒「割と強風でも行けましたね!」
直央「K2が足を滑らせた時にはひやっとしたけどね。」
K2「あれには私も肝を冷やしたよ…。」
凜々蝶「あの滑落も肩代わりした故に起こったことでしたしね。」
直央「ここで置いてった方が…」
黒「ここで置いていかれたら死ぬんだけど!?」
K2「それにしてもあの滑落の時の自分の動き、やばかったよなあ?」
直央「ここに来て急に調子乗り始めた!?」
黒「写真、撮ってましたよ!」
凜々蝶「まだまだ現役行けますよ!」
直央「そりゃ引退間際の人と一緒に山なんか登らないよ…。」
K2「みんなで登頂成功して有名になろう…!」
直央「急に小物感出してきたな…。」
コージー「ここも思ったより大したことないな」
凜々蝶「ここまで活躍してるから何とも言えない。」
黒「余裕ですね!」
梓「あなたが言わないでよ…」
直央「まぁ、本番はここからでしょ。いつだって大変なのは後半の数千メートル。」
K2「さすが相宮くん、山を知ってるな」
直央「黒さんとかと比べられても困るけどね。」
黒「俺は記者ですからね。」
凜々蝶「というかそもそも猫川さんはどういう基準で選ばれたのか…」
K2「ま、まぁまぁまぁ…」
黒「き、記者の中ではかなり上澄みなので…」
コージー「まぁこんだけおんぶにだっこじゃあな…」
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夜。テントの中、寝静まった頃。
黒は、テントからコージーが出ていくのに気づく。
黒「あれ、コージーさん、どうしたんですか?」
コージー「クソだよクソ。トイレに行くんだ。」
コージー「なんなら一緒に行くか?」
黒「いや、さすがに遠慮しときます…」
他2人もコージーと黒のやり取りが聞こえたらしく、体を起こす。
直央「あれ、どうした?」
コージー「猫川にも言ったが、トイレだよ。別に構いやしないだろ。」
直央「うーん、でも登山中のK2の滑落もあったし、1人でいって急に足場が崩れたりしたら事だ。」
直央「凜々蝶くんでもついて行ってあげたら?」
凜々蝶「まぁ皆さんが行かないなら自分がついて行きます…。」
コージー「心配症だな。ま、いいけどよ。」
直央「ま、俺もトイレまでは行かないけどタバコ吸いたいし途中まではついて行こうか。」